軟弱者なりの経験値稼ぎの方法
私は、根性無しだ。
はっきりいって、苦痛にとても弱い。
感覚的に苦痛耐性度を数値化してみるならば、
普通の人が一度に100の苦痛に耐えられるところを
私は30くらいで逃げ出したくなってしまうのだ。
だから、部活をちゃんと続けたことなどない。
ちょっと練習がきつかったらすぐに辞めてしまう。
なので強豪校の部活を経験した人の話をきくと
私にとってはまるで地獄のような生活で、
その試練を耐えた人たちはまるでスーパーマンのように思ってしまう。
ただ、そんな根性無しの私でも、社会で生活していかねばならない。
つまり、それなりに根性を試される場面を乗り越えていかねばならないのだ。
じゃあ、根性無しなりにどうやって、
困難を乗り越える力を獲得していくのか?
これを考えることは、弱者の生存戦略として不可欠だと考えている。
じゃあ私のような軟弱者にとっての戦略とは何だろうか?
最初は、苦痛耐性度を徐々に上げていくことも考えた。
しかし、それだとどんなに頑張っても、60くらいまでではないか。
というよりもそうなる前に、心身を壊してしまいそうだ。
そこで、私なりに起死回生の突破アイデアを閃いたのだが、
それは、
耐久力を上げるのではなく、
弱者でも経験値を稼ぎやすい土俵を見つけて
そこで着実に経験値を稼いでいくという戦略である。
ところで、私は人生を
ドラクエのようなロールプレイングゲームだと見立てている。
ドラクエでは、レベルアップ(成長)のためには、
モンスターを倒して経験値を稼がねばならない。
そして、既定の経験値まで稼げば、ファンファーレとともにレベルアップ
して、各種ステータスが向上するのだ。
なので、理論上はスライムだけを倒し続けても、最高レベルまで
成長することができる。もちろんその場合は途方もない手間と時間が
かかるわけだが。
しかし、ドラクエには、
裏技ともいえる経験値稼ぎ用のモンスターが存在する。
それが、「はぐれメタル」である。
このモンスターの強さ自体は大したことがないので、
低いレベルでも脅威ではないし、倒すのは不可能ではない。
そして倒せれば、破格の経験値を獲得することができる。
低いレベルの時だと、一度に飛び級的にレベルアップできるくらいだ。
このように、非常にお得なモンスターなのだが、
いかんせん、遭遇率が低いのと、攻撃してもかわされやすいこと、
そしてすぐに逃げられてしまうため、なかなか倒すことができない。
ただ、運よく「会心の一撃」が出せれば、一撃で仕留められるので、
弱小キャラでも十分に倒すチャンスはある。
そこでポイントとなってくるのが、「遭遇率」と「会心の一撃の発動率
の2点であろう。つまり、「運をよくする」ということだとも言い換えられるだろう。
はぐれメタルとの遭遇率を高める方法は3つである。
一つ目は、素晴らしい人たちが集まる場所に出向くこと。
当然のことながら、素晴らしい人からは学べることがとても多い。
特に、それまでの自分の認識にはない考え方や経験を持っている人が
多いので、それらを学べることは、経験値として大きい。
ただし、素晴らしい人に出会うためには、
肩書や社会的地位に惑わされないことである。
一見目立たない人ほど陰徳を積んでいたりするので、
表面的な情報に引っ張られてしまうと、
せっかくの出会いの機会を逃してしまう。
また、素晴らしい人たちから学ぶためには、
消化吸収を丁寧に行う必要がある事にも留意したい。
受け身で楽してレベルアップすることはできない。
せっかくの学びの機会を最大限に活用するためには、
学びを愉しむ姿勢を養っていかねばならないのだ。
この姿勢を養っていくことで、
「会心の一撃」の発動率を高め、効果的に学びと気付きを
得ていくことができるだろう。
ただ、そうはいっても、学びを愉しむ姿勢を養う過程においては、
自分の中にある「面倒くさい」という敵が度々出現するのでそれらを倒していかなければならない。
それが2つ目の方法である。
つまり自分の中の面倒くさいと向き合い、倒していくということだ。
このはぐれメタルは、遭遇率は非常に高いし逃げ出さない。
なのでちゃんと戦えば確実に倒せる。
しかし厄介な点は、
この「面倒臭い」というモンスターは見た目だけは恐そうなため、
自分の方から逃げ出してしまいたくなるということだ。
そこで、自分から逃げ出さずにしっかりと向き合うための方法がある。
それは、「向き合うコスト」と「向き合うことで得られた経験値」とを比較して、後者に不等号を傾けさせることである。
つまり、「向き合うコスト」<「獲得経験値」
という不等式を自分の中で成立させてしまうのである。
実は、「面倒くさい」というモンスターは、
ちゃんと戦えばそれほど強敵でもない。
つまり向き合うコストは工夫によって下げることができるのである。
特に「要素分解による単純作業化」という呪文を唱えたうえで
「ただやる」という呪文を唱えれば、気付けば倒せてしまうくらいである。
それこそが、弱者が経験値を稼ぎまくれる活路である。
一方でタフさを売りにする戦士型のプレイヤーほど
この敵のお得さをあまり認識していないようだ。
しかも、この敵は出現率がとても高いので、こまめに倒していけば、
「うさぎとカメ」のように彼らとの差を縮めるどころか、
一気にぶっちぎることさえ可能なのだ。
そして、3つ目の方法が、心がモヤモヤした時に向き合うというものだ。
これはモヤモヤの逆手活用による記事作成|時間価値創造家でも紹介した方法なので詳細の説明はこの記事に譲るが、実はかなりお得なハイリターンな稼ぎ所なのである。
そして、感謝と敬意を普段から発揮する練習をしておけば、
案外このモヤモヤは楽に倒しやすくなったりもするだろう。
以上のように、日常にはよくよく探してみれば、
はぐれメタルを倒せるチャンスがいくらでも転がっている。
これは「注意の向け方」と「解釈の仕方」によっていくらでも
見つけることができるだろう。
弱者でも、戦略次第でいくらでも戦うことができると考える。
そして、最大のポイントは、この世をゲームとして見立てて
面白がって愉しむということだろう。
ゲームとして認識していれば、心のどこかで
「ゲームシステム上、その出来事が起こっており、
それに対しては、対処方法が必ず用意されている」
という安心感を持つことができるので、
「深刻さを減らし、真剣にやりやすくなる」
という心の健康を維持しやすくなるだろう。
そして、そうやってゲームとして愉しんで行くうちに、
案外上手くいくことも多く、自信を高めることもできるのだ。
つまり、自己肯定感を高めることもできる。
自己肯定感を高めれば、それに反比例して
自己顕示欲も減らすことができる。
そうなれば、過剰な自意識による欲求不満も減り、
感謝と敬意を持ちやすくなる。
そんな感じで、自分が生きやすくなることを日々実感中である。
このように、人生を何かに見立てることで、
自分の中でつじつまが合っていけば、
結構うまい具合に物事って循環できるのではないだろうか。
この見立ては、かなり有効な戦略だと考えている。