ご機嫌の自給自足を考える上で、大事な問題提起

「ご機嫌の自給自足」を行っていくうえで、大切なこと。

それは、

「自分にとってご機嫌な状態とはどんなものだろうか?」
ということを考えてみることではないか。

そこは人それぞれ。まさに千差万別だと思うが、
皆さんにとっては、どんな状態がご機嫌なことであろうか?

私の思う「ご機嫌な状態」とは、次の3つのいづれかである。

①「自分にとって「快」の状態が、期待通りに持続している時」
②「不快な状態を改善している時」
③「不快な事態を予防できた時」

かなりザックリした抽象的な定義ではあるのだが、

このように、見てみるとご機嫌な状態にも種類があり
一見ご機嫌な要素に乏しそうな②と③も、
決して無関係ではないことが分かるだろう。

そして私は、ご機嫌の自給自足おいては、
①よりも、②と③の方を重視している。

なぜなら、①の状態というのは、再現性が低く
逆に②と③は、スキルとして再現性を高めやすいと考えているからである。


◆「再現性が低い ご機嫌な状態」

ではなぜ、
①の「自分にとって「快」の状態が、期待通りに持続している時」は、
再現性が低いと考えるのか?

それは、「快」の状態を得る場合、その多くは、
消費行動によって実現しようというものが多いため、
外部にご機嫌さの提供者との関係が介在するからである。

そうなると、まさにサービス提供者への期待値という
リスク要因が発生するため、「自給自足」とは程遠くなってくる。

おまけに、仮にサービス提供者のハタラキが自分の期待値よりも下回っていると感じた場合には、欲求不満になってしまう。
それはつまりご機嫌さを求めて、外部的な手段で欲求を満たそうとして、
却って不機嫌になってしまうという皮肉さも孕んでいるのだ。

◆「ご機嫌度という考え方」
一方で、②の「不快な状態を軽減している時」というのが、
再現性が高いと考えるのは何故か?

まずは、その理由を述べる前に、
「ご機嫌度」という考え方を紹介したい。

そこでは、

ご機嫌な状態を最高で10として、
不機嫌な状態を最悪でー10と表現するのだ。

この数字は、自分の感覚で評価すればいい。

機嫌というのが自分が感じるものなので、
主観的な感覚で評価すればいいと考える。
大事なことはその正確性ではなく、
「自分の感情を観測する」というメタ認知性である。

例えば、とても不快なことがあり、最悪な気分になったため、
その時のご機嫌度はー10だとしよう。

しかし、その後に自分自身で気持ちを切り替えたり、
誰かに慰められたりした時に、ー9以上に改善できたなら、

それが、②の「不快な状態を軽減している時」だと言え、
不機嫌状態であることには変わらないが、1の差分だけ
「ご機嫌になれた」と考えるのである。

要は、「不機嫌な度合いがマシになった時」のその差分を
ご機嫌さと捉えるのだ。

それが、「ご機嫌度」の考え方であるが、
差分という変化に気付くこと。
この気付きが途方もなく大きな差を生んでいく。

◆「再現性の高い、ご機嫌な状態」
この「気分がマシになる」ための方法というのは、
無数にあるだろう。例えば私は深呼吸とストレッチを1分ほどやるようにしているが、たったそれだけでも、ご機嫌度は2以上改善できることが多い。

そして、これは「いつでも、どこでも、自分一人で」できるし、
スキルとして練習していけば、再現性は高まっていく。

不機嫌さを改善する方法は、
體と心の様々な方向から取り組むことができるのだが、
そのやり方を開発していくと、僅か数分で不機嫌度を半減できたり、
プラス化できたりするなど、その効果には驚かされる。

それはまさに「アート」の領域とも言えるのだが、
これを探求していくことで、発想力や自己肯定感も高められるので、
そのメリットは縦横無尽に広がっていくだろう。

以上が②の「不快な状態を軽減している時」では
再現性が高いと考える理由である。

また、そうやっていく中で、
③の「不快な事態の予防」も実現していくので、
自分の生活からストレス要因を減らしていけるようにもなるのだ。

◆「まとめ」
「ご機嫌な状態」というと、
ご機嫌度がプラスの状態ばかりを考えがちだが、
それだけだと、ご機嫌さというものは機会が限定されるし、
不確実性に翻弄されやすくなってしまう。

だからこそ、
「不機嫌度の度合いを改善する」という観点で
不機嫌さの中にもご機嫌な状態を見出していきたい。

ご機嫌と不機嫌という二元論とは別に、
「機嫌の差分」という要素に着目することで、
ご機嫌状態というものに、自給自足性を帯びさせるのである。

なので私は、不機嫌度の度合いを改善することを非常に重視しており、
その試行錯誤の体験と自分自身の成功体験を踏まえて
このアプローチの重要性を伝えていきたいと考えている。

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