『宇宙探査艦オーヴィル』シーズン2の"過去との通信"が実に面白い

ドラマ『宇宙探査艦オーヴィル』 (The Orville) はスタートレックのパロディとか真似とかみられているだろうけど、実際見始める前はその程度に思っていたわけだが、期待以上に面白くてハマってしまった。
今回紹介したいエピソードはそのなかでもベストではないかと思う興味深いストーリー"過去との通信"（"Lasting Impressions"）。

★★★ネタバレあり★★★

ストーリー概略

2015年に封印されたタイムカプセルが見つかり、その中に1台のスマートフォンがある。
4世紀も前の遺物だがなんとか起動することができた。
そのスマホには、チャットのログや写真やメールや動画が残されていて、クルーの中でゴードン・マロイが興味を持ちそのデータを元にバーチャルリアリティのシミュレーションプログラムを作る。
これによりスマホの持ち主である女性の考え方やライフスタイル、恋人との関係など、さらには歌までもAIが作り出してしまう。
（その歌はYouTubeで見ることできます）

ゴードンはその女性に恋をしてしまうが…

興味を惹かれた点

今やスマホは生活に欠かせいないツールになっており、確かにライフログを記録し続けていることになる。
おまけにAppleやGoogleは秘密裏に個人データを収集している節もあり、知らず知らずに思った以上の情報が残されることになっているのであろう。
つまりSFドラマで、スマホのデータがAIで個人を表現するための情報になり得ると考えるのは突拍子もない空想とも言い切れない。
21世紀の昨今のAI。技術革新により、画像や文章を作り出してしまうことがはじまっている。
400年後の技術であればこのドラマのストーリーのようなことが起こっても不思議ではないと思われる。
そこをドラマ仕立てにして見せてくれてるのは素晴らしい。

余談

このドラマは艦長と副艦長が元夫婦であり、いまだに艦長は副艦長を愛しており、一方副艦長は艦長を信頼し評価ししっかりサポートはするものの関係は終わったことと割り切っているストーリーが根底にあるわけだが、なんとこのドラマで副艦長役の女優（エイドリアンヌ・パリッキ）と艦長ではない艦長の親友でもあるゴードン・マロイを演じる俳優（スコット・グライムス）が実生活で結婚し、そしてすぐに離婚しているようだ。職場恋愛ですね。すごく面白い。

シーズン3が終わったが、シーズン4もほぼ決まっているそうだ。
職場恋愛の件も踏まえ、まだまだ興味は尽きないドラマです。