BURN のギター(3)・エフェクター編
ギターが違う
ギターのセッティング/調整が違う
アンプが違う
エフェクターが違う
耳コピが違う、譜割りが違う
弾き方が違う
遅回し録音である
4.エフェクターが違う
1973年頃、ギターエフェクターの選択肢なんて数えるほどしかなかったのではないでしょうか。こうれが1975年頃になるといろいろ出てきますが。
当時中学生だった自分は、国産で値段的に安価だったELKのBig Muff Sustainarを買いその歪というのに感動したものです。懐かしい。
リッチーブラックモアのインタビュー記事には当時から「トレブルブースター」という言葉が出ていましたが、月刊誌のMusic Lifeから得られる情報なんてその程度で、詳しいことなんて全く分かりませんでした。
※まだロッキンFは創刊されてません
クライベイビー?
さて、スタジオ盤「BURN」で使われているエフェクターですが、ひとつの可能性として、クライベイビー or VOX WAH の可能性はないかと考えました。BURNのギターの音の異常に多い倍音成分は、自分の感覚では、クライベイビーの音です。ペダル位置をある位置で固定すると、BURNの音が出るものなのではないかという仮説です。クライベイビーは、ジミ・ヘンドリックスが使っていたので、リッチーが使う可能性は十分ありそうです。
早速、クライベイビーを買って実験を!と思ったら
"クライベイビー" 高っか!
昔は、数千円だったと思うんだけどw
AC30(MYSTIC EDGE/VE-ME)に繋いで、実験してみると、
おおお、これだ~~~!というイイ感じのBURNのような倍音が得られました。
BURNに近い感じの倍音になりますが、ちょっと低音が無くなりすぎだったり、濁りすぎだったり。微妙に違う感じです。(いい線いってますけどね)
禁断のトレブルブースター
リッチーが使っていたトレブルブースターについてネット調べてみました。
そこにはとんでもなくヤバい沼がありました。
ドイツにBSMというリッチーの音の再現の為のエフェクターばかりを作っている会社があるのです。
ここには、リッチーのトレブルブースターだけで10種類くらいあります。
500行以上もあるリッチーのセッティング情報等を読み漁った結果を自分なりに整理してみました。
ボリューム追加などの細かい改造を除くと、大きくは4種類くらいのトレブルブースタがあるようです。
基本は、英国の "Hornby-Skewes Treble Booster" で、1965年のゲルマニウム・トランジスタを搭載したモデルを 「IN ROCK」まで使っている
1967年に、シリコントランジスタモデルがリリースされて、これをAC30に繋いで、「マシン・ヘッド」と「BURN」のレコーディングが行われた
キース・エマーソンのエンジニアが作ってくれたシリコントランジスタのブースターを1971年~1973年に使っている
BURNのツアー(1973年12月~)からは、写真でよく見るAIWAのテープデッキを採用し、このマイクプリアンプをブースターとして使い、以降のライブのセットアップでは、トレブルブースターを使わなくなった
これらのトレブルブースターは、ドイツのBSMが再現してくれているとのことで、在庫があれば サウンドハウスで買えるようです。
HS-Sマスターを試す
サウンドハウスで調べると、ラッキーなことに、BURNのレコーディングで使われたというシリコントランジスタモデルの、"HS-S"と"HS-Sマスター"の在庫があったのでHS-Sマスターの方を購入。
※添付の説明書にはWAHのような音がすると書いてある!?
早速、AC30(MYSTIC EDGE/VE-ME)に繋いで、鳴らしてみると、
うおおおお、これだ~~~~!
この倍音だ~~~!
細かい調整はまだですが、なんかBURNです。リッチーです。
こんなものがあるなら、もっと早く買えばよかった!
ゲルマニウム版のHS
シリコントランジスタモデルに、あまりに感動したので、ゲルマニウムトランジスタも欲しい!どうしても欲しい!
そいつをマーシャルに繋げば、Made in Japanの音が丸々でる予感が!
残念ながら、サウンドハウスには在庫なし。そもそもゲルマニウムトランジスタなんて、まだあるのでしょうか。
こうなるとどうしても入手したくなって、中古を探したら、なんと近所の中古屋にあったのです。無事にHSをゲットです。
AIWAも試したい
目標は、スタジオ盤「BURN」なので今は不要なのですが....
カリフォルニアジャムもMade in EuropeもRainbow on Stageも、試してみたい!
ということで、なんとAIWAのプリアンプも買ってしまいました💦
もうこれ以上、何も買いません!許してください!
エフェクターまとめ
未だ、最終的なチューニングはできていませんが、BSMのHS-SかHS-Sマスターを使うとスタジオ盤「BURN」の音に近いものが再現できそうな予感です。
余談
BSMでyoutubeを検索すると、リッチーの音とそっくりにギターを弾いている動画がたくさんでてきます。ビックリするくらい似ています。
でも、スタジオ盤「BURN」の再現はありません。不思議です。