12/31 ニュースなスペイン語 Migrantes:移民
年末の最後の1週間、主にサブサハリ地方出身の人々が大量にカナリア諸島州とバレアレス諸島州の各島に漂着した。
その数、なんと1300人あまり!!
ほんの一例を紹介すると…
28日の午後3時ごろ、グラン・カナリア島(Gran Canaria)の南沖合いで、レジャーボート(embarcación de recreo)が一隻の小型丸太船(cayuco)を発見し、海上救助隊(Guardamar)に通報(aviso)した。
この丸太船には53名の成人男性(hombre adulto)と1名の未成年男性(varón menor de edad)が乗船しており、直ちに、グラン・カナリア島のアルギネギン港(puerto de Arguineguín)に移され、保護された。
また、その2時間後、今度はランサローテ島(Lanzarote)の北の沖合いを航行している1隻のゴムボート(lancha neumática)が発見された。ここには女性7名と女児1名が乗っていたという。
結局、上述の彼ら・彼女らを合わせ、カナリア諸島州には7隻の小型ボートに分かれて、合計350名の人々が、わずか27〜28日の間で、到着したことになる。
これ以外にも約1000人の人々がスペインの島々にやってきた(が、もちろん、詳細なストーリーは分からない)。
政府は木曜日に、スペイン沿岸に漂着する移民の対応(respuesta de la llegada de migrantes a las costas españolas)を協議するための会合(reunión)を開催し、各自治州の責任者を招集すると記事には書いてある。
この会合、実は、11月末に招集されるはずだったが、定足数に満たなかったため(por falta de quórum)、開催されずじまいだったという。
会合は、移民の国際的な保護態勢(Sistema de Acogida de Protección Internacional)の現状や、10月17日の小欄などでも取り上げた、「MENA(menores no acompañados)」と呼ばれる、保護者らと生き別れ(もしくは、死に別れ)た子供たちの受け入れ問題(distribución)を議論する場だという。
ちなみに、MENAは(生き抜くために)悪さをすることが多いので、受け入れに及び腰の自治州が多い。
ふと思うが、こういう会議が定員不足で開催されないこと自体、移民問題がヒトゴトというスタンスの表れなのでは?
今年は3万8908人の移民たちがスペインに押し寄せた。丸太船の数は推定586隻。
中でも9〜10月は記録尽くしで、この間、1日の漂着者が1300人を超えていて、10月ひと月だけで1万4358人に達した。いずれも過去の記録を更新したという。
写真は保温シートをまとい、食料を口にしている漂着者たち。
出典
https://www.rtve.es/noticias/20231229/canarias-baleares-llegada-migrantes/2470038.shtml など。
さてと……。
これが、2023年最後の投稿となります(ハッピーエンドな話題にはならなかったのですが・・・)
今年も拙文をいろいろな方たちに読んで頂きました。
2023年1月1日~2023年12月31日(執筆時点)までの1年間、3万5909回も見ていただきました(👏👏👏)。
そして「いいね」の数は、な、な、なんと、1443個(♥♥♥)。
コメントのやり取りも116回ありました。
とても充実した「No活」でしたし、何よりも、大きな支えになりました。
本当にありがとうございます。今後もどうぞよろしくお願いします。
明日から始まる年が皆様にとって良い年でありますように(Les deseo un feliz y próspero año nuevo)。