♯38 プロ野球ストーブリーグ
プロ野球はストーブリーグに突入しています。
で中日の京田陽太選手(28)とDeNAの砂田毅樹投手(27)との
トレードが成立したと両球団から発表がありました。
特にこのトレードではもっぱら京田選手と立浪監督の折り合いが悪く
その結果この様な状況になったと報じられています。
話は少しずれますがかつてPL学園が黄金時代を築いていた頃
そこには名将・中村監督の存在がクローズアップされ
最近の大阪桐蔭のように当時は常勝PLの名を欲しいままにしました
ただPL学園が強かった理由は
中村監督の力だけでは無く
その裏に井元俊秀さん(写真)という
強力なリクルーターの存在があったからなのです。
井元さんは少年時代に過酷な境遇で育ち
終戦時には大陸から引き揚げてくる中で
二人の妹さんを亡くされておりこの辺りの事は
門田隆将著作の“神宮の奇跡”に詳しく書かれています。
で桑田・清原を始め数多くの中学生を井元さんがスカウトし
集った選手を中村監督が育てて行くというシステムで
両者の二人三脚によりかつてのPL黄金時代が
出来上がって行ったのでした。
個人的にこの井元さんとも長いお付き合いになりましたが
PL学園の任期満了に伴い今度は青森県の青森山田高校に転じて
まだ無名だったこの高校に選手を送るようになります。
結果その後の青森山田の躍進ぶりは周知の通りですね。
ある時井元先生と話をしていたら
“石川県に上手な中学生がいるんですよ”という事で
“青森山田に行く事に決まりました”とのお話。
その中学生が京田選手だったのです。
まず井元先生の目に狂いは無く京田選手は青森山田入学後も
大活躍しいよいよ大学進学のタイミングになって来ました。
井元先生とも相談し“早稲田で作業しましょうか”となりましたが
いかんせん日大の決定が圧倒的に早いので結局日大に進学。
大学では1年生から活躍している姿を見て熱が出る思いでした。
そう言えば昔横浜に入った荒波選手も争奪戦の末東海大に進学し
1年の春から首都リーグでMVPを獲得してこの時も熱が出る。
このようなケースを私はこれまで何度も経験して来ました。
さて話を戻してその後中日に入団した京田選手は順調に活躍し
主将に抜擢される程であったのに何故か立浪監督と合わない。
同じポジションという事もあったのかと思いますが
野球に関する考え方が摺り合わなかったのかもしれません。
で実はこの立浪監督も井元さんが
PL学園に引っ張って来た選手だったのです。
つまり大阪・茨木のボーイズからPL学園に入学した
立浪選手は井元さんのお陰で今がある。
ついでに言えば井元さんは青森山田の後に
秋田県の明桜高校に移籍され
今回京田選手のトレードの相手である
砂田投手はその明桜高校の出身です。
要は何を言いたいのか!
それは“野球界は狭い”という事なんです。
野球人同士であれば間に一人もしくは二人入れば
人間関係はすぐに繋がる。
それだけに出来れば円滑な人間関係を望みたい。
井元先生の教え子はあちらこちらに点在しているので
出来れば軋轢を起こす事無く順調な野球人生を
送って欲しいと願っておられるでしょう。
たかが野球、されど野球、、、、