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川のある街:江國香織

1冊目の読書記録です。
江國香織さんが大好きで、新作のこちらが図書館にあったので迷いなく借りました。

江國香織さんの書く静かで綺麗な物語が大好きなのですが、今回もやはり素敵な世界観でした。
今作は、川の流れる街に暮らすさまざまな人々の3つの物語です。大きな波乱が起きるようなことはなく、何気ない日常とその中で暮らす人々(と、カラス!)の心情が描かれています。

私は川のある街で育ち、川を眺めるのが今も好きです。静かに流れる川、水鳥、川辺に生えている背の高い草たちを見ていると、なぜか気持ちが落ち着いてくるのです。
今作を読んでいると、川をぼーっと眺めているような、穏やかな気持ちになりました。
人それぞれに流れていく人生があること、そしてどれもが素敵であることを実感し、自分の人生も悪いもんじゃないかもな、と思えました。
色んなことが気になって悩んでしまう自分だけれども、生きていけば、流され流されて良きようになるんじゃないかな、と心が軽くなる一冊でした。

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