芸術島旅行【1.2日目 豊島】
コロナ自粛によりどこも行けない日々が続いている 最近バイトが再開した ほぼ毎日バイトで埋められているので楽しみがない
ので楽しかった時の話をする
3月末、緊急事態宣言が出る前に友人と2人で瀬戸内海の島々に旅行行くことになった
もともと計画したのはコロナのコの字が出る前だった しかしだんだん旅行に陰りが見えてきた
そして我々が島に行く2.3週間前に島の観光スポット全てが閉鎖された
めちゃくちゃ焦った
これは前提だが2人は芸術系の大学に通う学生である
お互い学科も専攻も違うが、一年の時に少しだけ入っていたサークルで出会い、そこから縁が続いている
学んでることは違うが2人ともすきなものに一致することが多かった
今回向かうことになったのは豊島、直島
瀬戸内国際芸術祭が開催される芸術の島だ
島には美術館やパブリックアートやインスタレーションが数多くある
それらがコロナの影響で全て閉鎖されていた
しかし閉鎖の期間はとりあえず我々が向かう1週間前頃までとされていた
もしかしたら見れるかもしれないのでとりあえず発表を待った
そして新たな告知が出された
その内容は直島エリア一部営業再開、豊島は継続して休業だった
ウーーン!!!ってなった
直島は周れるが豊島はなにもやっていない
かなり迷ったが行くことした
理由は様々あるがわたしが行こうと決めたきっかけの一つが予約していた豊島のゲストハウス「manma」から届いた一通のメールである
それがこれだ
(一部抜粋)
この度はご予約ありがとうございます。
突然のお知らせ失礼いたします。
本日急ではありますが
3月18日から27日まで、豊島のアート施設関連の休館延長が決定いたしました。
直島犬島などアート施設(一部除く)は感染予防対策を行った上で、営業再開されるようです。
ご期待される旅程に影響があるかと思いましてご連絡差し上げました。
mamma自体は通常通り営業いたしますのでご宿泊は可能でございます。
豊島に宿泊しても直島や犬島を訪れることはできますので
ご旅程を組み直されることもおすすめいたします。
もしキャンセルをご希望される場合はキャンセル料金などは不要でございます。ご安心ください。
お越しになられる場合は道中どうかお気をつけてお越しくださいませ。
豊島はあまり混雑しない時期になると思います。
人混みを避けて自然や景色を愛でながら、ゆっくりできると思います。
何かございましたらメールにてご連絡くださいませ。
宜しくお願いいたします。
わざわざこんな丁寧なメールをくださったことがすごく嬉しかった
さらにこのメールの前にあいにく出ることはできなかったが電話もかけられていた
この時点で豊島の人々の暖かさを感じ、絶対に行こう と思えた
そして迎えた出発日
緊急事態宣言前とはいえ、コロナが流行っているので飛行機は機内サービスが全て中止され万全の態勢でのフライトになった
高松空港に到着した時にまずアクシデントが起きた
乗る予定だったフェリーがコロナの影響で欠航となり、次の豊島行きの便が6時間後だった
普通に最悪だ
港の受付に相談し、小豆島を経由すれば時間はかかるが14時頃には豊島に行けるルートを教えてもらい、急遽小豆島に向かった
次の便が1時間後だったためほとんど見てないし港の周辺を少し歩いただけだった
小豆島に着いた瞬間、めちゃくちゃごま油の匂いがした
ごま油の工場が港のすぐ近くにあった ここで作ってるとは知らなかった
オリーブの島と言われているがまさかごま油の島だとは
ここはなんだか高校生〜大学生くらいの比較的若い男女が多かった カップルもたくさんいれば男子高校生の集団もいた
小豆島はどちらかというとアクティビティがメインとGoogleに書いてあったので行く予定がなかったがまたいつか行きたい
そしてまたフェリーに乗り、豊島に向かった
マジで人がいない
豊島はなにもやってないので本当に誰もいなかった
現地住民しかいなかった
自転車を予約をしていた「レンタサイクル安岐石油」さんに
ここの店主のおじさんはとても気さくな方だった
なにもやっていなくてもこの島は楽しめる、おじさんが我々が楽しめるように自転車で周るためのおすすめルートを教えてくれた
ここはインスタ映えするから記念撮影にぴったり ここにはなにがある
全部教えてくれた
正直豊島はノープラン状態だったのでかなり助かった
これらはそのとき教えてもらったところである
自転車はママチャリを借りる予定だったが坂道が多いので電動チャリをお勧めされた
これは完全に正解だった
この日の天気は見ての通り快晴
空は青く、遠くに見えるのは本州
気温は20度前後と暖かく、かなりいいロケーションだった
島々に滞在する3日間、全て恵まれた天候だったことがとてもありがたい
まだコロナに対してそこまで神経質じゃなかったわたしはマスクをするのをやめ、大自然の空気を堪能した
