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心温まる「太陽の会」トークイベント ~子どもたちの未来を照らす光~

先日、子どもたちの明るい未来を願う多くの方々が集まり、「太陽の会トークイベント」が開催されました。

会場には、穏やかで温かな空気が広がり、参加者一人ひとりの熱意が伝わってくる素晴らしい時間となりました。

聖母愛児園 山下綾さんの実践報告

最初に登壇されたのは、聖母愛児園で長年勤務されている山下綾さんです。
15年以上の児童養護施設での経験を、優しい語り口で共有してくださいました。

聖母愛児園 山下彩さん

かつては厳しい対応をしていた自分を振り返り、「厳しくしなくても子どもたちは成長できるんだ」と気づいた瞬間が、大きな転機となったそうです。

山下さんが大切にしていること

  • お手伝いや当番は、子どもたちが自発的にやりたがったときだけ手伝ってもらい、基本的には大人が行う

  • 生活力がまだ未熟な子どもたちに対しては、安心して頼れる関係をまず築く

  • 子ども一人ひとりの背景や特性を理解し、個々を尊重する

  • 子どもたちの話を丁寧に聴き、否定せずに受け止める

特に印象的だったのは、退所後もつながりを持ち続け、困ったときに頼れる存在であり続ける「アフターフォロー」の重要性です。
山下さんが先輩職員から「これからが本当の始まりだね」と言われた言葉が、彼女の支援の在り方に大きな影響を与えたそうです。

LITALICO 岡野恵美子さんによるポジティブ行動支援の提案

続いて、登壇されたのは、LITALICOの岡野恵美子さんです。

LITALICO 岡野恵美子さん

彼女は、ポジティブ行動支援(PBS)について、わかりやすく解説しました。
PBSは、行動の背後にある理由を理解し、叱責や罰に頼らず、肯定的な関わりを通じて子どもたちの成長を支えるアプローチです。

この考え方は、「北風と太陽」の物語に由来する「太陽の養育」ともつながっています。叱るのではなく、温かく寄り添いながら、望ましい行動を引き出すことで、子どもたちが自ら良い行動を取るようになるというものです。

岡野さんは、日常の具体例を挙げながら、PBSを通じて子どもたちの行動をポジティブな方向に導く方法を説明しました。「誰にでもできるポジティブな行動支援」というメッセージは、家庭や職場など、日常生活にも取り入れられる前向きなアプローチとして、参加者の共感を得ていました。

さまざまな関係者が集まり共に考える「太陽の養育」

このイベントの素晴らしさは、児童養護施設のスタッフ、里親、アフターケア団体、アドボカシー関係者など、さまざまな立場の方々が一堂に集まり、「太陽の養育」について共に考える場を提供したことです。
それぞれの視点から意見を交わし、子どもたちにとって最良のサポートを模索する中で、参加者の心に温かい光が灯されました。

今回の「太陽の会トークイベント」は、子どもたちの未来に希望の光を灯すとともに、参加者一人ひとりが「太陽の養育」を日常で実践していく決意を新たにする素晴らしい機会となりました。

参加者集合写真

このイベントは「たすけあいch/田中れいか」YouTubeチャンネルにて後日無料で配信されますので、ぜひご視聴ください。


アヴァンセ株式会社が会場を提供してくださりました。
ありがとうございます!
アヴァンセ株式会社は、社会的養護への関心が高く、寄付などもおこなってくださっております。


参考リンク


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