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テレビが映らなくて45,000円?
一年ぐらい前から、地上波テレビの映りが悪くなってきた。
衛星放送は、電波強度が90以上あり、問題ない。
地デジは、雨や雪の日などは映りが急激に悪くなる。
ところが、映る部屋と映らない部屋、映る局と映らない局がある。
アンテナやケーブル、分波器や分配器がダメなら、全部のテレビが映らなくなると思うが、どうにも分からない。
冬になったら、居間のテレビが全局映らなくなった。
アンテナの角度や、ケーブルの損傷などもみたが、特にこれだという原因は見つからない。
紅白歌合戦なんかは映らなくてもいいが、見たい番組はある。
年末にはまだ間がある。
同じ町内の電気屋さんに電話したら、夕方に来てくれた。
あれやら、これやら、いろいろと調べた結果、電波強度が不足していて、部屋ごとに違うので、映る部屋と映らない部屋があるという。
原因を聞いたら、ひとこと「老化による劣化」。
どこが老化で、どこが劣化なのかなあ。たしかに築30年を越した。
直すには、ブースターを取り付ければ大丈夫でしょうという。
夢グループの保科有里さんのように「お高いんでしょう?」と聞いてみた。
「そうですねえ、ブースターが念のため衛星放送対応にして約25,000円、工事費15,000円、技術料5,000円で、だいたい45,000円ですね」と、簡単に答える。
絶句。新しいテレビが買えるような価格だ。
とりあえず、「大蔵大臣と相談してみる」と、返事をした。
今日の点検代は、近所のよしみか、45,000円の中に含まれているのか、サービスですと言い、帰っていった。
それから三日三晩、寝ながら考えた。ネットも見た。アマゾンも見た。
駄目でもともとと、7,000円のブースターを取り付けたら、びっくりするほどきれいに映るようになった。
同軸ケーブルを作るのは、オーディオなどで慣れていたので、大した苦労もせずに進み、実質一時間程度で終わった。
家族からは、さずが電気科卒は違うねえと、褒めちぎられた。
38,000円が儲かったわけではないが、だまってお願いすれば、我が家の食費半月分以上が飛んでしまうところだった。
勿論、電気屋さんが吹っ掛けたわけじゃないのはわかる。
が、いま困っているのは地デジが映らないことなのに、問題のない衛放送にもブースターを付けるのは、いかがなものかと、モヤッとした。
モヤッとしたが、テレビは今もきれいにクッキリと映っている。
余計なものを付けたり、話したりすると、損をするという話でした。