【エッセイ】刀が欲しい

 タイトルのまんま。刀が欲しい。免許とか申請とかしなくていい、ニセモノの刀が欲しい。
 小学生のころ、仲の良かった友達の家に遊びに行ったときに出会ったあの刀、キーホルダーの小さくなくて、まるで本物みたいな刀。手にしたときその重さに驚いた。アニメや漫画のキャラは軽々振るうもんだからてっきりプラスチックみたいなもんだと思ってた。「真剣って鉄で出来てるからこれより重いんだよな！？侍ってすげ〜」ともなった。同時に、アニメや漫画のようにこれを振り回せるわけ無いよなと気づいた。初めて現実とフィクションの違いを理解したのがその時だと思う。
 んで、今。俺の部屋には武器の類は一切ない。それっぽいのはギターだけ（ゾンビウイルスが蔓延しゾンビが襲ってきた際使えそうなため）。俺は生来心優しい人間で友達とサバゲーごっこしたときもハンドガンのトリガーを引けなかった。だから武器を買おう！なんて発想には至らなかった。
 だけど段々と一人暮らしの足音が近づき始め新生活への想像を膨らませ、俺の住むであろうアパートの一室をイメージしたとき、その新雪のようにまっさらな四角の部屋に何があったのかというと、刀。
 振りて〜〜！両手で力強く振り下ろしたいし、片手で薙っしたい。片膝立ちで構えて「居合」「抜刀」っつって刀抜きて〜〜〜！闘いもしたい。範馬刃牙は創造力で巨大カマキリを具現化させたけど、俺はICEYと一戦交えたい。

ICEY

 ICEYはアクロバティックな戦い方するから、例えば上から襲い掛かってきたICEYに刀で薙っして防ぎたい。ちょうど弾くみたいに。
ICEYって言うとあれだな、俺がスケベに見えるな。実際スケベだから正しいんだけど。
 ICEY、買ったはいいものの全然遊べてないな。聲（こえ）聞けてないし。下野紘しか覚えてない。俺はゲーム買ってもやり込まない悪癖があります。ゼノブレイドもサブクエストやってないしな。RPGのサブクエスト、メインのほうが危急すぎて全然意識が回らない。使命感だけはいっちょ前なんです。
 別に刀じゃなくてもいいな。エリュシデータとかでもいい。ドラゴン殺しとかモナドとか欲しい。モナドのほうがいいな。モナドがいい。モナド下さい、モナド

モナドR.E.X