一過性脳虚血発作で入院したお話⑥

全回は入院生活のあれこれについて書いた辺りまで、でした。

今回は、退院の様子と、退院してから気づいて事などを書いていこうと思います。

退院はあっけなかった

映画やテレビのように、看護師さんに囲まれて花束をもらって……。なんて想像は全くしていませんでしたが、退院は気が抜けるほどあっけないものでした。
入院10日目あたりで、仕事復帰の予定もあるので退院の日程を確認したところ

「じゃ、明後日にしましょう」

の一言で退院が決まりました。
退院当日は迎えが来たら会計をして帰るだけでごくごくあっさりしたものでした。

退院後の食事は?

カミさんが、退院後は帰りに何処かでご飯を食べようと提案してくれていたので、ラーメンを食べて帰りました。
久しぶりのラーメンはうまかった。

退院後は食事制限等もなし。お酒も度を越さなければ良しとのことで、百鬼園先生の名言を目指していくことにしました。

曰く、

「欲するに従って矩をこえず」

タッチミスが気になる

初日の晩から二日目にかけて2回めの麻痺症状が出ていましたが、3日め以降はほぼ症状が消えました。

「ほぼ」と書いたのは、やや左手の「器用さ」が落ちた気がする点と、不定期でほんの数十秒ほどですが、左半身の皮膚に、軽く「ぴりぴり」した寒気のような感覚が走ることがあるからです。
あと、これも不定期で出てくる症状ですが、左手の小指、薬指がピクピクと痙攣するような症状が出ることがあります。

元々自他共認めるぶきっちょさんですが、タッチタイプだけはちょっと自信があります。それが、TIAで入院してから、しばしば左手担当のキーでタイプミスをするようになりました。
元々その程度の腕前だったのかもしれませんが、自分の中で「全快」と感じられていないのがこの症状です。

このタイプミス問題は、退院後仕事に復帰してすぐ気づいており、入院中の日常生活では、ぴりぴり感以外は特に記になる点は無く、お医者さん、看護師さんに一応お伝えしても、

「そんなこともあるよね。気にしなければそのうち忘れるよ。」

的な対応だったので、気にしない事にしました。

左手のピクピクは、主にリラックスして力が抜けているとき、タイピング時にノートパソコンのパームレストに手が乗っているときが多いようです。
こちらは退院後に気づいたのですが、さして実害もないので特に相談はしていません。

といった感じで、これから2週間弱、入院生活を続けることになりました。

記憶力の低下?

これも自分の思いだけで、実際のところ病気の影響なのかは不明です。
というか、単なる老化という可能性が高いのですが……。

以前は簡単に覚えられるのが普通だった4桁程度の数字を間違うようになりました。

例えば、「5873」を「5783」など、中程の数字が入れ替わってしまう間違え方をしがちです。

また、桁数が多いと覚えられなくなりました。以前はWi-Fiのパスワードなど、英数記号含めて20文字程度ならぱぱっと覚えていたものを、4桁くらいに区切って、確認しながら入力する必要があります。

老化ですかね……。

禁煙成功

救急搬送の日の直前までタバコを吸っていたのですが、当然ながらそのまま強制終了となりました。
一日アメスピのウルトラライトを一箱程度吸っていました。不思議に入院中はタバコを吸いたいとは思わなかったのですが、退院して仕事に出始めてからは誘惑される毎日でした。

意思が弱いので、このままではタバコを買ってしまいそうだったため、ベイプを始めました。3ヶ月くらいは使ったと思いますが、これも徐々に使わなくなり、晴れて禁煙に成功しました。

4年経過後

2020年現在、退院から4年を過ぎ、5年めに突入しました。

退院後はかかりつけ医に通院して、血液サラサラのお薬を服用しています。
年に1度の人間ドックでも年齢なりに引っかかる様になってきましが、入院前であれば多分通院はしなかったと思うので、良いきっかけになったと思っています。

住宅ローンの審査が……。

退院から3年め、一大決心をして家を買いました。
住宅ローンを借りるためには「団体信用生命保険」(団信)がほぼ必須なのですが、病歴で弾かれました。
最終的には地銀を窓口にしたフラット35で融資を受けることができて、無事家を買えたのですが、想定よりも難航してかなり凹みました。

とまあ、色々ありましたが、初の入院体験は色々と勉強になりました。

後遺症もなく、食事その他の制限もなく生活できているのは、とてもありがたいことだと気付かされました。

長々と駄文を並べてきましたが、入院体験記はこれでおしまい。

読んでくれてありがとう!

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