「地盤の観点」から現地確認して思うこと【令和6年能登半島地震】
地盤ネットでは先日地盤会社として、石川県を訪問し現地の被災状況の確認をさせていただきました。
道路の被害状況について【金沢市】
液状化による道路の陥没(約1m)を確認しました。
地盤安心マップ®上では、赤色の非常に揺れやすいエリアとなってます。
家屋・擁壁の被害状況について【志賀町】
耐震性が低いと思われる建物に損壊が目立ちました。
赤色エリアと黄色エリアの境界あたりの、揺れやすさが大きい場所だったことがわかります。
石灯篭、外壁、塀の被害状況について【七尾市】
志賀町と同様に、耐震性が低いと思われる建物の損壊が目立ちました。
地盤安心マップ®上では、赤色の非常に揺れやすいエリアとなってます。
視察を終えて
今回の視察から、やはりハザードマップで示された地盤状況に応じた被害が発生していると実感しました。
大事になるのは被災を最小限に抑えることで、次の3つのことが重要になると考えております。
①知ること
~地域の危険性をハザードマップ情報で知っておく~
地震の揺れやすさ以外にも、浸水・土砂災害・液状化など、地盤から見えるリスクがあります。
※弊社の地盤カルテでは、指定した住所の災害リスクが分ります。
② 備えること
耐震補強、家具の転倒防止策の見直し・確実な実施を!
③ 危機意識を持つこと
日ごろから避難場所や避難経路を決めておく。
災害情報をこまめにチェックする。
自宅の健康診断 「デジタル耐震チェック」について
地盤ネットでは、「防災・減災」に重きを置き、有事の際にも被害が最小限に留まるように取り組んでおります。
その取り組みの1つとして、「デジタル耐震チェック」を提供しています。
デジタル耐震チェックは、「微動探査機」を活用し、建物の揺れやすさデータ取得し、耐震状況を数字で確認できる調査です。
「微動探査機」は、国立研究開発法人防災科学技術研究所の研究により、物理探査機としては世界で初めてISO規格を取得した、地震時の建物被害が事前にわかる最新テクノロジーです。
参照:「いい地盤の日アワード 2022」大賞 微動アレイ探査法研究開発者 先名重樹氏が受賞
https://ssl4.eir-parts.net/doc/6072/ir_material8/206155/00.pdf
耐震性の高い建築物でも過去に大きな地震を経験した建物は、構造部材の接合部や構造用金物などのゆるみやダメージの蓄積から、次の大きな地震に耐えらないことも想定されます。
既存建築物については、現状把握(自然災害リスク、地盤特性、耐震性能、防火性能の調査と避難経路、避難所などの確認)と耐震補強などの対策が重要です。
各県の「災害救助法」についてリンクを掲載します。
【石川県】
住宅の応急修理について(災害救助法:令和5年5月能登地震) | 石川県 (ishikawa.lg.jp)
【新潟県】
被災住宅の応急修理について(令和6年能登半島地震) - 新潟県ホームページ (niigata.lg.jp)
【富山県】
富山県/令和6年1月能登半島地震にかかる住宅の応急修理(日常生活に必要な最小限度の部分の修理)について (pref.toyama.jp)
【福井県】
福井県内の状況 | 福井県ホームページ (fukui.lg.jp)