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公務員のお仕事-4(市町村)

 5年間在籍した「総務部資産税課」を後に、「市立総合病院庶務課」へ異動となりました。
 公務員の仕事の難しさは、畑違いの部署に異動した場合、また一から仕事を覚える必要がある事です。専門用語もあるので、勉強しなければなりません。
 庶務課と言っても、「施設係」、「財政係」、「庶務係」と3つの係に分かれてました。そして、
「庶務係」も「総務・人事系」と「物品購入・契約系」の2つに分かれてました。
 自分は、後者の「物品購入・契約系」担当に
なりました。
 病院と言えば、まず最初に浮かぶ職種は、医師や看護師でしょうが、放射線技師、理学療法士、血液等検査技師、薬剤師、入院患者への食事に関わる管理栄養士、調理師、会計窓口職員や診療報酬を担当する医療事務員、その他リネンや病院内を清掃する業者さん等様々な職種の協力により、病院は運営されてます。
 チーム医療と呼ばれる由縁です。600床を有する病院で、地域では一番大きな総合病院でした。
 ここからは、自分が担当していた仕事の内容のお話です。
 まず異動して来た新人は、右も左も判りません。外来や病棟、検査室など様々な場所が有るので、それを覚えるのも一苦労。職員しか利用出来ない通路もありました。
 ただ、仕事面では良く考えてあり、異動して来た新人をいきなり難しい仕事に携わらせる事は無かったです。病院に必要な、物品の簡単な物から担当する事になります。医師や看護師の白衣の購入。病院全体で使う文具類。携帯用酸素のリース管理。ファックス、コピー機の修理対応。院内置いてある植物の管理。汚れた場所の業者への清掃依頼。医師の異動に伴うネームプレートの作成。医師や看護師の針刺し事故による労災認定事務。選挙が有れば、中心になって選挙事務。外来患者が多い場合は、折り畳み椅子を外来に持って行く等、とにかく何か有れば、対応しなければいけませんでした。
 ちなみに自分の初仕事は、病院裏公園のお花見の清掃でした。(この公園は、ドクターヘリの発着スポットになってます。)
 最初に頭を悩ませたのは、品物を購入する際の業者さんとの価格交渉でした。それまでは、
法律で決められた通りに税金を賦課すればよかった訳ですが、交渉となるとどう話を切り出して良いかわかりません。もちろん、最初は先輩が付いてくれるのですが、直ぐには出来ない。交渉には根拠や駆け引きが必要になるので、簡易な「孫子の兵法」を読みました。それと異動直前にあった「ディベート研修」を思い返しました。それでも中々予定購入価格まで、落ちません。先輩方は、相当な値引き交渉をやってらっしゃいました。こんな価格まで落とさせて、いいのかな?と思うくらい。ただ、そこは仕事ですからやるしかありません。病院というのは経営の側面もあるので、可能な限りコストカットは必要なのです。時間が経つ内に、価格交渉も段々慣れて行きました。
 自治体の病院は、多くが赤字を抱えています。民間病院では購入出来ないような医療機器を導入し、その機器の管理・維持もやっているからです。地域医療の中核を担っていますから、それ相応の設備は必要となります。
自分の仕事は、直接医療に関する事ではありませんでしたが、誰かがやらなければいけない仕事でした。
 最初に担当した分野は、1年半で終わり次の分野へ担当代えとなりました。異動により、
新人が入って来た為です。
 新しい分野は、もう医療行為に直結する品物ばかりで、事務量だけなら担当3名の内では一番多く苦労しました。
 それじゃ、この辺りで。
 to  be  continued.

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