「キングオブコント2024」東京03飯塚悟志氏のコメントが話題
ラブレターズが優勝
昨日、開催されたコント日本一決定戦「キングオブコント2024」でラブレターズが優勝しました。
最近、M1でも同様ですが、出場者よりもむしろ審査員のコメントが注目されがちです。審査員も審査されるという厳しいというか面倒臭いというのか…。かつて週刊誌記者の間で「プロ野球と教育の話はより慎重に」という鉄則がありました。野球は経験者やファン人口が多いこと、また教育は各家庭で親の方針があるので「自分も専門家」という意識が強くなります。
お笑いファンについていえばまず「経験者」「当事者」は世の中、そうはいないでしょう。ところが情報過多の時代のせいでしょうかね。「専門家」「お笑い通」と自負するファンが散見されます。
漫才もコントもあくまで好みであって「正解」はないのに厄介な時代です。審査員も演者さんも大変だと思います。
審査員の好みでいいのでは?
そんな中で気になる現象がありました。Ⅹに「審査員の好み」というワードがトレンド入り。
上位3組に残れなかった「ニッポンの社長」の辻皓平さんが「東京03」飯塚悟志さんの評価に対して「審査員さんの好み」と応じたことから話題になったというわけです。
これは悩ましい。だって「審査員の好み」以外、どう評価していいものでしょう。芸術点、技術点みたいな明確な評価基準があればまだしも面白いか否かだけだから。
審査員の方は大変だと思います。
審査員にありがちな「あのコメント」
昭和にはもちろんM1やキングオブコントはありませんが、演芸コンテストが放送されることがありました。この時の審査員はお笑い芸人当事者じゃなくて作家とかよく分からない文化人とか「誰これ?」みたいな人達。
とりあえず気難しい顔で「俺は簡単に笑わないぞ」という雰囲気でした。
それでこんなコメントを発する人がよくいたものですよ。
「私ねぇ、このコンビは良いとは思わないが、悪いとも思わない」
どっちなの? 他に評価の言葉が見つからないから一応、考えた風に仕上げられるのがこのコメント。令和だったらこの審査員、瞬く間にXの餌食ですよ。
驚いたことに文学や演劇、漫画の賞の選考においても同様のコメントする審査員が存在するのだと聞かされました。
考えたのではなくて単に「逃げ」でしょう。あと見るだけの眼力がないのか。「審査員の好み」が適正な評価なのかともかくとして、少なくとも「良いとは思わないが、悪いとも思わない」よりはよほど審査員の仕事をしていると思いますよ。