[LAA]プロスペクト情報⑥
こんにちは!花粉症真っ盛りですが、皆さまはいかがでしょうか。
さて、今回の記事では前回に引き続きLAAのプロスペクト紹介をしていきます。今回はPipelineのランキングの21-24位の選手について紹介していきます。そろそろ佳境に入ってまいりましたが、どうか最後までお付き合いください。例の通りPipelineの球団別トップ30プロスぺクトランキングと前回記事を掲載しておきますので、そちらの方も併せてご覧ください。
21.コールマン・クロウ RHP AA (22)
エンゼルスの2019年ドラフト28巡目で契約したコールマン・クロウは昨シーズンのAA(トラッシュパンダズ)のプレーオフ進出の大きな立役者。シーズン24登板で23先発し、防御率4.85ながらも9勝3敗と大きく勝ち越し、WHIP1.31も防御率から見ると優秀な数字を残した。全般的なコマンドの優秀さとスライダーの切れが大きな武器で三振も取れるが打ち取ることもできるという堅実なピッチャーで、昨シーズンは128イニングに対して128奪三振とちょうどいいペースで三振を奪った。一方で6'0"と小柄で疲労も蓄積しやすいタイプなのが難点であり、昨シーズンも8月と9月の防御率は共に6点を上回っていた。28巡目からの這い上がりコマンド型のピッチャーでプロスペクトランキングに入っているということでそれなりのポテンシャルは認められているものの、前述のような難点に加えパフォーマンスが不安定なのは問題がある。おそらく直球に絶対的な信頼を置けず変化球だよりになっているため一度はまったら打たれ続けてしまうものだろう。最高92mph程度の直球をいかに切れや伸びを増し、強みとできるかがカギなのではないか。
22.ウォルバート・ウレーニャ RHP A (19)
ウレーニャは2021年3月にエンゼルスと契約した先発ピッチャー。95-97mphの速球が圧倒的な武器で、平均以上のチェンジアップを持つ。Fangraphsの評価では速球が70とトップクラスでチェンジアップも60と高水準。それぞれの球種でまずまずの完成度を見せている。この二級種では空振りを多くとれ、実際に昨シーズンの奪三振率は10を超えていた。一方であまりにも深刻なのがコマンド。昨シーズンの与四死球率は7.71と驚愕の数字を残し、首脳陣からすると懸念でしかなかった。加えてスタミナも疑問視されていて、昨シーズンは10先発(12登板)で37イニングとイニングがとても少なく、先発としての素質には大きく疑問が残った。昨シーズンの防御率は3.86ながらもFIPは5.44と内容は表面上よりも悪く、このままいまいちな数字を残し続けると中継ぎ転向も十分に考えられる。まずはまだ2年目ということもありきちんとコマンド改善に取り組んで行きたい。
23.メイソン・アルブライト LHP A (20)
2020年、エンゼルスが19人の大学生ピッチャーを指名したドラフトで、唯一高校生で指名されたアルブライト。球速の下降の影響を受けたのか12巡目という指名順位は予想を大きく下回るものであったが、契約金は2巡目指名クラスの高額であった。高校生のわりに完成度が高く、90-92mph程度の直球、緩いカーブとチェンジアップを織り交ぜゾーンにコントロールしていく。一方で6'0"と大型ではなく、フォームにもまだ改善点が残る。腕を大きく振るフォームはややコマンドをずらしてしまっている。また、球速平均程度の直球はあまり球威がなく、甘く入ったら捉えられてしまうリスクが高い。実際に昨シーズンのAでのプレーでは、奪三振率9点越え、与四死球率4.5以下とこの点にとても問題があるわけではないが、被打率は.340を超えていて、15先発で52イニングと集中打を浴びて降板するケースが目立った。それでもローテーション3番手や4番手のポテンシャルは兼ね備えているため、微妙なフォーム改善と特に直球のコマンドを磨いて甘い球を減らしたい。
メイソン・イーラ RHP AAA (25)
私が今季、「影のブレイク候補」として名を挙げたいのが25歳のライトハンドピッチャーであるメイソン・イーラだ。#21 として紹介したクロウとともに昨シーズンのAA(トラッシュパンダズ)のローテーションの一角を担い16先発をしてポストシーズン進出に貢献し、5勝8敗ながらも粘り強いピッチングを披露した。2021年のドラフト17巡目指名と下位指名で現在25歳にもかかわらずポテンシャル面でも高い評価を受けていて、平均95-96mphで最速98mphに達する速球は切れ味もある。一方で勝負球のチェンジアップは発展途上で、被打率の高いスライダーは大きな懸念材料。また、基本的にこの3球種のみの淡白なピッチングで的を絞られやすく、昨シーズンも集中打を食らうケースが多くみられた。球種を増やすのも行ってだと思うが、私がイーラのポテンシャルを引き出しブレイクさせられると考えるオプションはリリーフ転向だ。従来コマンドにある程度の不安を抱えているものの昨シーズンはとても安定しており、リリーフにまわれば回を重ねた時の集中打を心配する必要もない。細身ながら大型で直球のスピード、制球の現状を考えると一昨シーズンにプチブレイクしたRHPオースティン・ウォーレンに重なるため、ネビン監督からも高い評価が得られるのではないか。
ご覧いただきありがとうございました!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?