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レトロ建築探訪_大阪・淀屋橋界隈 その2

その1の続きです。

グランサンクタス淀屋橋

所在地:中央区今橋3-2-2
建築年:1918年/1929年/2013年
(設計)辰野片岡建築事務所/(改修)國枝博/(建替)IAO竹田設計

全国的にも大変珍しい近代建築の外壁を活かした分譲マンション。最初は辰野金吾が設計し、10年後に國枝博が繊細な文様をもつテラコッタで外観を大改修、その壁を現代の法規に合わせて曳家して保存・活用した。1階には器とくらしのものを扱う「コホロ淀屋橋店」がある。
低層部分はもともと大阪農工銀行という金融機関で、後年は繊維商社が本社屋として使用していた。これを不動産会社が取得してマンションに建て替えるにあたり、コストはかかるものの外壁保存によって付加価値を付ける方針を採った。

「現代の法規に合わせて曳家して保存・活用」! 
なんて素晴らしいのでしょう。
上のほうが普通に現代的なマンションだったので「なんちゃってレトロ感(失礼!)建築」なのかもと通りすぎそうになりました(笑)


大阪市中央公会堂

所在地:大阪市北区中之島1丁目1番27号
1918年(大正7年)10月31日竣工。
ひとりの大阪市民、岩本栄之助氏の寄附をもとに原案を岡田信一郎、実施設計を辰野金吾が行った。
建物は鉄骨煉瓦造の地上3階、地下1階。ネオ・ルネッサンス様式を基調としている。
2002年西日本で初めて公会堂建築物として国の重要文化財に指定された。

もはや中之島エリアに入ってはおりますが。
時間がなかったのでどの建築も外側を眺めるだけだったのですが、こちらはぜひ中に入ってみたかったです。
夜にはライトアップもされるようですね。今度ゆっくり来てみたいです。

大阪府立中之島図書館

所在地:大阪市北区中之島1-2-10
1904年 竣工。1974年 国の重要文化財に指定。
設計:野口孫市、日高胖
正面の中央玄関をポーティコ(玄関柱廊)として、19段の階段からなる高い基壇の上に置いて風格を醸し出している。基壇の上にそそり立つ四本の円柱は、コリント式の柱頭飾りで彩られ、大型の三角形のペディメント(三角破風)を支えている。アメリカのある図書館をモデルとしたといわれ、いかにもアメリカらしい堂々とした構えを持つ新古典主義建築であり、古典様式の忠実な再現は、細部にまで及ぶ。

これも何とも巨大で荘厳。
本当はこの中央玄関の上に青銅製の均整のとれた半球形の優雅なドームがあって、それもまた大きな魅力なのですが、すごく引きで撮らないと写真には収まらず…。
そしてこれもウェブ上の詳細な資料を見ると、内部がたまらなくいかしているようなのですが行けなくて残念…。


日本銀行 大阪支店


所在地:大阪市北区中之島2-1-45
1903年(旧館竣工)/1980年(新館竣工)/1982年(旧館復元・改修工事完了)
設計:辰野金吾/日建設計(新館)
ベルギー国立銀行等をモデルに建設された、緑青の色が美しい円屋根をもつ石造りの2階建て本格的洋風建築。

これもまたぜひ内部を見てみたい立派なたたずまい。
見学コースが組まれているようなので、次回こそは。

その他足が止まった建築たち

いわゆる名のあるものではないとは思うのですが、いくつか素敵なものがあったので、ここに置いておきます。

アトレ三休平野ビル

所在地:中央区平野町2-6-4
その他:不明

「1、2階部分は昭和初期の建築なのでは?」と思ったのですが、ウェブで情報をあたってみるも特にそのような記載は見つからず…。
でも、中に入るとそこここにアールデコを意識したようなつくりがみられ、床のタイル、階段のステンドグラス、2階の照明など、これは’なんちゃって’ではないはずと思うのですが、果たしてどうなんでしょう。
(どなたかわかったらお教えください)


お店の連なりが美しい

所在地:大阪市中央区北浜3-2-4

この3軒の並び、心をとらえて離さない感じです。
戦後すぐの建物なのかな。
真ん中は画廊のようです。


おまけ1:大阪市役所

万博の公式キャラクター・ミャクミャクの巨大なモニュメントが設置されてました。

おまけ2:天神橋筋商店街のお迎え人形

全然建築ではなくなってしまっています(笑)
天神祭のお迎え船に乗せる人形をモチーフにしているもので、浄瑠璃や歌舞伎の登場人物を題材としているそうです。
反対側にも別の人形が4体飾られていました。

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