独立後の3ヶ月間を振り返って
新年あけましておめでとうございます。
私が公務員を辞めて丁度3ヶ月が経ちました。
就職超氷河期と言われた時代に入庁し、20年間の勤務。
さすがに退職を決断するまでは相当考えましたし、妻からも相当反対されました。退職届けを出す時は、今までの人生の中で一番勇気を出しました。
また、フリーランスになってからの不安との闘いも大変だろうと思っていました。
しかし、辞めてみると意外な景色が見えていました。
実は、退職後現在も収入はありませんし、肩書きは自分で作った時間価値創造家という世間一般では全く認知されていない肩書きのみです。生活費はこれまでの貯金を切り崩して捻出しています。
普通に考えると、相当不安なはずです。
しかし、この3ヶ月間、全く不安も不満も恐怖もありませんでした。
これは、何故でしょうか?
それは、
「新たな経済モデルをデザインし、採用したから」
です。
退職する前の私にとっての経済モデルは、お金をメインにしたものでした。
全ての経済活動、価値の交換は、全てお金を媒介にして行うといった考えであり、これは普通に世の中で共有されている経済モデルに他なりません。
そして、独立する人の多くが抱える不安というのは、給料というお金の供給源が断たれることになるでしょうし、私も同様にこの不安を持っていました。
しかし、新たにデザインした経済モデルは、お金以外の要素も含んでいます。
その要素とは、「学び」と「時間価値」と「エネルギー」です。
何故、この3つの要素を挙げたかと言いますと、自分の消費行動を振り返ってみると、必ずこの3つの要素が絡んでいるからです。
消費行動を表面的に見ると、
「お金」→「商品・サービス」の流れに見えますが、私が商品やサービスを購入する動機を抽象化すると、
「学びたい」、「時間価値を高めたい」、「エネルギーを高めたい」
の3つに集約されているのです。
つまり、この3つが、私がお金を使う理由であり、お金を欲する理由とも言えます。
更に言えば、この3つはお金を介在せずとも手に入れることができるものだということ、寧ろお金を介在させない方が質の高いものが手に入ることもあることに気づきました。
また、この3つの要素は、市場経済で生み出されたり価値を認められるものではなく、あくまで、自分の内部で生み出されたり価値を定義づけられるものです。
なので、貨幣と違って、万人が認める客観的価値ではありません。 自分自身で認める超主観的価値となります。
貨幣の場合、その価値は全世界で認められているので、絶対的な価値のモノサシとなり、あらゆる商品・サービスと交換が可能な便利なものですが、 それゆえに、貨幣を得るには、市場で判断されうる何らかの価値を差し出さなければいけません。
つまり、貨幣は流動性は高いですが、獲得するには市場の判断を仰がねばならず、いくら欲しいと思っても自由に好きなだけ得ることはできません。
市場というシステムありきなわけです。
しかし、「学び」や「時間価値」や「エネルギー」は全て自己責任でいくらでも高めることはできます。
何故なら、あらゆる情報が簡単に入手できる現代、自分の気持ち次第でいくらでも学ぶことができますし、学べば学ぶほど、学びの密度と効率は高めることができます。
また、「時間価値」というのは、単位時間当たりの効用(満足度)のことを言いますが、これも、自分の中の情報処理次第で無限に高めることができます(この高め方を研究するのが、「時間価値創造」という理論になります)。
そして、「エネルギー」についてですが、心身の健全度とでもいいますか、自分の活動の源泉ともなるものです。エネルギーが高ければ、生産的な思考や言動がスムーズに行われ、エネルギーが低下すれば思考や言動が非生産的な方向になってしまいます。これは生活習慣によっていくらでも最適化することが可能なものです。
これらの3つの要素に直接的に影響を及ぼすのは、あくまで自分自身です。もちろん、市場経済で入手できる商品やサービスも多少影響力を持ちますが、どんなにお金を持っていて、どんなにいいものを入手できても、自分自身のあり方がしっかりしていなければ、学びや時間価値やエネルギーを高めることはできません。
このように、超主観的に自己責任で価値を決定しいくらでも生み出せる資本として、「学び」と「時間価値」と「エネルギー」の概念を経済モデルに組み込むことで、豊かさにおける自己決定権を飛躍的に増大することができたわけです。
そして、この3ヶ月間、この新たな経済モデルを意識しながらフリーランスとしての活動を行ってきて、自分なりに手応えのようなものを感じています。
確かに、貯金という貨幣は減少していますが、逆に「学び」「時間価値」「エネルギー」という新たな資産は増えているので、私の資産の総額は増大したという実感は得ています。
つまり、この3ヶ月間で行ってきたことは、
「学び」「時間価値」「エネルギー」という自分資産を最大化する方法のデザインを行ったことと、お金以外の価値基準を自分の経済モデルに組み込み、総資産額(自分評価額)を増大させたことです。
そして、これから行うべきことは、これらの自分資産を使っていかにより多くのお金に変換していくかというマネタイズモデルのデザインとなります。
このマネタイズモデルのデザインについては、これからの時代、思いもつかぬほど多様な方法があると思います。
つまり正解はないと思うので、これまた自由にデザインができると思います。
この自由さと裁量権の大きさ。これから思う存分堪能していきたいと思っています。