開かれた態度を身につける
私は今まで、対人関係で悩んでいることがありました。
それは、
勝手に自分の中で仲良くできそうな人と出来なさそうな人を分類し、
仲良く出来なさそうだと思った人に対しては、無難に付き合おうとして
何かぎこちない関係になっていたことです。
私も、本当は誰とでも気兼ねなく付き合えるようになりたいと思っていました。
でも、何か自分と合わなさそうな人に対しては、無意識に壁を作り、 向こうが友好的に接してくれても、
無難にやり過ごそうと当たり障りない対応をしてしまっていたのです。
そういう態度だから、人間関係の幅も偏ったものになります。
何とかこの問題を解決したいけど、 とても難しいと感じもどかしく感じていました。
このような悩みを持つ人は私だけではないかと思います。
ですが、簡単なあること(後で説明します)を試してみて、嬉しい変化を起こすことができました。
店で買い物をするとき、今までは単にお金のやり取りをするだけで終わっていたのが、店員さんの方から、世間話をしてくれるようになったのです。
それから、道を歩いていると、よく道を尋ねられるようになりました。
さらに嬉しいことに、私の行きつけの店で初対面の他のお客さんともすぐに打ち解けられるようになったのです。
何故、このようなことが起こるようになったのか。
この現象には、私自身が心がけるようになったことが強く影響しているのではないかと気づきました。
それは、私が人に対して開かれた態度をとる練習をしたからです。
先ほど書いたように、これまでの私は、基本的に閉じた態度をとっていました。
無意識的に「この人とは何か合わなさそう」と判断したとたん。 心のシャッターを閉じてしまう。
そういった心の態度は、自ずと表情や姿勢に出てしまいます。
どんなにそれを表に出すまいと心がけても、
心の態度というのは、にじみ出てしまうものです。
人は言語以外にも、非言語的な手段で多くのメッセージを発します。
例えば、しかめっ面をしながら、 「この料理美味しいね」と言って食べても、
それを聞いた相手は、「美味しいね」という言語メッセージよりも、
しかめっ面の方、つまり非言語のメッセージの方を真実だと受け取り、
「まずいのだな」と判断するでしょう。
だから、メッセージを発する手段として、 非言語の部分というのはとても重要です。
そして、非言語の領域において、 目線とか表情、姿勢という見た目の部分は、
とても強い影響力をもっています。
逆に言えば、このような部分を改善すれば、 人に与える印象というのは劇的に変化させることができるでしょう。
そこで、私が行った開かれた態度を身に着けるために、 ちょっとしたことを行いました。
それは、
「街中を歩いている時に、ビラ配りの人が配るビラを受け取る」
というものです。
私達はつい、ビラを渡されても、それをうっとうしそうにあしらいがちです。売りつけられるのが嫌と思うのか、警戒心すら抱くときがあります。
でも、単なるお店の広告ビラを貰うだけなのに、 何故警戒心を抱く必要があるのでしょう。
確かに、中にはしつこいキャッチセールスの業者もいます。
でもそういう人達は、こちらが避けようとしてもしつこくよってくるのですし、逃げる相手の関心を引き付ける手法を研究していますので、
避けようとする相手は、逆にやりやすかったりするのです。
だから、こちらは避けずに堂々としていればいいのです。
どう相手は出てくるのか、それを観察するくらいの余裕があれば、
仮に相手がしつこく勧誘してきても、「NO」は言いやすいと思います。
それに、普通にビラをくれる人ならば、通行人を立ち止まらせることなどないので、こちらは、立ち止まらずに貰えばいいはずです。
多くの配布されるビラは単なるお店の情報なので、悪意はないはずです。
それを受け取ることで、新たなお店を知ることもできるので、こちらにもメリットがあります。
わざわざ相手がこちらにくれようとしている情報をこちらからシャットアウトするというのは、まさに閉じた態度の実行になります。
「人は練習したことは、確実に上達する」
たかが、ビラ、されどビラ。
最初から「いや、いいよ、いらないから」と決めた態度で接してしまうと、
それが習慣となってしまい、ビラ配り以外の場面でも自ずとそれが出てしまいます。
ビラに限らず、
相手がくれようとしてくれるものを受け取る態度はとても大事です。
例えば、誰かが、あなたのことを誉めてくれたとします。
それに対して、
「いやーそんなことはないですよ」 とつい言ってしまいませんか?
それは、折角誉めてくれた人をがっかりさせてしまうことがあります。
お世辞かもしれなくても、折角の誉め言葉は、ありがたく頂いた方が、
自分も、相手も気持ちよくなります。
自分は自分自身を格好いいとは思って無くても、
「格好いいですね」
といわれたら、
「そういってくださってありがとうございます」
ということは、大事です。
正直な人ほど、
「そんなことないですよ」
といいがちですが、
大事なのは、自分が同意するかどうかではなく、
相手からの頂き物をどう頂くかということなのです。
だからこそ、ほんの些細なことだけど、とても大きな事として、
「ビラを受け取る」
ということを心がけているのです。
もし、恥ずかしそうにビラを配っている人がいたら、
私は、敢えて、その人に向けて「私に配ってくれていいよ」
という念を発します。
すると、相手はかなりの確率で私に配ってくれるのです。
しかも、嬉しそうな表情で。
向こうからすれば、やりずらい仕事をやりやすくしてくれたわけだから、
私に感謝すらしてくれるわけです。
私も、これが嬉しくてビラを貰ってしまうのです。
貰ったビラは、邪魔ならば、後で捨てればいいのですが、
目を通すことで、キャッチコピーとかデザインの工夫があるものも
あって、ビジネスの参考になったりすることがあります。
捨てる煩わしさよりも、得られることの方がずっと上なのです。
新たな情報とちょっとしたコミュニケーションを得る場として、
とても大事にしています。
私の地元の繁華街には、全長200メートルほどのアーケードがありますが、そこを往復するだけで、ビラを貰う機会は無数にあります。
ウォーキングをしながら、情報も入手でき、さらにコミュニケーションのスキルも磨ける。まさに1石3鳥です。
これを心がけて、わずか1ヶ月ほどで、効果を実感できました。
開かれた態度を意識し、受けとる練習をするだけで、自分の中の無意識の壁を取り外せて、「仲良くできそう、できなさそう」という分類をあまりしなくなりました。
その結果、今までならば、知り合えないような人とも知り合えることができるようになりました。
簡単にできて、効果はテキメン。
おすすめの方法です。