自民党本部前でテロ!臼田敦伸容疑者は左翼集会の講師、毎日新聞も取材の過去
また無敵の人のテロか?
今日午前6時頃、東京千代田区・自民党本部前に軽ワゴン車で近づいてきた男が降りて火炎瓶を投げ込んだ上、首相官邸前の柵に車ごと突っ込みました。
現行犯逮捕されたのは埼玉県川口市在住の臼井敦伸容疑者(49)。
Xに投稿された現場の様子は想像したより大きな惨事でした。臼田容疑者は脱原発、供託金違憲訴訟などに関わる政治活動家です。
市民集会の講師もやっており活動歴も確認できます。
「草の実アカデミー」が2010年に開催した「供託金違憲訴訟から見る選挙のカラクリ」に臼田容疑者が講師として登壇しています。当時の彼の肩書は第二次選挙供託金違憲訴訟原告です。
ジャーナリスト・林克明氏による集会の紹介文にも登場します。
国政選挙に立候補するためには、比例区600万 円・選挙区300万円を供託金として出さないと立候補すらできず、一定の票に達しなければ没収されます。おまけに、国会に議席をもたない政治団体から比例区から候補者を出すには、10人 (参院、政党なら1人でもOK)の立候補者を立てなければなりません。そうすると膨大な供託金が必要だし、人的資源もより多く求められます。つまり貧乏人は最初から国会から排除 され、金持ちの代理人ばかりで議会が構成されることになります。その結果、国権の最高機関たる国会は多くの間違いを犯してきました。加えて投票数と議席数が大幅にずれて 民意を無視する小選挙区制、さらには議員定数削減によって、貧乏人(無産者)排除は決定的となります。
ここでのポイントは、世の中の多数派 は貧乏人(あるいは庶民)にも関わらず、世の中の少数派である金持ちとその代理人が国会の多数派になっていることです。衆議院と参議院の 多数派が違うと騒ぐことより、これこそが「本当のねじれだ。この反民主主義と不公正に対し、裁判 に訴えたのが臼田敦伸さんです。供託金は憲法違反だと訴えたのです。この裁判を中心に日本の議会制のカラクリを追求しようではありません か。そもそも、議会制民主主義と政党政治 のはじまりといわれる男子普通選挙法は、無産政党などを弾圧する治安維持法と選挙供託金制度の導入とセットで1925年に成立しました。自由で公正な選挙(完全普通選挙)を 実施した場合の結果を、あらかじめ予想して導入した3点セットだったわけです。権力は私たちを最初から騙していたのだ。
市民活動家として講演会を行った記録はおそらくこれが最古のものだと思われます。活動家の言店は供託金違憲訴訟でしょうか。となるといわゆる「自称活動家」のレベルではなさそうです。
職業はウエブデザイナー
毎日新聞にも臼田容疑者の名前が出ています。
毎日新聞 2012年04月28日 地方版
関西電力大飯原発3、4号機の再稼働を巡り、おおい町で26日夜開催された町民限定の説明会。容認、慎重双方の意見が飛び交い、時岡忍町長は終了後、「いろいろな意見があった。議会の意見を集約し、県原子力安全専門委員会の判断の後に再稼働を判断したい」と語った。会場周辺には県内外から再稼働に反対する人たちが集まり、抗議の声を上げた。
■説明会
同町の主婦、松宮宣子さん(74)は開始前、「本当に電力が必要か、原発の安全性が確保されているのか、しっかりと国の説明を聞きたい」と出席の理由を話した。看護師の女性(26)は「テレビで『大丈夫』『危ない』などといろいろ言われているが、実際に詳しい説明を聞いてみたかった。原発はできるなら動かない方が良いが、町の経済を考えると複雑」と話した。
説明会は午後7時半から始まり、柳沢光美副経産相らが再稼働の安全性と必要性を説明した。質疑応答では、真っ先に発言した男性が「病院の患者らの人命が不安だ。大飯の再稼働なくして日本の再生なし。住民の命を守る方針を明確にしてくれれば、再稼働に賛成だ」と明言した。
しかし、その後は慎重論が相次いだ。ある男性は「福島第1原発事故の実態調査ができていない。津波が来襲する前に地震で配管の損傷があったという論文がある。実態調査をきちんとしてほしい」と要望。大飯原発がある大島半島に住む男性は、事故時の対策拠点となる免震事務棟が完成していないことについて「現在の設備で十分で、免震事務棟は万が一で作るという説明を受けた。だが、私たちは万が一の場合を考えて説明会に来ている。想定外は許されない」と怒りをあらわにした。柳沢副経産相は、現状の建物でも耐震性は十分なことなどを理由に「大至急作らないといけないわけではない」と答えた
一方、電力消費地である関西圏の理解を求める声も。「原発は迷惑施設なのか。そうならば、迷惑を被るものに『お願いします』というのが道理だ。関西には国の責任で説明し、協調の絆が生まれるよう尽力してほしい」と訴えた。
■終了後
説明会終了後、時岡町長は「私自身としては安全を大前提に稼働できればと思う」と話し、柳沢副経産相は「ある程度、理解は進んだと私なりに感じている」と述べた。
大島地区の主婦(46)は「町内にもいろいろな意見があると感じた。安全性に不安はあるが再稼働は仕方ない気がする。しかし、おおい町が賛成したから再稼働したという構図にしてほしくない。あくまでも国の責任で進めるべきだ」と語った。無職の男性(55)は「こんなもの、最初から出来レースだ」と憤り、「他府県の了解を得ずに再稼働させたら、私たちは『加害者』の立場になる。『そんなに原発マネーがほしいか』と言われたくない」と話した。
■反対行動
会場外では、今月6日から大飯原発のある大島半島でテント生活を送る埼玉県川口市のウェブデザイナー、臼田敦伸さん(37)がマイクを握り、「夜になるとカップラーメンやおにぎりを差し入れに来る人がいる。そんな地域の人たちを私たちは応援したい」と呼び掛けた。
毎日新聞が臼田容疑者を取材していました。ウエブデザイナーってことです。
大飯原発の活動家としても認知されています。
供託金裁判だったのが、脱原発活動ということでワンイシューを長らく取り組むというよりは、話題の社会問題に飛びつくタイプなのか、と。その結果が自民党本部に急襲ということになります。
セクトに所属したり、共産党や社民党などの党派性ではなくいわゆる「ローンウルフ」に近い存在でしょう。
臼井容疑者には申し訳ありませんが、実際の彼は活動家というよりも「無敵の人」に近いでしょう。ところが政治活動、市民運動に関わると「事を成した」という錯覚に陥りがちです。
臼井容疑者を持ち上げた関係者諸氏は事件を受けてぜひご所見を発表してもらいたい!
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