豊島で楽しみにしていたのは「心臓音のアーカイブ」
これはクリスチャン・ボルタンスキーが人々の生きた証として2008年から展開してるプロジェクトである
彼がこれまでに集めた世界中の人々の心音を恒久的に保存し、聴くことができる施設だ
そもそも豊島を知るきっかけになったのがこれである
わたしはサカナクションがだいすきだ
そのサカナクションのボーカル、山口一郎がここで自身の心音を採録し保存したと聞き、興味を持った
ボルタンスキー自体もこの時初めて知り、その後日本での個展に行くようにもなる
絶対にやりたかった
しかしここも閉まっていた
これはやってないことも知っていたがどうしても行きたくて、しかしやってないので窓から覗き込み途方に暮れるわたしだ
いいこともあった
ここのすぐ裏にビーチがあった
誰もいない その時だけはわたしたちだけのビーチだった
この砂浜にはシーグラスがたくさんあがっていた
夕陽に照らされる砂浜でシーグラスを拾ったりそれを海に投げたり
ストレイテナーにシーグラスという曲がある
他に誰もいない海で大音量で曲を流した
これこそが「エモい」ってやつだと心から思った
永遠にこの時間が続けばいいと思った
道中、お腹が空いたので小さな商店に行った
まず休業の影響で飲食店の多くが閉店していた
道中にあったそこはいわゆる島民憩いの場だった
戸を開けて入ったら漁師や島民が3人ほどタバコを吸って休憩していた
店主のおじいさんにたこ焼きを注文した
豊島で初めて食べたものである
「お嬢ちゃんたちどこに泊まるの?manma?」
即バレするのは面白かった
manmaに泊まりたがる顔をしてるそうだ
manmaは宿泊だけじゃなく、島民が銭湯として利用してるらしく、あとで行くと言っていた
我々が宿泊したゲストハウス「manma」は乳児院の職員用宿舎をリノベーションして生まれたものだった
隣に乳児院がまだ残っている状態だった
食事は前もって注文するシステムだったが、ご好意でチェックイン当日に夕食と朝食を準備していただけることになった
島を周る前にチェックインを済ませ、荷物を置き、夕食の注文をした
19時頃の指定をしたので19時前にmanmaに戻った
その時に先程の漁師さんは共用スペースでお酒を飲んでいた
他にも数人、ご飯を食べたりストレッチをしたりしていた 皆島の人間でその日の宿泊はわたしたちだけであった
色鮮やかで野菜が多めのヘルシーな夕食
素材も島で取れたもの中心のこだわりのものだそう
すごく美味しかった 食べてる間健康になる〜という感じだった
わたしはあまり茄子がすきではないがこの茄子は美味しかった ちゃんとしたものだとちゃんと美味しい 苦手なはずなものが美味しく食べれたことが嬉しかった
ここらへんの日本酒もいただいた
小豆島酒造の「ふわふわ」名前が可愛いので注文したがしっかりお酒でした
泊まったのは甘夏のお部屋
友人と別々にドミトリーで予約をしたが、当日同じグループということで部屋に変更していただいた 太っ腹!
畳に布団を敷くタイプのお部屋でわたしは布団育ちなので家のように居心地が良かった
流石に写真はないがこちらには大浴場がついていた
乳児院時代のサンルームをそのまま浴場にしてあり、開放感がある、ヒノキ風呂で最高でした
個人的に脱衣所に置いてあったドライヤーが業務用のいいやつだったので嬉しかった
夜は2人でNetflixで実写デビルマンをみて過ごした あれはとてつもなくやばい映画なのでB級映画がすきなひとは必ず見てほしい
2日目
朝から友人の身にとんでもない大事件が起き、内容はプライバシーもあるので割愛するがこの朝から彼女のテンションは地の底に落ち、大変な旅になるのである
これが朝食
わたしはこういう日本の朝ごはんが大好きだ
これだよこれこれ〜!といった感じだ
たまごは豊島で育てられた生みたてのこだわりたまごだった
わたしは卵かけご飯が苦手である
生臭いし、たまごは火にかけないと食べれない
でもこれは違った
まろやかでほのかに甘い
エッ!?卵かけご飯こんなに美味しいの!?ってレベルで美味しかった
味噌汁も具沢山、ふりかけの鰹節もたくあんもお茶最高だった
お茶も豊島で作られたこだわりのものでレモン風味のものをいただいた
朝食はパンとご飯の選択ができて友人はパンを注文したがとても食べれる状態じゃなかったため代わりに食べることになった
豊島でもう一つ、「豊島横尾館」もすごく楽しみにしてたが見れなかった
この時点でヤバさしかない
ああ行きたかったなあ
豊島はこれで終わり
書いてないけど行ったところもあるけど パブリックアート系は流石に見れるし
美術館などなにもやってないからこそ自然をたくさん堪能できたし島民の暖かさに触れられたからよかった
すれ違うとだいたい挨拶してくれるし観光?って話しかけてくれるんだ 優しい人ばかりでよかった
終息したら向かいたいところです
早く戻りたいな