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俺の賃貸仲介における専任一般論

こんにちは!
風前の地場不動産屋です!

過去2回のnoteはクソリプと一発芸と何屋さんか分からない内容で書いていましたが、今回はTLを賑わせている「賃貸物件の客付は1社専任が良いのか、複数社に依頼する一般が良いのか」について、ようやく不動産屋っぽい話題で勝手に意見を述べていきます!

そうなんです。私実は不動産屋なんです。


はじめに

今回このnoteを書くに至った経緯はまず先日たくや社長様のこのツイートから始まった専任一般論争。


不動産クラスタと言えどオーナー界隈、建築界隈、設計界隈、買取界隈、仲介界隈、管理界隈etcと意外に細かく群れを成しているためかかなり激しい論争になっていました。(主にオーナーと管理が)

そんな中スペースで議論をしていたのを妻の目を盗んで拝聴したところ、ちょうど管理マン様が退出してしまい「聞き逃したー!」と思ったら光栄なことにしくじり大家雪国様よりスピーカーのお誘いを頂きました。

しかし下ネタ、スベり大喜利なんでもござれで妻に垢バレするのが何より怖い私にとって、自宅でスピーカーのハードルは高く、代わりにこちらで意見を述べるというものになります。

バリバリのポジショントークになってしまうので予めご了承ください…

スペースほとんど聞けていないので既出の意見と被ってしまうかもしれないのと、私は非営利で活動しているアカウントのため、いらっしゃらないかと思いますがサポートは謹んでお断り致します。

それではこの自論を述べるにあたって、次から一般のメリット、デメリットを私の目線で挙げていきます!

①メリットについて

・後発の業者がめっちゃやる気だす。


私のような #地場1桁 でSU○MOの枠を余らせているような零細不動産屋だと例え一般でもオーナー様に食いつくチャンスというのは結構貴重です。
もし後発でチャンスを貰えたら結構力を入れることが多いです。

何をどう力を入れるのかはまた後ほど…


②デメリットについて

・連絡などのやりとりが煩雑

これは当然といえば当然ですが、数社に頼む時は連絡すること、受けることがとても増えます。

一般で募集を依頼している某ハウスメーカー系列の管理会社では自社のポータルサイトを作って、申込み状況は全てwebで常に最新の情報が見られるようにしてますが、ここまでできるなら問題は減るとは思います。

ただ、このようなシステムが無い場合に客付業者は申込み取ったけどオーナーの連絡漏れで既に1番手有りなんていう悲劇がよく起こるので、よっぽどオーナーと業者間の連絡がこまめでないと、お互いトラブルの原因になりがちです。

私ももれなくその悲劇を経験しているので、客付の立場だと土日に数社で募集してる物件に申込みをいれるのは正直怖いです。

・募集条件改定の提案がなされない

1社だけで募集をしていて、もし長期空室になってしまう際には、空室を気に病む管理会社であれば条件を改定する提案をします。

相場より家賃が高い、設備が古い、アクセントクロスが変などなど、内見のフィードバックで出たネック事項を解消してとにかくあの手この手で空室を埋めたがるのが管理会社の性ですが、ここに競合相手が出てくると「ここで家賃下げてなんて言ったらオーナーに自分達が楽したい、儲けたいだけの管理会社だと思われる」と、提案がしにくくなってしまいます。

これがもし、オーナーの決めた条件があまりにズレてしまっていた場合にはズレたままの条件で改善がなされないので、空室も長期に渡る可能性が増えてしまわないでしょうか?


・キャンセル率が上がる

競争相手がいると、とにかく営業が雑になり「とりあえずキャンセルしてもいいんで部屋抑えちゃいましょう!」という案内の仕方が増えるように思います。

統計とかは取っていないので体感の話で申し訳ないのですが、競合に勝つにはとにかく申込みを早く入れることに尽きる流れになってしまうのは仕組みとしては仕方ない部分もあるのではないでしょうか?

お行儀の悪い業者が噛むと「薄い申込みを入れて他社の案内を止めさせて、自社だけ募集を続ける」なんてことも過去やられたことがあるのでご注意を…

・審査フィルターの目が粗くなる

これは上の項目と近いのですが、通常管理会社は「ヤバ入居者を審査でハジく」という大事なフィルターとしての業務も担っています。

権利の強い賃借人はトラブルを起こす人を一度でも入れると後々オーナー様の多大な心労を招く結果になってしまいますが、競争相手がいる一般ではとにかく「先に申込みを入れる」というインセンティブが働くのでフィルターはガバガバになります。

特に自分達が契約後に管理しない場合はその傾向は強く出てしまうのではないでしょうか?

・管理会社のモチベーションが下がる

普段オーナーの味方として働く管理会社。#賃貸管理の現場から で見られるようにトラブル処理に奔走する末に彼らが一度の仕事でまとまった収益を得られるチャンスを見ず知らずの業者にもあげよーって言われるとどうなりますでしょうか?

そうです。管理会社の従業員も人の子なのでめちゃくちゃモチベーションが下がります。

それが万が一上の理由で他社のガバガバフィルターで入れられたヤバ入居者のクレームのサンドバッグをしろと言われたらどうでしょうか?

私は頑張れる気が致しません…

③上記を踏まえて

メリットに比べてデメリット盛り盛りじゃねぇか!と思われた方も多いかと思いますが、賃貸物件の管理、仲介をしている身として素直な意見を述べたつもりです。

そして①に戻って、一般でチャンスを貰った側として何を頑張るかという話に戻りますが、お客様が部屋を契約するルートから逆算していくと意外にやることは限られています。

・店頭での紹介
・ポータルサイトでの紹介
・業者間サイトでの紹介

ルートとしては大体こんなもんではないでしょうか?
また、反響を貰った先はコロナが流行してしまってからは特にインターネットでの集客がメインになってきているため、ポータルサイトの写真、3D撮影を綺麗に撮ることやコメントを考えるくらいしか頑張れるポイントって無いような気が致します…
(この辺は批判を浴びそうな気がしますが…)

これらを踏まえると管理会社が業者間サイトに情報を出さずに囲い込みをしている、ポータルサイトの写真や間取り図が適当以外のパターンでの効果はかなり限定的になってしまうのではないかと業者目線では思っています。

なので、もし特定の業者に管理を委託していて他社にも媒介をお願いすることを検討しているオーナー様におかれましては上記に述べたメリットデメリットを比較して一般にするメリットがあるのかをご一考頂いた方が良いのではないかというのが私の意見です。

とはいえクソ物件オブザイヤーでも見かけたような無知なオーナーからお金を取ることばかり考えている管理会社も世の中にはあるので、管理会社を警戒する気持ちも持っていて不思議ではないとも思っています。

写真、間取り図が適当なパターンもよく見かけますし、囲い込みは業者間サイトを見られないオーナーは気付きにくいですしね…

つまりは信頼できて客付を安心して任せられる管理会社を見つけられればそれが1番だと思いますので、オーナー界隈の皆様が良い管理会社を見つけられることを心より祈っております!

それでは皆様、よい年末を!

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