ユーザーに愛されるアプリにするために分析しませんか?
激しい競争が繰り広げられているモバイルアプリ市場で、優位に立つためにぜひ活用してほしい「App Store Connect」と「Google Play Console」についてのお話です。
日々新しいアプリが誕生し続ける一方で、成功し続けるアプリは多くなく、類似サービスとの競争激化や、収益不振、テクノロジーの進歩に追いつけないなどが理由で、サービス終了を余儀なくされる場合もあります。そのため、開発後も効果的なアップデートや管理、分析を通して、最適な運用をしていく必要があります。
App Store Connectとは?
App Store Connectは、Appleが提供するiOSアプリ開発者や販売者向けのWebベースのポータルで、開発者が作成したアプリをApp Storeにアップロードし、管理するためのツールです。
App Store Connectで出来ることの具体例は以下の通りです。
Google Play Consoleとは?
Google Play Consoleは、Androidアプリの開発者や販売者向けのWebベースのポータルで、アプリの配信をサポートします。
Google Play Consoleで出来ることの具体例は以下の通りです。
App Store ConnectとGoogle Play Consoleの共通点と相違点
ここではそれぞれの共通点と相違点をまとめていきます。
共通点
・アプリのバージョン管理
新しいバージョンのアプリをリリースしたり、古いバージョンを削除したりと、開発者がアプリの複数のバージョンを管理することができます。
・分析ツール
開発者はアプリのインストール数や収益などのデータを把握し、アプリの成果を評価するなど、パフォーマンスの分析を行うことができます。また、開発者がアプリ内課金や広告収益などを活用し、収益を最大化するための機能も提供されています。
・ユーザーとのコミュニケーション
レビューや不適切なコンテンツ報告など、ユーザーはアプリに対してフィードバックや評価を残すことができ、開発者はそれらの情報を見て、適切な対応を行うことができます。ユーザーからのレビューやフィードバックに対して積極的に対応して問題解決や改善を行うことで、アプリの品質向上やユーザー満足度の向上が期待できます。
相違点
・アプリ提供元
App Store ConnectはAppleが提供しており、iOSやMacアプリの配信に使用されます。一方、Google Play ConsoleはGoogleが提供しており、Androidアプリの配信に使用されます。
・利用料金
App Store Connectを利用するためには、Apple Developer Programへの登録と年間料金の支払いが必要です。一方、Google Play Consoleは無料で利用することができますが、Google Play Developer Consoleへの登録には一度きりの登録料が必要です。
・審査プロセス
App Store Connectは厳格な審査基準を持っており、提出されたアプリを人間が審査してからApp Storeに公開されます。一方、Google Play Consoleではほとんどのアプリが自動で公開されるため、App Storeと比較すると審査基準が緩やかと言えます。ただし、セキュリティ上の問題や不適切なコンテンツを検出した場合にはアプリの公開停止や削除の措置を取る場合があります。
アプリストアが提供しているもの
アプリストアは、アプリをインストールする「アプリ提供場所の役割」だけではなく、様々な役割があります。ここまでの内容も合わせて、以下にまとめていきます。
・アプリの品質管理
申請されたアプリを審査してリリースし、ユーザーに信頼性のあるアプリを提供する役割を担っています。アプリの品質やセキュリティに関する基準を定め、その基準を満たすアプリのみを承認します。さらに、アプリのバージョン管理やアップデートの提供も行われることで、ユーザーにより良いアプリ体験を提供することができます。
・収益化の機会の提供
アプリストアでは、有料アプリや課金制のアプリ、広告を表示するアプリなどを提供することで、開発者が収益を得る機会を提供しています。売上の一部を徴収することで自己の運営費用を賄いながら、開発者に収益の一部を還元します。
・開発者とユーザーのコミュニケーションの場
