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化粧品の研究開発って、どんな仕事があるの?

こんにちは。

皆さんが毎日お使いの化粧品がどうやって作られているか、どうやって研究されているかご存知ですか?

おそらく一部の勉強家の方や関係者以外のほとんどの方は「分からない!」というお答えではないでしょうか。
私の勤めていた外資メーカーを一例にざっくり紹介したいと思います。

ひとつの化粧品にはとても多くの人の時間と労力が注がれて製品の完成販売に至ります。
本社内だけのコアメンバーだけでも少なくとも30人、多いと50人以上の社員がチームを組み、ひとつの化粧品に関わっていきます。

チームの編成はプロジェクト内容によって変更される場合もありますが、主にマーケティング、広報、研究開発、生産、ファイナンス、購買、営業、美容部員などから成り立っています。

マーケティングをリーダーとし、このチームメンバー達が一緒になって協力をし、時には対立しながらもひとつの製品を作り上げていくのです。

プロジェクト発足から販売に至るまで、長いものでは10年以上にかかるものもあれば、短いもので一年程時間のものもありその期間は様々です。中でも基礎研究から行っているプロジェクトは非常に長い歳月がかかるものの一例として挙げられます。

さてチームの一員として研究開発部があります。
研究開発部は、大きく分けて6つの部署に分けられます。

1.プロダクトリサーチ
こちらは、製品開発のリーダー的存在です。
どのタイミングで処方を決定する・いつまでに調査を行う等のスケジュール管理や、マーケティングの要望を研究レベルに分解して担当者に伝えるお仕事をしてます。


2.フォーミュレーター
こちらは、化粧品の中身を担う製品処方を担当する人たち。
新しい原料を見つけてくるのも彼らのお仕事。
マーケティングが希望する手触り・効果を実現するのもこの人達の役目です。一番イメージしやすい、重要な役割を持つチームですね。


3.パフューマー(調香師)
商品の香りを決める担当者です。
香りを決めるためには、敏感なお鼻を持っていないといけません。
微妙な違いが嗅ぎ取れるか、トレーニングを行い、試験をパスした人のみがなれる職業です。誰でもできる仕事ではありません。
時には、嫌な臭いも嗅がなくてはいけない、辛いお仕事でもあります。


4.プロセス
実験室規模から実際の生産可能規模にするスケールアップをする担当者。
2番のフォーミュレーターが作った試作品は、ビーカーサイズで作られます。しかし、実際商品となるときには工場で何トンという単位で作られます。
大きくなると、その分予想もしなかった事態が起こるのです。
例えば、ツブツブ粒子の入った美容液をビーカーサイズで作ったときは、キレイに全体に散らばったけど、工場で作ったらツブツブが固まっちゃった!なんてことがしょっちゅう起こります。
なので、研究所にある小さな工場でまずは、少し大きくしてみる。
それから、本当の工場で作ってみる。と、段階的に大きくし、問題がないかをチェックしていきます。


5.パッケージ
輸送段ボールからコンパクトにまでを担う容器担当。
化粧品はパッケージが特に重要とされています。容器が安っぽいと、それだけで安そうな化粧品に見えちゃいますからね。高級化粧品になるほど、パッケージにはこだわります。
最近の流行りだと、環境破壊を意識して自然にかえるnaturalパッケージがブームになってきていますね。
工場の生産ラインも考慮して、パッケージを変えるんです。
よくある、ビッグサイズ!商品。ただ大きくしただけじゃないんですよ。
ちょっと大きくするだけでも、あちこち変更しなくてはいけないので、非常に大変な作業となるんです。


6.エバリュエーション
開発途中の製品や、完成した製品の効果や使用感を様々な手法で調べる評価担当。
実際できた商品が、消費者には全く受け入れられないのでは意味がありません。どのような効果があるのかをちゃんと調べることで、商品の信頼感も上がります。
時には、競合他社製品と比較して、自社製品の強みを探すこともあります。
そうすると、必然的に他社製品の効果まで見えてきます。
実際には、全然保湿がない高級製品。安いのにすごい効果を実感できる商品。
そういうのが一番見える部署になります。

私はこの部署にいましたので、そういった表には絶対出ない情報をお伝えしてきたいと思っています!


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