
14.液状化現象とダイレイタンシー② ~JIBANNOTE~
「ダイレイタンシー」~体積が変化する現象。
締め固められた土、つまりすき間の少ない状態の土を揺らすと、土粒子同士が上に乗り上げるように動き、体積が増加します。
体積が増える現象を『正のダイレイタンシー』、
体積が減少する現象を『負のダイレイタンシー』といいます。

地震の揺れを、『箱を揺らす』という動きに例えると、土の中に隙間があれば、ダイレイタンシーを引き起こします。
しかし、土と水だけで空気がない飽和状態のとき、土粒子は水によって動きが制限されてしまいます。
ここで、ホースの口が狭くなると水が勢いよく噴き出す現象を思い浮かべてください。
土の中の隙間にある水(間隙水(かんげきすい))は、地震の振動で行き場を失い、その圧力が上昇します。
そして、この圧力が高まると、土粒子は水に浮いてしまい、結果的に液状化現象が発生します。

近年、液状化は単に軟弱な地盤だけでなく、埋立地や旧河道など、堆積環境がゆるやかな沖積低平地でも確認されています。
これにより、地震時のリスクがさらに広がっているのです。

このように、地震と液状化現象にはまだまだ不思議な仕組みが隠れています。
今後、液状化に関する話題を耳にした際は、ぜひ『ダイレイタンシー』について思い出してくださいね。
【Better World Words】
「夢を持つと、苦難を乗り越える力が湧いてくる」
考古学者・実業家 ハインリヒ・シュリーマン

今日の「地盤の音」はどんな音色を奏でていますか?