[エンゼルス]新シーズン始動へ!STの招待選手について
こんにちは!まもなく新シーズンに向けたスプリングトレーニングが始まりますが、これに際して今回はスプリングトレーニング招待選手についてお話ししていきたいと思います。
1.招待選手概要
今回のスプリングトレーニングの招待選手は合計で38人となりました。C:5人、IF:6人、OF6人、P21人の内訳です。MLBでの実績がある新加入選手は少ない一方でエンゼルスのマイナー組織に複数年所属している若手、中堅が多く含まれています。
2.選手紹介
続いては選手紹介に移ります。今回招待された選手は以下の通りです。
P
サム・バックマン
コールマン・クロウ
クリス・デベンスキー
ジョナサン・ディアス
メイソン・イーラ
ジョナサン・ホルダー
ベン・ジョイス
ジェイク・カリシュ
ルイス・レード
ビクター・メデリオス
ルーク・マーフィー
ジェラルド・レイエス
フェルナンド・ロメロ
ケニー・ローゼンバーグ
エリック・トーレス
シーザー・バルデス
キャム・ヴァースー
ナシュ・ウォルターズ
オースティン・ウォーレン
ジェイコブ・ウェブ
ケニオン・イオヴァン
C
マイルズ・エマーソン
ホセ・ゴドイ
アンソニー・マーリン
エドガー・ケロ
チャド・ウォラック
IF
ジェレマイア・ジャクソン
テイラー・ジョーンズ
ジェイク・ラム
ザック・ネト
ケビン・パルド
カイレン・パリス
OF
ジョーディン・アダムズ
ライアン・アギラー
ルイス・バレーラ
トレイ・キャベイジ
ブライス・テオドシオ
アーロン・ホワイトフィールド
3.注目選手
ここからは上記の招待選手の中から注目の選手をピックアップしていきたいと思います。但し、ここでピックアップする選手はトップ30プロスペクト以外から選出します。
SP ケニー・ローゼンバーグ
昨シーズンのルール5ドラフトでマイナー枠としてレイズから加入したサウスポーで、無駄のないフォームから4シーム、チェンジアップ、スライダーの3球種を繰り出します。全体の投球の33%を占めるチェンジアップはキレがあり、K%は30%を超える優秀で、RV/100=-3.6は両リーグ全体の72位にランクインするなど効果的な球種であることは間違えありません。一方でスピンレート、球速ともに平均以下の4シームを40%以上以上投げ、球種単独では被打率.286と苦しみました。加えて、スライダーの被打率も3割を超えており決め球はチェンジアップ一択となってしまっているため、読まれた時のリスクは大きいです。そのため、まずはしばしば甘めに入ってしまう4シームを低めのコースにコントロールし、チェンジアップに一存せずにより効果的にして行けるかが今シーズンの彼の行方を左右するでしょう。
SP ジョナサン・ディアス
2021年シーズンにデビューしたサウスポーのスターター。私ジョナDの名前とアイコンの出元でもあります。同胞で同僚のホゼ・スアレスに似た雰囲気を醸し出しマウンド上でもガムを噛みながら堂々と投げる姿が印象的です。武器となる球種はカーブとスライダーで、特にスライダーのRV/100=4.7は両リーグの全ピッチャーのなかで24位と極めて優秀であることが分かります。一方で平均90マイル程度とスピードの出ない4シームとシンカーは共に被打率が.350以上と非常に致命的でRV/100=4.0、ハードヒットレート60%程度もともにとても深刻です。ただ、球に伸びがありバレル率が低いため、好守なインフィールダーが加わったエンゼルスでは一花咲かすことができるかと思われます。4シームとシンカーを低めにしっかりコントロールし、速球依存から脱却すれば勝算が見えてくると思います。
RP クリス・デベンスキー
今回の招待選手の中で最も名前が知れているデベンスキー。言わずと知れたアストロズワールドチャンピオンメンバーで当時鉄壁のリリーフの一角を築きました。平均94マイル前後の4シームを軸としながら2017年シーズンには被打率.145を記録した魔球チェンジアップとスライダーを決め球とするピッチングスタイルで三振の山を築きます。ここ3年間は衰えもあるのか合計で25登板。防御率も8点を超えてしまっています。しかし昨シーズンは防御率8.59ながらもFIP4.54でこれは2018年シーズン(50登板で防御率4.18)とほとんど同じで、今年も同程度の活躍は見込めるのではないでしょうか。また、ここ3年で特に被打率が悪化したのが4シームであり衰えだと思われるため、従来の三振を取るピッチングからグラウンドボーラーへといかに移行できるかが焦点でしょう。まずは招待選手から這い上がってメジャー契約を勝ち取りたいところです。
C チャド・ウォラック
まさに燻銀という言葉が相応しいベテランキャッチャーのウォラック。毎シーズンメジャーで少ない試合数ながらも出場する守備的キャッチャーで安定感は抜群です。メジャー通算625イニングでキャッチャーを務め、その間のエラーはたったの6つだけで守備率1.000も複数回記録しています。肩は決して強くなく、ここ2シーズンの合計盗塁阻止率は9%未満ですが、それでもディフェンスバリューはメジャーデビュー以降毎シーズンプラスを維持しています。オフェンスバリューは貧打と鈍足で毎年大幅マイナスですが、それでも起用する理由がある選手であり、今シーズンもキャッチャーの層が薄い中出場機会が巡ってくるものだと思われます。
3B ジェイク・ラム
ラムも今回の招待選手の目玉の1人。元オールスター選手で知名度もデベンスキーに近いレベル。ワシントン大学出身のインテリでかつ、2017年シーズンには30本105打点をマークし一躍その名を轟かせました。しかし以降は低迷が続いています。それでもなお打球速度はメジャーの平均を上回るもので、潜在的なパワーも抜群で実際に2017年シーズンに証明済みです。また、選球眼にも定評があり、打率+.100を安定して稼ぐほどの力があります。ディフェンス面では波が激しいものの内外野のコーナーをこなすユーティリティ性を持ち合わせているため使い勝手も十分です。3Bにはケガがちなレンドーン、RFにもケガがちなウォードがいるため怪我人の代替要因としての昇格は十分に考えられます。
RF ライアン・アギラー
昨シーズン途中にAAから昇格した左打ちの外野手であるアギラーは、守備走塁に定評があります。守備では特に肩が強く、マイナー時代にはシーズン1エラーに対して15アシストを記録するなど抜群でした。打撃面ではマイナーで常に10%を大幅に超えるBB%をマークした選球眼が持ち味です。昨シーズンのメジャー昇格後の5試合では持ち前の選球眼は発揮されませんでした。打率も.136と低迷し、AAからの急な昇格でメジャーのスピードについていけていない様子が否めませんでした。それでも守備力はチームにとって間違いなく大きなプラスとなり、外野陣に怪我人が出た場合(特にフィリップスかウォード)、その代替要員や控え要員としてのコールアップは十分にあると考えられます。
いかがでしたでしょうか。最後までご覧いただきありがとうございました!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?