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「コロナ禍に興ったお茶のリプレイス」岩本宗涼#WORKandFES2021

※このコラムは、2021年12月11日に開催されたオンラインイベントWORK and FES 2021のノベルティ「WORK and FES 2021副読本」に掲載しているものです。そのほかにも、多彩な面々のインタビュー記事などが掲載された副読本のプレゼントキャンペーンを3/4(金)〜3/31(木)まで実施しています。ご希望の方はこちらのフォームよりご応募ください。

コロナ禍に興った お茶のリプレイス

なんだか最近、ノベルティやギフトとしてお茶を贈りたいという相談をさまざまな企業から受けるようになっています。どうして? コロナ禍で在宅勤務をする人が増えたから。オフィスで働いているときは、出勤・退勤が仕事のオン・オフを切り替える役割を担っていました。ところが、在宅勤務だとそういうわけにもいきません。場合によっては、仕事とプライベートの境界が曖昧になって長時間労働化してしまうことも。そこでオン・オフを切り替えるスイッチとして、お茶を活用しようというわけです。

でも、なぜお茶が選ばれるのでしょうか。ある企業の担当者に話を聞いてみると、エナジードリンクやコーヒーは「もうひと踏ん張り!」という暗黙のメッセージになってしまうので避けたいというのです。そう言われてみると納得。エナジードリンクやコーヒーに入っているカフェインは、交感神経を活性化させて覚醒を促します。だからこそ、これまでは疲れた身体に鞭を打って仕事に励む企業戦士たちの強い味方だったわけです。

しかし、近頃はウェルネスやウェルビーイングが話題になる機会が増えていることからもわかるように、自分を労る潮流が高まっています。その結果、企業側にも従業員に無理をさせない仕組みづくりが求められるようになりました。働くことよりも、休むことに重きが置かれるようになっているわけです。

そうした点を考慮すると、お茶はとても時代にマッチした飲み物といえます。というのも、お茶に含まれる成分のひとつであるテアニンは、副交感神経を活性化させてリラックスを促すだけでなく、睡眠の質を向上させるともいわれています。また、“お茶を淹れる”という行為自体が日常に点を打つ役割があるので、気分を変えたいときに最適です。

ちなみに、お茶は淹れるときの心の持ちようによって味が変わるといわれています。どれくらいの温度で淹れるのか、どの位置からお湯を注ぐのか、何分くらい蒸らすかといった諸条件が大きく影響するからです。だから、忙しいときは雑味が多くなるし、生活に余裕があるときは丁寧な仕上がりになります。

自分自身の状態を示すバロメーターにもなるので、日常のなかにお茶を飲む習慣を組み込むと、もしかしたら自身の生活に対する意識の向け方が変わるかもしれません。ということで、もしよければこれを契機にぜひお茶のある生活を!

岩本宗涼(いわもと・そうりょう)
茶道家。株式会社TeaRoom代表取締役CEO。裏千家での茶歴は15年を超え、2020年9月には茶名を拝命。現在は「茶の湯文化×日本茶産業」を切り口にさまざまな企業との協業を通してお茶の可能性を広げている。米UC DavisGlobal Tea Initiative最年少登壇の実績も持つ

※このコラムは、2021年12月11日に開催されたオンラインイベントWORK and FES 2021のノベルティ「WORK and FES 2021副読本」に掲載しているものです。そのほかにも、多彩な面々のインタビュー記事などが掲載された副読本のプレゼントキャンペーンを3/4(金)〜3/31(木)まで実施しています。ご希望の方はこちらのフォームよりご応募ください。


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