反面教師 ~ji-jyo~
こんばんは(^-^)ji-jyoです!
ふと遠い昔の出来事を思い出したのでnoteに書いてみようと思う。
あれは確か幼稚園の年長組のときの出来事だった。
その頃の僕はとにかく幼稚園に行くのが嫌で嫌で仕方なかった。
おそらく半分くらいは仮病で休んでいたと思う。当時の母はとても手を焼いたに違いない。
ある日僕はしぶしぶ幼稚園に行くことにした。
朝はスクールバス的な感じにお迎えが来る。
近所に住んでいる園児たちがバス停に集まり乗り込むよく見かけるあの風景。
その風景とまるで同じように僕は憂鬱な気持ちのままバスに乗り込んだ。
僕が乗るバス停はまだ最初の方でバスの中の座席はほとんどが空いていた。
バスの中には運転手さんと幼稚園の職員のお姉さんふたり、それと数人の園児が乗っていた。
その日、僕たちのバス停で乗るのは自分を含めて5人の園児だった。
そのとき僕は年長で、前の4人は年少の園児だった。
まず年少の子達からバスに乗り込み僕は一番最後にバスに乗った。
バスの中に入ると前の4人の園児たちが
『ねえ、ねえ、どこに、どこに座るの~?』と4人で騒いでいた。
いつもならバスに乗った瞬間に職員のお姉さんが園児たちの座る場所をテキパキ決めて誘導していく。
しかしその日の職員の二人はそのとき自分達のおしゃべりに夢中。
ケラケラ笑いながら何やらずいぶん楽しそうだ。
でも早くみんなが席に座らないと発進出来ずに運転手さんも困ってしまう。
そう思った僕はいつもは職員のお姉さんがしている園児の誘導を変わってやってみた。
バスの座席は運転席側にあたる右側が長めで3人掛け、左側が2人掛けというものだった。
僕は特に何も考えずにとりあえず早く席に着かせようと適当に2人掛けの座席に園児たちを座らせた。
すると運転席のあたりから職員のお姉さんのヒステリックな声が飛んできた。
『ちょっとあんた何してんのよ!3人掛けの方から詰めて座らないと後で困るでしょ!余計なことしてー!』
僕には理解ができなかった。
言われた内容もよくわからなかったが、それよりもあなた達が楽しくおしゃべりしていて園児たちが困ってたから僕はよくわからずとも変わりに誘導したんじゃないか。
それにきっと運転手さんだって内心では早く席についてほしいと思ってたはずだ。
僕は曲がりなりにもこの中では年長だったし、少なからず年長の僕がしっかりしなくてはと責任感すら感じながら、やったこともない誘導を率先してやったのになんてひどい言われようだ。
僕はありがとうとお礼を言われたり誉められたりするとすら期待していたけど、まさかの説教を喰らうことになるなんてとんだ災難だ。
僕は、
『ごめんなさい。』と小さな声で謝って近くの2人掛けの席に座ろうとしたら、
『だからそっちじゃないって言ってるでしょ!』
職員のお姉さんはまたヒステリックな声で僕の腕を強く掴んで3人掛けの席へ誘導した。
幼く小心者だった僕は何も言えなかった。たくさん納得がいかないことがあったけど、何よりも大人に怒られて怖かったし、その頃の僕はなかなかの人見知りでもあったから尚更だ。
それが幼稚園も半分くらい休んでた理由のひとつ。
そのときから僕はしばらくの間、余計なことはしないようにしようと決めた。少なくとも小学校の高学年くらいまではすごく消極的な性格だったと思う。もちろんこの出来事だけでそうなったわけではないだろうけど、僕にとっては消極的な性格の形成に拍車がかかる出来事だったことは間違いのない事実だった。
僕はその頃から今に至るまでかなりの割合で反面教師的に物事を見たり考えたりするようになった。
とにかく道徳的に考えて理解し難い人の行動を見たり、言動を聞いたら自分は絶対そうならないようにしよう、そう言わないようにしようと心に決め、自分はどうありたいかを考えて自分という人間性の方向を決めてきた。
今となってはあの頃よりもだいぶ性格的にも変わって成長したので、すべてにおいて反面教師的な思考で物事を見てるわけではなく、いいものはストレートに学べることは学ぶようにはなったけど。
でも反面教師的思考は使い方によってはとても自分の為になると今も思っている。
人の振り見て我が振り直せということわざがあるけれどまさにその通りで、時にあまりにも理不尽なことを言われたり、されたりすることが人生ではしばしばあるけれど、それらの体験をしたときは確かに傷つきはするものの、自分はそうはならないと思えればその分人として成長も出来るし、人には優しくなれるのではないだろうかと思う。
考えようによってはあのときのバスの中での出来事は僕に大きな学びを与えてくれた。
正直、今思い出しても(あのお姉さんないわー)とは思う。
でもそれはもう遠い遠い過去のお話しだ。
他にも僕は自分の親に対しても多くの反面教師的な学びをたくさんしてきた。
そのお話しはまた次の機会に…。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました(^^)/
~ji-jyo~