見出し画像

枯れ果てる農地

日本の食料自給率の問題に関して、記憶する限り毎日ではないがニュースでも新聞でも雑誌や政治家や政党の口から途絶えた事はないなあと言う感じですが、同時に飽食ニッポンなんていう言葉が出るのも多かったなあとか思います。

バブル期なんかは特に言われていてその陰で貧困に喘ぐ母子家庭がなんていうのもあってそこから出てきたのが一杯のかけそばなんて言う状況かと思いますし、80年代中盤からのアジアやアフリカの貧しい子供達を助けよう!食べたくても食べられ無い子どもたちがいるんです!なんて言う話もでたりはしますけれど、それで日本の食料自給率が低いと言う話が出てもまあチグハグと言う印象は強かったですね。

また、食料自給率のアップのために農家を守ろうとしていたのは、実際のところ当時は自民党が主軸でしたし、その為に農家を優遇してると非難する共産党の人も見た事はありました。(後に上の方から注意受けてた様ですが)

自民党は地付きの地方議員が多かった事や、農家や地元産業と繋がりが深いなどで地方の政治でも支持者や有権者の為に動くと言う一丸性があったなんて言う感じですが、やっぱり色んな流れでそう言う土着性が薄れて行くと、地方や地域の衰退は強くなると思います。

昭和も50年代になると徐々に生産調整とか、出荷制限見たいな言葉が出てきて、作物を出荷しないで畑で畑に放置するしかない農家を見る様になりますし、それに対して無駄をやって高くしようとする農家!と言う批判を左派系列がするのも見る様になったんですが、農産物の輸入自由化を迫るアメリカに対して当時の官僚も与党もギリギリの交渉はしていたと言うのは一応あります。
多く作られた作物の出荷の調整や米の自由化(私が中学の頃位から度々言われてた)、牛肉や牛乳の自由化などガイアツと言う言葉がラジオなどから聞こえてくる様になり長じてそれが外圧、外交圧力と言う事と知るとまあ、なんだかんだで外国やアメリカへの不信感は芽生えてきますし、自衛隊が戦力を増強するのがアメリカが仮に攻め込んできても7日間は防ぐと言う目標があるなんて言う話も聞いたらそりゃあ呑気に軍縮できないよなあとか思うのもあったりする多感な年代の危険な時代と言うのはあってあの頃の方が日本は右傾化してたよなあ、なんて思う事も。

かと言ってこっちが好きにできる強くできるなんてできないから、生産調整と言って不足分を補うなんて言う形で生産量を減らして、輸入量増やすとかやったりはした様ですね。

ただそう言うニュースを聞くと横浜市某所住まいの私なんかは比例して休耕地や転用される農地などを見てきましたし、農地の保護を言ってサポートを行政が行うと農家贔屓だ!みたいな街宣をやってる政治家を見る事もありました。

こうなってくると畑も荒れ果てるし規制緩和で廃材や産廃を処理する事業者が利用して行くと公害やケミカルな汚染なども増えてきて、六価クロムで問題が起こるなど、様々な問題がマスコミを賑わしてましたし、自分達も深く掘られた地面に溜まった水に浮く油膜などをみて六価クロムかどうか?の不安をいうのもあったりはしましたが。

管理されない農地は、荒れ果てていきますし土だってそれまでの作物生産で痩せているのですから、乾きやすいし砂埃や土埃の被害は出てきますし、食料自給率を上げよ!の声を出す人や政党もその為にかかる費用や外交問題には声をあげずにいて先送りをしてた様に思います。
結局、増産しても儲からない、苦労と出費が多くやっていけないなどの声とブランド野菜以外は安く買い叩かれてる様な状況じゃあ、農家を継続する事が難しいとなって兼業農家や出稼ぎの増加となっていった様に思うし土は枯れてきて農地として再生させるにも後継の農家が農業知識が薄い人も増えて、ますます枯れた大地になったなんて言えるのですが、1990年代も終わりになってくると、アメリカでの農業もうまくいかなくなってくるのですよね。
砂塵がニューヨークを襲っただの、水が不足して作物が育たないなどの話が出てきますし残留農薬や化学肥料の問題、加えて無茶な品種改良での有毒化なんかも話題になったりします。

