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神真都Q活動家が訴える「覚醒」の実態は周回遅れの非読書階層

今月15日、神真都Qの活動家と思しきグループが東京ドームのワクチン接種会場で妨害行為に及びました。

このような直接行動に進むということは私見ですがかなり内部でも行き詰まりを感じていると思われます。おそらくシンパの思考パターンを見るにリスクを負って自身も直接行動、直接妨害を起こす可能性は皆無に等しいと予想します。もちろんそれが人員の大小を問わずこうした行為は許される訳ではありませんが。

疑問に思ったのは報道側が「神真都Q」の名前を伏せていることです。彼らは団体名が書かれたノボリを所有し、衣服に印字しています。それ以前に直接行動の動画で名乗っています。

https://twitter.com/1031hamano/status/1501778766841798659?s=20&t=dpx-IbJUDTqVX020KiQtUg

米・トランプ前大統領を支持する「Qアノン」という秘密結社めいた? 存在はすでに国内でも広く報じられています。また神真都Qがアノンを踏襲しているのはいうまでもありません。ここも疑問ですが、トランプ信奉者=陰謀論として国内メディアも報じたにも関わらず、こと神真都Qについてはマスコミは看過しています。これは一つに報道各社がワクチン懐疑論の「余地」を残しているのではないかと。意見広告がその証左です。

現在、反ワクチン団体がカンパを募り意見広告を新聞に出稿しています。これもマスコミ、特に反体制好みの新聞社による「ワクチン批判」の一種の保険というべきでしょう。

遅れてきた陰謀論者

神真都Qのメンバーは「覚醒」という言葉を多用します。オープンチャットで「覚醒」と検索するとザクザク状態です。おそらく民衆に対する「啓発」というニュアンスでしょう。

下の画像にポイントがあるのでピックアップしてみました。ケムトレ〇〇とありますね。ケムトレイル陰謀論です。これは飛行機雲は実は化学物質や薬物を散布し人口抑制、心理操作を策謀しているというもので、90年代からオカルト本で囁かれていました。陰謀論信奉者の間では比較的早期にハマる説です。

これ従軍慰安婦や南京事件を初めて知った人にも共通しますけど、従来から訴えた人よりも新たに知った人の方がよりエキセントリックで声が大きくなりがちです。ユダヤ陰謀論やケムトレイル陰謀論も似たような傾向があります。

もともと五島勉や広瀬隆を信奉した層は一種の読書階層であり、属性はインテリでした。驚くことに福島原発事故で初めて広瀬隆を知ったという中高年がとても多かった印象があります。つまり80年代は著作に接してなかった層にすれば『ジョン・ウェインはなぜ死んだか』はとても新鮮に見えたことでしょう。ところが脱原発派でも広瀬隆は高評価ばかりではありません。311以降の広瀬信者はいわゆる「にわか」によるところが大きいと思われます。

神真都Qのメンバーが陰謀論を盲信するのに酷似しています。コロナ禍という不安定な時代にあってかつての「非読書階層」が各種陰謀論に触れ衝撃を受ける――。これは相当数、存在すると思われます。

つまり自分が聞き知った浅めの知識をとにかく声高に叫びたい、そんな非読書階層の可愛らしくも痛々しい心理が「覚醒」という言葉に集約されていると考えます。





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