財務分析/企業価値算出 備忘メモ
▫️財務分析
安全性
①流動比率=流動資産/流動負債
→高い程安全
②固定比率=固定資産/純資産
→低い程安全
③固定長期適合率=固定資産/(固定負債+純資産)
→ 低い程安全
④自己資本比率=純資産/(純資産+負債)
→高い程安全
※新株予約権は除く
収益性
①ROE リターンオンエクイティ
=当期純利益/株主資本
下記②-④の積となる
②売上高当期純利益率(収益性)
=当期純利益/売上高
③総資産回転率 (資産の効率性)
=売上高/総資産
④財務レバレッジ(財政状態)
=総資産/株主資本
⑤EVA(Economic Value Added)
経済付加価値
資本のコストを考慮に入れた企業の本質的な収益力
EVA=NOPAT−(WACC×資本投下)
または、NOPAT=投下資本×ROICのため
EVA=投下資本×(ROIC-WACC)
()内をEVAスプレッドと呼ぶ
▫️企業価値算出
①コストアプローチ
年買法(純資産+営業権 営業利益数年分)
②インカムアプローチ
収益還元法(簡便なやり方)
・フリーキャッシュフロー=税引き後営業利益(NOPAT)とみなし
・事業価値=フリーキャッシュフロー(NOPAT)の現在価値であるため
・事業価値=フリーキャッシュフロー(NOPAT)÷割引率(9%~11%)
・株主価値=(事業価値+非事業用資産―有利子負債)×(1―30%) という計算の流れ
30%は非流動性ディスカウント
※WACCを非流動性リスクを加味した数値にした場合は二重になってしまうので不適
マーケット・アプローチでは時価(市場株価)と比較して算定する手法であり、その結果は流動性を前提とするため、非流動性ディスカウントを考慮すべきであるとする一方、インカム・アプローチ(収益還元法)は時価と比較する過程がない手法であり、流動性の有無を前提にしないため、非流動性ディスカウントを考慮すべきでないと解釈できる。
しかしながら、インカム・アプローチは、対象会社の将来の収益(フリー・キャッシュ・フロー)の現在価値をもって株主価値とするものであり、将来価値を現在価値に割り引くにあたっては、通常は類似上場会社から求められる割引率を基礎に検討をするため、上場会社並みのリスク・リターンや流動性が確保されていることを前提にした評価手法である。したがって、インカム・アプローチにおいてもマーケット・アプローチと同様に、基本的に上場株式に比べて流動性が低いことを理由とした減価(非流動性ディスカウント)の検討を行う必要がある。
参考:
NOPAT ネットオペレーティングプロフィットアフタータックス
ROIC=NOPAT/(有利子負債+株主資本)
NOPLAT ネットオペレーティングプロフィットレスアジャスティッドタックス
DCF法(より詳細なやり方)
ディスカウントゥイドキャッシュフロー
その事業年度のDCF=フリーキャッシュフロー/割引率^n乗
フリーキャッシュフロー:
FCF は企業活動の継続に必要な資本(運転資本,設備投資)を再投資した後の余剰資金
=
NOPLAT+減価償却額-運転資本増分....営業CF
※運転資本=売掛金+棚卸資産-買掛金
→1円増えたら利益が1円プラスになる関係でもキャッシュは入ってない
ーCAPEX(資本的支出) ※金は出てるのに費用に計上されてないから
割引率はWACCが一般的
WACC:Weighted Average Cost of Capita 加重平均資本コスト
株主資本コストはCAPM理論で出されがち
CAPM理論:Capital Asset Pricing Model、きゃっぷえむ、資本資産評価モデル
CAPM = リスクフリーレート + β × 市場リスクプレミアム
ベータ:株式市場全体が1%変化した時に、任意の株式のリターンが何%変化するかという感応度
市場リスクプレミアム:マーケット・ポートフォリオの期待リターン – リスクフリーレート
マーケットポートフォリオの期待リターン:日本でいえば、株式市場を広範に網羅している「TOPIX」が該当
参考:投資判断の際の指標
NPV=DCF総和−投資額
IRR:NPVが0になる割引率:Internal Rate of Return、内部収益率
③マーケットアプローチ
マルチプルで事業価値を求める
EBITDA マージン比率 約6倍
非流動性ディスカウント30%
アーニングビフォー
インタレストタックスディプリシエーション(減価償却)アモーチゼーション(のれん償却)
当期純利益に、税金、支払利息、減価償却費を加え、受取利息を差し引く
簡易的には営業利益に減価償却費を加える