11.定積土と運積土 ~JIBANNOTE~
私たちの足元に広がる大地には、どんな種類の土が積もっているのでしょうか?
土は、岩石が風化することで形成され、実は様々な種類に分かれています。
土の堆積は『定積土』と『運積土』の2つに大別されます。
定積土とは?
岩石が風化して、その場に堆積したもの。
自然のプロセスで地形に固定されるように堆積するので、「定積土」と呼ばれます。これには以下の種類があります。
■残積土:岩石が風化して、その場に残った土。例えば「まさ土」は花崗岩が風化してできた残積土の代表例です。
■植積土:枯れた植物が積もってできた土です。
■泥炭:未分解の植物組織が残っている土で、湿地などで見られます。
■黒泥:泥炭がさらに分解されて黒色になった土です。
運積土とは?
風や水の流れなどの力で、別の場所に運ばれて堆積したもの。
この移動によって、地形に新しい層を作り出します。
運積土には次のような種類があります。
■崩積土:重力の作用で崩れた土が積もったものです。例えば、山の斜面にできる円錐状の「崖錐(がいすい)」が代表的です。
■風積土:風で運ばれて堆積した土。例えば「関東ローム」や「シラス」がその代表例です。
■沖積土:水の流れで運ばれた土が平野に積もったもの。
■氷積土:氷河によって運ばれた土です。
■火山性堆積土:火山の噴火によって積もった土です。
日本の地形は、こうした多様な土によって形作られています。
例えば、東京や大阪といった大都市が広がる沖積平野は、沖積土の層でできています。こうした地質の違いが、地域ごとの災害リスクや、建築の基盤にも影響を与えているのです。
街を歩く際には「ここにはどんな土が積もっているのだろう?」と、
少しだけ足元に目を向けてみてください。
そこには、長い年月をかけて堆積した大地のドラマが広がっています!
【Better World Words】
「何事も、成し遂げるまではいつも不可能に見える」
南アフリカの大統領・弁護士 ネルソン・マンデラ
今日の「地盤の音」はどんな音色を奏でていますか?