アメリカは工業的な方法での大規模農業でやってるからすごい!農業はアメリカやオーストラリアなどから作物を買えば良いんだみたいに言ってたテレビ有識者が姿を消して自然保護や環境保全をいう人が目立ち遺伝子操作やそれに合わせた農薬や肥料の話も耳にする訳ですが、これまでの無茶な農法で土を痩せさせた枯れさせた結果、作物が普通じゃあ育たない中で有機肥料を使って土を復活させた農家の話題とか出てはきますが、その時にはアメリカの工場型農業賛美派だった知識人が何故かアメリカの有機農法凄い派で出てきたりと本当にマスコミは恥を知らんなとかなったりする人が増えてきたりもしてるのですね。

ただアメリカの有機農法って言うのは実は日本の農家がやってる方法で、適度な殺虫剤散布や肥料の使用、堆肥の活用だったのですね。
現在も日本はこの農法ですが、農地や農家の減少や知識人減少によって、機能的に動いていないことや農地周辺ですら舗装されたりで地衣生物や腐食昆虫の減少で機能はしないなって言う問題に直面はしてる様です。

アメリカは一応ミミズを使って堆肥を作るのは79年代頃から盛んであると言われてますけれど、それらも1930年代の大砂塵の問題や乾燥による土の劣化などへの対策でミミズや腐食生物での堆肥作りが盛んになった様ですね。
綿花畑が多い地域ではそれをやってたとか?

それも欧州の第二次世界大戦が激化するまでで、アメリカがイギリスや欧州の非ナチス占領下の国に食糧輸出を増加させると工場式農業になっていったなどがあるとか。
ブロイラーなんかもこの時に品種改良で作られたそうですし、肉と卵と野菜や小麦で大儲けと言う魂胆の方々のでたとかなんとか。
今の農業コンサルってこう考えると戦争の負の遺産ですね。

それで土を枯れさせて堆肥で復活を繰り返すと栄養に偏りが出る様で品種改良遺伝子操作と繰り出す企業がでたりはしますけれど、専用の農薬や肥料が必要などの話もあって、結局はコスト高になると言う話もありました。

そう言う目先の金儲けしか考えない企業の増加でどうやら多くの穀物や農産物や畜産の主体だった国々で土の貧栄養化や保水能力喪失などgs増えていってる様でアメリカはなんだかんだで外国産作物頼みになったとか、中国産の野菜がアメリカの庶民の手に入る物なんて言われてた様ですが、東欧が地力をつけてきたので移行もしてた様ですね。
とは言え、アメリカ(特に民主党)の思惑通りに動いてくれる国が良い訳で、その一つがウクライナなんて言う話も。

ソ連崩壊で内戦や暴動が比較的少ないと言う環境は即時農業国家転用可能みたいな面もあったのだとかで投資がなされたとか。
EU(昔はECとかECUとか)もある事で、輸出輸入の安全もあるみたいな安直さもあった様には聞きますが、安全だったり安心だったりは担保出来なかった様で。

今は戦争で全土が荒れたので土壌の清掃を含めると、数年は穀物庫としてのウクライナは利用できないでしょうし、トランプが停戦を急ぐのも飢えからの市民暴発が怖いのもあると思います。
そう言う事で、戦争に至るが割とよくある事ですからね。

そんな枯れた農地だらけになった現代世界で果たして、策があるのか?と言うと意外と東南アジアや日本の小規模農家が光明と言えそうですね。


よかったらチップでサポートいただけると嬉しいです。

また、特定非営利活動法人峠工房へのカンパや寄付などのほか、峠工房協力会への入会もご検討をいただけると幸いです。

峠工房(http://tougekobo.sakura.ne.jp/)
私達は公金に頼らないで維持できる福祉・支援構造を目指しています。
ご賛同いただける方には峠工房協力会への入会、または寄付やカンパ等をお願いいたしたく思います。

また、峠工房へのご相談やご利用の質問などは気軽にご連絡ください
〒245-0018
神奈川県横浜市泉区上飯田町4729
峠工房(第一教室)
電話/FAX 045-301-4646
※電話に出れない場合も増えておりますのでその時は、お手数ですが時間をおいてかけ直してください。

放課後等デイサービス、児童発達支援等の第二教室へのご利用申込みや相談の連絡はこちら
電話 045-442-5965
FAX 045-442-5966
 
カンパ・寄付等はこちらにお願いします
横浜銀行いずみ野支店
普通口座 6087954
特定非営利活動法人峠工房

いいなと思ったら応援しよう!

松本 創
サポートをしていただけると大変ありがたく思います。 情報発信の励みになりますし、取材も行えますしより多くの情報の発信できますしまたNPO法人峠工房の福祉事業の支えにも地域での多くの活動にもプラスになります。 よろしくお願いします。