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レトロ建築探訪_大阪・淀屋橋界隈 その1

先日、大阪出張がありました。
打ち合わせの後、少し時間があったのでこの近辺の建築を見て回ろうと思い立ち。
私、明治ー大正ー昭和初期あたりの近代建築が大変に大好物なんです。
専門的な観点は持ち合わせていないのですが、レンガ作りとか重厚そうな石の柱とか見たらキューってなるんですよね。
西洋風なモダン感を出している荘厳で迫力のあるのもそうですし、看板建築のような日本独自の昭和の住居もすごく好き。
単に「美しい」だけではなく、当時ならではの文化とか生活している人たちが透けて見える感じに心が持っていかれるというか。
で、今回、ウェブの記事等を参考にしつつ、が、半分は適当に歩き回って出会えた’キュン’な建築たちを記録の意味でもここに置いていこうと思います。

※写真はすべて古めのiPhoneで撮影。クオリティ低めでお届けします(笑)

芝川ビル

所在地:大阪市中央区伏見町3-3-3
1927年7月1日竣工。大阪・船場の登録有形文化財。
古代中南米風の装飾が特徴的な近代建築で、現在も魅力的な店舗が多数入居。
現在の伏見町で唐物商(欧米品の輸入業)を営んでいた家に生まれた芝川又四郎によって建てられた。

四つ角に建っているので、ものすごく目立ってました。
石の装飾は、南米マヤ・インカの装飾だそう。
少し横に回ると、こんな看板も。

高麗橋ビルディング

所在地:大阪市中央区高麗橋2丁目6−4
東京駅や日本銀行本店などを手掛けたことで知られる辰野金吾、と関西建築界の重鎮である片岡安の設計で1912年(明治45年)に建てられた(旧)大阪教育生命保険ビル。
煉瓦壁に白石を帯状に回すデザインや角にある玄関など、船場に残る数少ない煉瓦造建築の一つ。
現在はウエディング会場「オペラドメーヌ高麗橋」として利用されている。

これまた立派すぎて、異彩を放ちまくっておりました。
重厚な石×赤煉瓦も迫力ですが、鉄の扉もたまりません。
私、スペインの巨匠アントニ・ガウディもとても好きなので、’鉄もの’はほっとけないタイプです。

そして、そのお隣に、これまた見逃せない建築物が。

日本基督教団浪花教会

所在地:大阪市中央区高麗橋2丁目6-2
1930年(昭和5)竣工。
設計・施工は竹中工務店だが、設計の指導をアメリカ人の建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズが行う。
ゴシックスタイルの建物で、外観の特徴でもある大きなアーチ窓のステンドグラスが印象的。

階段が狭い&急ですね(笑)
この2つが並んでいる図は壮観です。
私が行ったのは平日だったこともあって歩いている人は少なかったのですが、休日ともなると、近代建築ファンが押し寄せているのかなと思ったりしました。


杏雨書屋 武田道修町ビル

所在地:大阪府中央区道修町2-3-6
1928年竣工。
武田薬品工業本社ビルとして建てられた。設計者は辰野金吾氏の弟子で、京都府庁舎旧本館などを設計し、1927(昭和2)年に辰野金吾氏の盟友であり関西建築界の重鎮であった片岡安氏の率いる片岡設計事務所へ入所した松室重光氏。
当時、ビルの外壁には黄褐色のスクラッチタイルを貼ることが全国的に流行していたが、この建物ではあえてスクラッチタイルを用いずにシンプルなタイルを使用したところが特徴。
2013年に新館の建築および4階・5階部分の増築と耐震補強工事が行われ、現在の姿となっている。

中は、杏雨書屋さんの古書コレクションスペースとなってました(入場無料)。


船場ビルディング

所在地:大阪市中央区淡路町2-5-8
大正14年(1925年)10月竣工。国登録有形文化財。
設計・村上建築事務所、施工・竹中工務店。
内部中央に細長いパティオ風の中庭を設けて吹き抜けとし、その周囲に回廊を巡らす特色あるつくり。この細長いパティオ風の中庭は、問屋街として発展した船場という土地柄に合わせて、トラックや荷馬車などを引き込むのに便利な機能性を重んじた設計だったという。

現在、大規模な館内工事中、見ることができたのはここまで(残念)。


小川香料株式会社 大阪支店

所在地:大阪市中央区平野町2丁目5-5
1930年(昭和5)竣工。国登録有形文化財。
設計・本間乙彦、施工・竹中工務店。
円弧を用いた窓枠と窓庇を交差させた独特な意匠となっており、玄関上部には八角形のステンドグラスをあしらうなど、全体が当時最先端のデザインであるアールデコでまとめられている。



そうなんですよ、中を少し覗くとステンドグラスがあってとても素敵でした。
Rのある縁、左右対称のデザイン、外壁(石?)の色味などとても魅力的です。

大変長くなってしまいましたが、あともう少しあるのです。
その2に続きます〜。


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