「○○成分配合」って実は、手抜き広告?! 開発者が考える良い化粧品広告とは?
「○○成分配合」って実は、手抜きコスメの広告?!
これ残念ながら、半分本当です。
どうして手抜き広告なのか?
実際の化粧品広告を支える、サポートデータからこの現象を説明しましょう。
サポートデータその1: 消費者モニターによる使用テスト
こちら、もしかしたら参加したことがあるかもしれませんね。
実際の消費者となる人達に使用してもらって、評価や感想などを頂くモニターテストです。
この際、やみくもにメーカーはモニターさんを決めるのではなく、メーカーがターゲットと考えるプロフィールを持った人を選んで、評価してもらいます。
この際、競合他社製品と比較してもらうことも多いです。目隠し商品になっているので、もちろんどれがどのメーカーのものかはモニターさんには分かりません。
実は、この競合他社製品に全体・性能評価が勝たなければ製品として発売できない!という目標設定があったりするので結構厳しい実験だったりします。
その2. 測定機械を使った実験
ザ・研究開発部!!という実験です。
一部の訓練されたプロしか使いこなすことのできない大掛かりな測定機器を使用します。
測定機器によって測定できる項目は様々。お肌の水分量、水分蒸散量、ツヤ感などの見た目などが測定器によって数値化されます。
測定時の実験条件でデータが変わらないよう、実験条件をそろえるため、通常の使用環境と異なることもあり無あすが、信用性・再現性のあるデータが取れます。
ここでも、競合他社製品などが比較に使われます。
この測定機器を使った実験は、特に多額の投資が必要で、大手化粧品メーカーでないとここまで手が回らないことが多いのが現状です。
その3.化粧品そのものが言える事実
例えば、化粧品そのものに弾力があったり透明感がある製品の場合、
化粧品が与える効果ではなく、製品そのものがもっている性質として、広告することができます。
例えば、「透明感のある美容液」。
透明感を肌に与える化粧品とはいっていませんが、消費者は肌に透明感を当ててくれると思うでしょう。
また、製品に1%以上配合されていれば、たとえ効果が見えなくても「○○成分配合」と広告できます。
「〇〇配合」と聞くだけでその成分が持つ効果を期待してしまいますが、
1つめや2つめのような実験をしなくては、効果があるかわかりません。
例えば、よく目にする「ヒアルロン酸配合」って、裏の声を聴いちゃうと (効くか効かないかは調べてないけど、一応) ヒアルロン酸 配合 (入ってるよ!)という具合です。
これが、多くの中小企業が行っている「お手軽な広告」です。
もちろん、「○○成分配合」広告製品が手抜きどころか汗と涙の結晶の場合もあります。
それは、その有効成分が自社で研究開発されてやっと見つけられた成分の場合。長い歳月と多くの投資がかかっています。
例えば、資生堂さんのHAKUの美白有効成分4MSK、m-トラネキサム酸や、POLAさんのリンクルショットのシワ改善有効成分ニールワン などがその一例です。
この広告文句一体どこまで調べてる?と思って商品選びをすれば、効果のない化粧品を選ばずに済みそうです。
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