アプリストアは、ユーザーがアプリに対してレビューや評価を行ったり、不適切なコンテンツの報告を行ったりすることができる場であり、このコミュニケーションの場を通じて、開発者はユーザーの意見やフィードバックを受け取ることができます。
・アプリの価値を広める場
App Store ConnectやGoogle Play Consoleで編集する、アプリを検索した際に出てくる、紹介ページは、ユーザーがアプリをインストールするか否かを判断するとても重要なページです。また、他ユーザーからの評価も閲覧可能で、サービス概要などと合わせて価値を広める場となります。
App Store ConnectとGoogle Play Consoleを活用してできるアプリ分析とは
ポータルによって多少は異なりますが、ダッシュボードや分析ツールを通じ、以下のようなアプリを運営する上で重要なデータを取得し確認することができ、分析に役立つと考えられます。
・インストール/アンインストール数
それぞれの回数を示し、これらのデータを基に、アプリの人気度や成長率を把握することができます。
・インプレッション数(表示回数)
アプリが表示された回数が見れるため、表示回数が多ければ多いほど、多くのユーザーがアプリに関心を持っていると予想することができます。
・配信前にアプリを予約したユーザー数
アプリの配信前にユーザーが予約を行った回数を示します。予約数が多ければ多いほど、ユーザーの関心が集まっていることがわかり、アプリの期待度が高いことを示します。
・リマインダーやプッシュ通知やイベントに起因するダウンロード数
リマインダーやプッシュ通知、特定のイベントによってユーザーがアプリをダウンロードした回数を示します。
・購入ユーザー
アプリ内で課金や購入を行ったユーザーの数が示されるため、アプリの収益性やユーザーの購買行動を把握することができます。
・セッション数(アクセス・訪問回数)
アプリが開かれた回数やユーザーがアプリを利用した回数を示します。これにより、ユーザーのアクティブさやアプリの利用頻度を把握することができます。
・コンバージョン数(特定の目標やアクションを達成したユーザーの数)
アプリ内での会員登録や特定の機能の利用、広告のクリックなどがこれに該当します。
分析結果を今後に活かしていく
アプリストアの分析を使用することで、以下のような理由から効率的なアプリの改善を図ることができます。
・収益の創出
アプリストアの分析を通じて、ユーザー層やトレンドを把握し、需要に合わせた改善を行うことができます。
・レビューやフィードバックによるユーザーとのコミュニケーション
ユーザーのレビューや報告に開発者が対応することによって、レビューを書いたユーザーだけでなくプロダクトページを訪れたユーザーに安心と信頼を与えられます。
・コンバージョン率の把握
分析データを利用し、ユーザーのアプリ内の動向や行動パターンを把握することによって、どの機能が人気でどの画面でユーザーが離脱しているかを把握することができます。それにより、デザインやUI/UX、機能の改善などを行うことができます。
・マーケットの競争率の把握
アプリストアでは同じカテゴリや競合他社のアプリも閲覧することができます。競合アプリの特徴や成功要因を分析し、自社のアプリを改善するためのヒントを得ることができます。
・マーケティング戦略の立案
アプリストアの分析データを活用して、ターゲットユーザーの属性や嗜好、ダウンロード傾向などを把握することができます。これに基づいてマーケティング戦略を立案し、効果的な広告やプロモーション活動を展開することができます。
Forresterのアプリストアに関する調査結果によれば、アプリをダウンロードする際、「アプリストアで検索した」と回答した割合は26%であったと報告されています。(出典:『Your Guide To Mobile App Success』)
このようにアプリの市場価値を徹底的に分析し、アプリの改善や収益化、マーケティング戦略などに活かすことで、アプリはより良い方向へ進化し、ユーザーに長く愛されてアプリが提供できると考えられます。
JIITAKでは常に先進技術へ取り組み、より良いプロダクト開発のための技術や知識をアップデートしています。開発をアイデア創出から戦略設計、価値検証、開発・運用まで一気通貫で対応します。この記事をご覧いただいた皆さんの中に、もしプロダクト開発・運用でのお困りのことがありましたら、ぜひJIITAKにご相談ください!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?