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【開幕記念】#俺のベストナイン

いよいよプロ野球が開幕するんですが、ちょっと興味深いツイートがあったので乗っけます。

私が山賊研究を始めるきっかけになった方、たこ(@takobaseball_52)さんのとあるツイートです。打線シュミレーターなんてのがあったとは...と思い、ちょっとこんな企画を。

足の速さや投手、守備が平均的な場合を基に進塁確率を用いて平均的な得点力を出すというこのシミュレーター。代走なし、走力の影響なしという形なので周東スペシャルや走塁プレッシャー(いわゆる心理戦)などを考慮に入れないものとなり、実際の得点力とかなり剥離が生じるかもしれませんが、私が思うプロ野球現役ベストオーダーを組んでみました。

あらかじめ言いますが、これはあくまでシミュレーターに基づくものであり、実際にここからお話しする理屈を取り入れれば必ず強い打線が作れる、というものを保証するものではないことを先に述べておきます。ポケモンと同じで自分で考えてこその打順論です。

こちらのサイトを用いています。いざ!

※今回はパソコンスペック上処理の軽い143試合×100年で得点力を出しています。成績は全て2019年度のものです。またDH制を採用しており、犠打は0です。

🔶全体的な打線概論

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グラシアル48本も打つのか...というのはさておき。こんな感じのメンバーです。これより先は説明となります。

🔶上位打線紹介

1番にはマリーンズのセンター荻野。出塁と走力、ポジションを鑑みての選出となりました。意外に思われるかもしれませんが2番にライオンズのキャッチャー森友哉を置いています。高校時代は平均以下の塁間タイムを指摘されていましたが、山賊行為の出塁期に大きな影響はないだろうということで2番に選出しています。

3番はスラット時代最強のポリバレントプレーヤー、ホークスのジュリスベル・グラシアルを。リスクヘッジの時代に柔軟な打撃技術で驚異的な結果を残していることで、非常に注目すべき選手です。守備も、特に外野でのクッション処理が抜群にうまく、一時期起用されていたレフトの位置での選出となりました。4番にはカープのライト鈴木誠也。2019年度最強打者、今さら説明の必要はないでしょう。

5番に外崎を置いたのは2018年の山賊を意識してのことです。ポジションは2019年に守っていたセカンドですが、「強打者と巧打者のサンドイッチ」「真のジグザグ打線」を組むにあたって欠かせない一人のため選出しました。もちろんストレートにも強いしね。

🔶こっちがメイン?下位打線

6番はイーグルス史上最強の飛ばし屋助っ人、来日前からその実力を高く評価されていたジャバリ・ブラッシュをDHで選出。この打線シミュレーターでの長打力と出塁率のバーの伸びが思ったより高かったことにびっくりしています。四球と死球がかなり多かったのは理由としてありそうですね。7番には当時マリーンズ、今年からイーグルスに移籍した鈴木大地。ファーストで巧打者タイプ、勝負所にも強い頼れる選手です。

8番には最推し、おかわり君ことライオンズのサード、"神様"中村剛也を!本当はもっと上位打線で選出したかったのですが、ブラッシュのバーのあまりの伸びっぷりを見てこの打順となりました。申し訳ないです...ブラッシュとおかわり神は、相手投手によって打順を入れ替えてもいいかもしれませんね。

9番はライオンズ史上に残るショート、源田壮亮を選出しました。こっから1番につながり、荻野と二人でプレッシャーをかけるねらいです。

🔶タネアカシ

さてこっからが本題。今回のこの打線は「真のジグザグ打線」や「初代お股本で触れられた打順論」をベースにしつつ、いかに山賊行為を実現できるかというコンセプトにのっとってつくられています。いわゆる「新しい山賊様式」です。

初代お股本って何?という方はこちらを。

理想を言えば青木山田バレンティンの並びなんかは非常に素晴らしく、柔軟に対応できる並びになっているんですが、引き出しと刷り込みどちらが大事かというとどちらも大事なので、両立できるならこういう形になるのでは、というねがいを込めて組みました。

私は今後、ホークスやイーグルスなどが山賊型になることで、楽にペナントは戦えても引き出しの乏しいチームがだんだんと増えていくのでは、という懸念を持っています。ストレートガン待ちで強力な引っ張りを主軸とするのではスラットには対応しづらくなります。山賊は万能ではありません。あくまで強力な勝ち筋の一つである、ということを思い出すためにこの記事を書いています。

この打線のキーマンはグラシアルです。おととしのサヨナラでの逆方向ホームランや昨年の日本シリーズでの活躍が印象強いですが、「逆方向に強い打球を打つ」というスラットの攻略法を持つソトやレンドーンに、プロ野球の打者で最も近い選手はグラシアルである、と考えているからです。

私は日米野球でソトのホームランを見て衝撃を受けました。あんなに逆方向に、パワプロのような打球がとんでいくとは、と。これからの山賊とは「剛」ではなく「柔よりの剛」であると私は思います。

以下に「これからの山賊」の打順論を。

①まず逆方向に強い打球を飛ばせる最強打者を3番に置く
②2、4番は最強打者の次に出塁長打率の指標のいい選手(2番は走力重視)
③1、9番は俊足型、出塁を重視
④残りは強打者と巧打者のサンドイッチで

この手の話題は議論が尽きないですが、従来の打順のセオリーを真っ向からぶち破ったのが2018年からの山賊ライオンズ。山賊打線は3,4番で特に最大化できるような仕組みになっており、いわゆる「お股打順論」とは真っ向から反したコンセプトであると私は考えています。しかし、このままだと3,4番の負担が大きいのと、高い引っ張り技術で保たせていたことでスラット時代に対応できないことがだんだんと浮き彫りになってくるので、今回の打線記事を書くに至りました。

果たして逆方向への強い打撃を兼ね備えた山賊は誕生するのか...?ということを、今年以降のポイントとして見ていきたいと思います。

🔶おまけ

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上の図は今回組んだ打線の、状況別得点確率の図です。下の図は2018年山賊の状況別得点確率。

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上の図は各チームのベストメンバーを集めたものなのでもちろん確率が上がるのは当たり前なのですが...

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2チームを比べると年平均点に約100点しか違いがありません。なんでだろうこれ?

仮説として当時の3,4番の二人が驚異的な飛ばし能力を持っていたのではというのがありますが、それでも100点差に収まっている強力な理由が欲しいなぁと。

この辺の研究は今後も続けていきます。がんばる。

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