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フジテレビ凋落はケーハク文化の終わり、かな?
軽薄をケーハクって書くのは80年代の中期くらいからでしたかね。
楽しくなければテレビじゃないを旗印に、「オレたちひょうきん族」でドリフターズの牙城だった土曜8時を制覇した頃には、楽しいとか軽いとか明るいとかを標榜して真面目に考える事をバカにする風潮も作ったわけで、ある雑誌ではハリボテ文化なんて書かれていた記憶もあります。
これにはその前段階の根明根暗のカテゴライズもあった訳で、特に馬鹿騒ぎを好まないとか、真面目に色々考えると言った層を暗い性格としてカーストの下に追いやる風潮が同時にスタートしていた、と記憶してます。
真面目に考えるまた、逆に社会や政治の問題が自分事であると言う事を意識してそれらを考えて行動する若者なんかは右派左派問わずに暗いつまらないヤツとして男女共に蔑まれましたし、趣味や好きな事に没頭する好事家に対しては暗くて気持ち悪い存在として実態に関わらず忌避する様な空気も作ったのですね。
後に発生する「おたく差別」なんて言うモノが出てくる土壌はそう言った好きを追求する人、何かに一生懸命になる人をバカにしていく風潮を作ったなんて面は否定できないでしょう。
特にあの当時が少年期〜青春期にかかってる世代は、今自分がメインストリームに居る!と思いたい人ほどそう言うのは一部だ!としたがるでしょうが、自分たちがテレビや雑誌に踊らされて、そう言う人達、価値観の違う人達を見下してバカにしてきた現実を忘れたい即ち、黒歴史として忘却、葬りたいのでしょうね。
その当時の風潮や空気を使ってパロディや風刺をしていた根暗アンダーグラウンドの皮を被った軽薄文化を見せていた一つは月刊OUTだったなあ、なんて思いますがあれはあれで知識や情報あってこそゆえの根暗の軽薄を体現してたなんて思います。
OUT自体がサブカルかつ風刺雑誌的スタートですから当時のサブカルチャーであるアニメや特撮と親和性が高くアングラのメジャー的になり、フジテレビ的文化のアンチテーゼの一つではあったな、とも考えられますし。
OUT自体は、雑誌ゆえの部数問題などで廃刊とはなりますがそう言ったモノが海外からの逆輸入言語「OTAKU」から「オタク」へと変わっていく中で、フジの標榜した楽しくなければテレビじゃないって言う面も鎮静化していったなんてのはあるかと思います。
90年代においてバラエティの覇王だったのは言い換えれば軽佻浮薄な無責任文化を維持する事ができた何かがあったのは否定できないでしょう。
ただテレビ業界もCM業界も視聴率の呪縛に囚われ続けている業界です。
フジテレビで売れた芸人をあちこちが使うことは多かったですし、女子大生ブームや女子高生ブームなどを作った事での影響だってあるのですね。
そう言った現象の一つが女子アナブームですよね。
女性アナウンサーをアイドルやタレントの様に使い、技術や声より容姿と言う文化の奔りは、やっぱりフジテレビだったと思います。
この時点で、女子アナはタレントとなりましたし知識や情報収集より美容や服装って言う感じが強くなり日本のテレビ局はNHKも含めてタレント化が進みますし雑誌の方も地方局の美人アナウンサーを探せとかになっていったと言う状態でした。
こうなると女子アナはタレント、芸能界への近道となり富と名声、アイドルや俳優や時には政治家との結婚の最短コースの一つにもなっていく状況ですし男狩りなんて感じで入った女子アナ云々なんて言うのもゴシップ雑誌をにぎわすネタになるのです。
つまり、性的消費と言う点では今現在オタクカルチャーを叩いてる人はフジテレビや女子アナ界隈を叩くのが正道ってなりますしアイドルマニアやアイドルファンがアニメキャラや声優にその視野を変えていったことはゴシップやスキャンダルと無縁だったファンタジーの渇望って言うのはあるのですね。
これは、90年代には情報誌でも言われてましたね。
フジテレビに限らず、ケーハク文化の担い手へと民放のほとんどが動く中で気の多い男女を批判する様でモテ男モテ女としたり、純愛と称した浮気や略奪婚の美化なんて事も進んでいくとモラルや倫理観や善悪の判断の緩い軽くて明るいだけの若い男女も増えていく訳ですから、大学などでも問題のあるサークル内での乱行やカースト、大学のパーティーホール的出会いの場化も進んだとも言える状況ですしイベントを企画して合コンやパーティーをやって、女性を食い物にするなんて言うサークルも出てきて大きな問題が出ましたよね。
スーパーフリーなんてまだ記憶に根強いかもしれませんが、あれらのサークルが跋扈する理由の一つには女子大生ブームから続くと言われてる学生や若者の無責任な登用と濫用、それと使い潰しです。
バブル崩壊が進んでからはテレビだって予算が厳しいと言われてますが(それでも他業種に比べれば潤沢)、少しでも金を稼ぐために通常より安い価格で使えるパーティーサークルやイベントサークルなどを利用して行ったと言うのも“芸能界の繋がりがある”と言う甘い誘惑があったのは当時から業界ゴロなんて言葉がある位、魅惑的にケーハク文化を維持させたなんて言う状態だったでしょうね。
実際、そう言うお誘いはデザイン系やアート系の専門学校に通っていると度々ありましたし、それで煽てられて技術も知識も未熟なママ、学校を辞めて使い潰される若い感性も男女問わず、いや若い女性の感性として利用されたから女性の方が多かったかと思いますが、被害として計上しても良いと思います。
バブル経験した先輩が関与すれば金銭感覚や下の者への配慮や成長を促して長く使うなんて考えませんし世界標準だ新しい働き方だ、キャラが明るいだ根明だ言う人達が多く集まったであろうフジテレビとその系列はホイチョイプロダクションや秋元康などと言った業界の寵児を抱えているので、より根明の若者が釣られやすいと言う状態だったのは想像に難くないでしょう。
そして現在、フジテレビはご承知の通りな事態ですが、社員の関与や社長の名前を使った行為なども言われてる訳ですが、ああ言った時代を生きてた身からするとスーパーフリーがそのまま入社して意識を変えず育ち後輩も同様と考えると、少なくとも今のままのフジテレビも追従した他のテレビ局も存続は不可能でしょうし男性アナや社員や役員から関係者が何を言おうと大きな拒絶に遭うのは避けられないと思います。
これまで、政治家や行政や官庁や他事業に対して責め立てたことや何を説明しようが信じず疑惑の追求名目の同じ事を繰り返し言うなどの他、権威が陰れば重用していた芸能事務所すら叩く様な行為が好かれている訳でもない現状、テレビ局の社員に対してその人生設計がどうなろうと、知った事では無いでしょうし、むしろ一般国民の生活や人生を破壊してきた怨みが噴出するだけと言う状態でしょう。
公金チューチュー問題も黙っている時点で、穏和な福祉業界も見限ってるでしょうから、どこに助けを求めてもタイトル画に使ったアンテン様の様な塩対応されるだけ、と言う未来しか見えない私です。
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