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10/9 ニュースなスペイン語 Mota:斑点

カナリア産のバナナは火山灰の影響から通常より黒い斑点が多い(con más pintas de lo normal, por efecto de las cenizas del volcán)――。デマである(bulo)。

この度、スペイン国営放送(RTVE)がネット上に出回っている怪情報をデマと認定した。

冒頭の言に、次のように続く。

だけど、買うのをやめてはだめ。見た目は悪いけど、味は変わらない。カナリアスのバナナ産業が前進するように、どんどん収穫を促していこう(No los dejes de comprar! Solo afecta a la imagen no al sabor! Hay que sacar adelante las cosechas para q los plataneros puedan salir adelante)

巧みである。ただ単に、危険だから買うな、というのではなく、カナリアスのバナナ産業を盛り上げるためにも買ってあげよう、という親切心をまといながら、実際は風評被害をもくろむ偽善だ。

黒い斑点(motas, pintas)は火山灰の影響では全くなく、これこそがカナリア産のバナナの酵素(enzima)の活動が活発で、甘いことの証なのだ。

実際の火山灰の影響は以下の写真のような「引っかき傷(arañazo)」や「すり傷(roce, raspadura )」がバナナの皮(la piel)に付くという。

ただ、こうしたバナナは市場には出回らない。なぜなら、「取り除かれ続けている(están siendo retirados)」ためで、これは、バナナの外見(apariencia externa)に関する国と自治州の基準(las normas)が厳しいためだ。

しかも、そもそも、「火山灰には毒性のある成分は含まれておらず(la ceniza no contiene ningún elemento venenoso)」、灰による引っかき傷が入っていても、実際には「もっぱら見た目の問題(exclusivamente estético)」であり、「中身の品質(su calidad por dentro)」には問題がないらしい。

見た目の悪いものを避けるのは、フードロス(despilfarro)につながるので、やめてほしい――。ある専門家は言う。

写真は斑点の入ったバナナ。日本ではシュガースポットなんていう洒落た名前が付いてるから、こんなデマには引っかかることはないだろう(多分)。ちなみに、「一房」はその形状から「mano(手)」、「バナナ1本」は「dedo(指)」とも言う(正確には、それぞれ「manojo」「fruto」)。










 


 

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