じわりじわりと　山が動く

G７が　広島で開催される。
各国の首脳が　平和公園を訪れ、原爆資料館へも行くそうだ。
核兵器の脅威が増し、
ウクライナへの侵攻という　ロシアの仕掛けた戦争の真っ只中。
ただ、原爆の悲惨さを認識するだけでは　何もならない。
今、時代が動こうとしている　この瞬間に
何が起こっているのか、何をしようとしているのかを
私たちも　見つめなくてはならない。
そして意思表示し続けなくてはならない。
目指す社会は　どうなって欲しいのか、どうなって欲しく無いのか。
何も言わなければ同意したのと同じになってしまうから。

日本は　様々な意味で　先進国とは呼べない現実が横たわっている。
LGBTQの問題も、ハラスメントの問題も、性暴力の問題も
生活弱者に対する過酷な扱いも、働き方の問題も。

権力の側にいる人間には　元々　差別してきた意識が無いから
弱者が　持っていなかった権利を与えられるだけで
極端に攻撃する人たちがいる。
自らは優遇されていて当然と思っているくせに　
その土俵に上がるのを許せないのだろう。
本物の土俵上に　女性が上れないのと同じように。
だが恐ろしい事に　いつかは権力の側にいる人々も　弱者になるのだ。
忘れてはならない。

そして　時代は変化する。
３歩進んで２歩下がるとしても。
それでも時代は　変わっていく。
良い方向へ変われるかどうかは、私たち次第だけれど。
じわりじわりと　動きだした山の行方を　
厳しい目で　見つめ続けたい。