あのグループに入れると思っていた、あの子
修学旅行の班決めで、わりと教室内では派手なグループに自分が入れなくて、泣いている子がいた。
「え・・・・?」
わたしは、その子の涙の意味が、わからなかった。
だってその子は、いつもは、地味な子たちのグループにいて、派手なグループの子達とは、仲良く話しているのさえ、見たことがなかったから。
(日ごろ仲良くもしていない子たちのグループに、なぜ入れると思ったのか・・・)
どちらのグループとも関係のないグループに入ったわたしは、声には出さなかったけれど、冷静に、その子が泣き続けるのを見ていた。
あの子は、どういう気持ちで、いつもと違うグループに入ろうと思ったのだろう。
あの子は、どういう理由で、いつもと違うグループに自分も入れると思ったのだろう。
きっと、あの子なりの理由があったのだろう。
あの子にしかわからない気持ちが、あったのだろう。
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