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ズルいことを考えると、人生は本当にうまくいかない。

人生において、うまくいかなかった、嫌な思いをした経験を思い返すと
共通点があることに最近気づいた。

「ズルいことを考えた時」

そんなの当たり前だ、と思われるかもしれないけれど
ここでいう「ズルいこと」って、悪いことをしようとした、とか、人を騙そうとした、というものではない。
ふとこんなことをしてしまうことってないだろうか。

「他人の影響力に乗っかるために、仲良くした」
「目先の利益を取るために、違和感を無視した」
「いい人と思われたくて、情報をあげた」
「自身のなさを許してもらいたくて、価格を安くした」

たとえばそんなこと。
こういうことを「バレないと思って」やったことはないだろうか。
私は正直、全部やったことがある。
そして、そのどれもが最終的に余計めんどくさい事態を招いて
得なんてしなかった。むしろ損した。


私から見て、キラキラしている、たくさん「いいね」を集めている
周りにたくさんの人がいるように見えた人たち。
昔、全然自信がなかったけど何者かになりたかった私は
そんな人に一目置かれて仲良くなれることを誇りに思っていた。
一緒に仕事なんてできたらなおさらだ。
尊敬していて、話していたのしい
共感できるのはもちろんあったけど
集客に自信がなくて、その人の影響力に乗っかりたい
なんて下心があって、手となり足となり働いた。
そんな仕事は、全部、その人との関係ごと破綻になった。


どうにも、違和感…ウマが合わない気がするママ友。
でも、腐れ縁だし、子どもも同い年だし、仲良くしてた。
ある時、同じ習い事をすることになったので
「毎週同じ場所に行くんだし、送り迎えを分担しよう!」
ということになった。
仕事が忙しかった私にはありがたくて続けていたけど
ある時、子どもたち同士がトラブルに。
詳細も教えてもらえず(というか当然うちの子が完全に悪いことになっていた)目の前でキレるママ友。
最終的に、二度と会うことはなくなった。


相手にも何か問題はあったかもしれない
でも、あんなことやこんなことが起きてしまった原因は
自分の下心だと思う。

どうにも、自分には
不安や自信のなさを、無理をすることや身を削ることで
埋めようとする習性がある気がする。

ダメなところを隠したい。
バレたくない。
怒られたくない、嫌われたくない。

ごまかせると思うんだろうか。
たまにしか会わない人、SNSで切り取られた一部分だけなら
もしかしたらごまかせるかもしれない。
でも、事実、それでうまく行ったことなんてないし
万が一それ上手くいったって
自分が一番、自分のことを見てる。

私は自信がない
でも生き残りたいので
身を削ります
嫌なことも飲みます
だから捨てないで
認めてください

嫌われるのが怖いから
でしゃばりません
小さくなります
だからここにいさせてください

そんなのやめようよ。
うまくいかないんだよ。





なんで今日こんな話したかって
実は、

「自身のなさを許してもらいたくて、価格を安くした」

このことについて書きたかった。
今年、イラストレーターが食っていくための講座
「イラ食い」を始めたのだけど
低価格を抜け出せなくて悩んでいるクリエイターが
本当に多いことを知った。

価格を聞かれた時に、つい低く言ってしまう
ボランティアなのか仕事か確認できず、お金をもらえない
相手から「高い!」と言われて折れてしまう

そんな声を本当にたくさん聞いた。
それに対処し、適正な価格で仕事をする方法はいろいろある
価格表を作るとか、値段の概念をちゃんと知るとか。

でも、低価格でやっちゃう人たちに言いたいんよ。

「自分を損する立場に置くことを、免罪符にしてない?」

って。

誰からも「それ、低すぎだよ!」「かわいそう!」「こんなにやってるのに!」
って言ってもらえる状況に、安心してない?
「これなら、世間が私に文句言う要素はないだろう」って。
「こんなに身を削ってるんだから、調子乗ってると思われることはない」
「嫌われることはない」って。

実際、価格設定の講座をやった時に
「価格を安くして、未熟さを許してもらおうとするのはやめよう」
と言った時、グサっと来る人がいた。

でもねえ。
当たり前だけど、そんなことをしてもクライアントに許してもらうことはできないんだよ。
クライアントが求めていることは、安かろう悪かろうのものではなくて
「価格はどうあれ、使えるものを納品すること」
なんだよ。
そして、あなたのことが好きで来てくれた方なら
「ちゃんと対価を払いたい」
と思ってくれるはずなんだよ。

そして、ぶっちゃけ、価格帯によってクライアントの質は変わる。
ありあえない低価格ですら「高い!」と言ってくるクライアントに
相手のやっていることを想像する力があると思う?
それを飲んだ先に待っているのは
自分のやっていることを理解してもらえない泥沼と
嫌な気持ちなんだよ。

わかる?
自信のなさから「許してもらうため」に
価格を安くして解決することってひとつもないの。

許されすらしないのよ。



物事を決定するときに
「自信のなさを埋めるため」
が入っている人は
それがズルい行為であること
そんなことをしても埋まらない
ということを知っていてほしい。


決定は、素直に合理的に下すべきだ。


いいと思ったらいい。
ダメと思ったらダメ。
世間がどう思うか
相手がどう思うか
そんなものにがんじがらめになって
いろいろくっつけたり、曲げたりするのはやめよう。



あーあ…


そう。
自分に一番刺さってる。




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あとがき

2週間ぶりのnote。
過去最大に仕事が忙しく
いよいよ、今までの体制では回らず
本格的にチームや、仕事を請け負ってくれる人との
連携が必要だと感じて
水面下でいろいろ動いています。
noteも、どんな形なら週1更新をできるか
考えるためにいろいろ書き出してたんだけど
イマイチ明確な答えは出てこなくて
ひっさびさに夫と同じ空間で
お笑い番組を見て、笑いすぎて
弱った背筋を攣りそうになるなどしています。
結局また徒然なるままに書いていくことになりそう。
文章を書くのはやっぱり好きだな。

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しゃおり先生

この時から髪切ってなくて今肩下までありますが

1987年生まれ、北海道江別市出身、空港のある千歳市在住。
札幌市立高等専門学校・札幌市立大学デザイン学部卒業。
家具屋の店員や公務員として働き、結婚、出産を経て2017年、イラストレーターとして独立。
言葉とイラストを使って伝えるグラフィック作成を中心にインタビュー力を活かしたファシリテーションや講座、店舗での実演まで幅広く活動。
プライベートでは2人の女の子の母で、長女が小学生になったタイミングで、夏冬休みのお絵描き教室を開講。

オフィシャルサイト


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