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高低差のある土地の地盤改良工事について

先日、お引渡し前の新築物件の現場を確認と検証をおこないました。
斜面に建つ住宅の減災・防災対策事例となります。


【土地の情報】
◆標高:15.6m
◆地形区分(自然環境条件図):火山灰台地
◆日本シームレス地質区分:汽水成層ないし海成・非海成混合層
◆土地条件区分:人工地形/平坦化地
◆浸水の可能性:低い
◆地震による揺れやすさ:やや大きい
◆液状化の可能性:なし
◆30年間に揺れに見舞われる確率 震度6強以上:6.4% 
                震度5強以上:91.2%                    

Google航空写真と当社サービス「地盤安心マップPRO」の重ね合わせ

地盤の特徴は、【人工地形/平坦化地】と【人工地形/埋め立て地】の
地形地質境界付近で南向き斜面となってました。


完成現場の様子①
完成現場の様子②
地盤改良工事の様子①

  

地盤改良工事の様子②


新規の擁壁下部に柱状改良工事 + 建物基礎下部にも杭施工を行いました。

このように、適正な対策工事の設計・施工・地盤補償を行うことで、基礎と建物自体の安全性を向上させて、長く安心して生活できるようになります。

地盤ネットでは昨年、住宅地盤における改良工事の品質確保を目的とし、「地盤工事適正化ネットワーク」を設立しました。

過去に発生した全国の不同沈下現場を調査したところ、約4割の事故が
改良工事の現場であったことがわかりました。
事故の原因は「ずさんな施工が行われていた」、「土質と工法があっていない」というものがほとんどで、土質を考慮した適切な設計と、安定した施工品質を維持すれば、これらの事故は防げた可能性があります。

当社は地盤工事適正化ネットワークと協力して、改良工事における不同沈下事故ゼロを目指しています。


本日は「いい地盤の日」のため、地盤についてのお話をさせていただきました。

擁壁や家の傾きなど、なにか住まいについて気になることがございましたら
お気軽に「JIBAN相談センター」までお問合せください。