主人公に。
コロナ禍の生活が続いている。始めは恐がったり、心配したり、不安で涙が出たりしたけれど、今は鈍化している。
生活は、仕事はそのままだけれど、飲み会やら出張やらがなくなって、夜に外出することも殆どなくて、これまでの人生では考えられないくらいに家にいる。
だから無理をしていなくて、睡眠不足もなくて、時々家飲みで飲み過ぎたなと思うことはあっても、二日酔いになんてならない。
やたらと手洗いして、うがいもして、ろくに繁華街にもいかないから、風邪もひかないし、健康。
そんなに忙しくないけど、何かを始めるには難しいから、ボケッとテレビ観たりして、なんとなく生きている。
相変わらず、人に執着したり、感情に捕らわれたりもしている。
いや、暇なぶん、時間も心も暇なぶん、執着はつよくなっているのかもしれない。
なんとなく幸せなような、でも日々を曖昧にしてなんとか生きているような。
先日観た映画で、女性が老人に、主人公の親友ではなく、あなたは主人公であるべきだといったアドバイスを貰っていた。主人公の親友であることに慣れてはいけないと。不幸に慣れてはいけないと。
今の私は主人公の親友ではないけれど、主人公ではない気がする。少し不幸に慣れつつある。私のことをきちんと幸せにしてくれない人とも時間を過ごしている。
もちろん、幸せにしてくれる部分もある。
但し、少しずつ不幸に慣れていくのは否めない。
ダラダラと不幸に向かって良いわけがない。人は皆、幸せになるために生きていると。
何に遠慮しているのだろう。私は。誰に?
私は幸せになって良い。
私は幸せであるべきだ。
私は不幸に慣れていくことを避けなければいけない。
こんな世の中では、あと何年生きられるかもわからないのに、何を我慢しているのだろう。私は。
ちゃんと主人公として生きなくては。
他人に求める欲望は底なしだから、自分自身を幸せにするには自分自身に求めていかないといけない。自分自身を高めて幸せにするように。
幸せから逃げないこと。
不幸に慣れないこと。
誰よりも自分自身を大切にすること。
不必要なものは捨てて、新しいものを取り入れること。
昨日と同じ、に拘らずに、少しでも幸せであることを選ぶこと。
何度も言い聞かせながら生きてみよう。