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頭のなかにある思考のエッセイ

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自分のなかにもやもやと浮かぶものの輪郭をとらえたくて綴る、文章の置き場所。主に自分のための言葉たち。
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2024年8月の記事一覧

何かを新しく始めることが、久しぶりに「怖い」と思った。

今年のはじめからコツコツつくってきたお店の開業が、近づいてきている。 別荘として使われていた築45年の平屋を手に入れたのは、年明け早々のことだった。 おそらく長い間使われていなかったその空間を、いろんな人の力を借りて手入れしてきた。 今年の12月にオープンする予定で、いよいよ秋頃からはプレオープンと称して、関わってくれた方々や友人知人に来てもらったりもする。その前には飲食店営業許可をとるために、保健所に申請したりといった手続きもある。 これまでは、店づくりを進めながら

自分の夢と、誰かの夢と、わがままと。

先日、Instagramでこんな質問をもらった。 わたしにはこの視点、実はまったくなくて……!だから「なるほど、そう思う人もいるのか」と勉強になった。 きっと自分の夢を叶えようとすることで、周りの人に負担をかけたり、我慢をしてもらったりすることがあるから申し訳なく感じる……ということなのかな。 それで言うとたしかに、わたしも自分の「やりたいこと」をやろうとすることで、特に夫や家族に負担をかけてきたと思う。 例えば20代で「フリーライターとして生きていこう」と決めた時、

無理なく生きるのに必要なこと

自分に無理なく生きるには、「あきらめる力」が必要だと思う。 あきらめること。やめると決めること。優先順位をつけること。完璧主義を手放すこと。 そもそも自分に無理をさせてしまう人はおそらく、真面目すぎるのだ。背負いすぎ、抱えすぎ、「百点じゃないと」と思いすぎ。 「無理しないでね」とか「もっと人に頼っていいんだよ」と言われたことがある人は、真面目すぎ予備軍か、もう真面目すぎて無理してる域に達していると自覚したほうが良いかも。 わたしは先日、お店づくりにおいて、開業までにや

身を置く場所によって、変わっていく自分

「身を置く場所によって自分が変わる」ということを、引っ越しのたびに実感する。 「もっと心地よく暮らしたい」の気持ちに後押しされて、いくつもの街で暮らしてきた。人生の引っ越し経験数は10回を超える。東京で育ったあと、千葉、神奈川、静岡も含めていろんな場所で暮らしてきた。 なかでも最も自分の空気と合っていたのは、神奈川県の海街・辻堂だ。 辻堂は「いつか住んでみたい」と憧れていた場所だった。江ノ島や茅ヶ崎などの観光地に囲まれているものの、特に目立った観光スポットがない辻堂には