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2024JAEHYUN FANCON<MUTE>から見えた彼の本質
秋晴れの暖かな日差しの中、NCTジェヒョンのファンコンが行われた。
SKハンドボール競技場の周りには、秋色に染まった美しい紅葉とジェヒョンの公演を示す大きなフラッグのそばで、多くのシズニが楽しそうに写真撮影をしていた。
入隊のお知らせとともに発表されたこの公演は、ジェヒョンと彼を愛するファンのための夢のようなひとときだった。
また近い未来、一緒に旅をする2026年に向けて、入隊前最後の公演に入った感想と彼への思いを残しておきたい。
サウンドチェックでは、ふらっとステージに登場。
セットされていないサラストヘアーにゆったりとしたズボン。
トークを交えながら、「Horizen」「Flamin' Hot Lemon」「Can't Get You」の3曲を披露。シズニからの声を聴きながら、のびのびと話すジェヒョンの空気感や、音楽に揺られながら歌う姿はとてもあたたかく、心地の良い30分間だった。
公演は2時間ほど。ソロアルバム曲の「Roses」から始まり、ユジェハの「사랑하기 때문에」などのカバー曲まで披露してくれた。中盤には、公演のために用意したというワインレッド色のロングジャケットを纏い、「Smoke」が歌われる。アルバム収録曲やこれまでのソロシングル曲を惜しみなく披露し、公演の2日前に公開された「Unconditional」がラストを飾った。
“彼女は世界中から愛されるべき人だと思う”
“互いに老いて白髪になってもステージで楽しもう”
“海辺でのんびりできるように一緒に世界中を旅しよう”
“僕たちの愛は永遠に終わらない”
ポップでキャッチーな音楽と振付に乗せて歌われる歌詞は、どこを切り取っても無条件(Unconditional )の愛を感じた。自分の存在や思いのすべてを、残り続ける音楽に込めたことが、とても彼らしいと思った。
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パフォーマンスの合間には、シズニから募集したジェヒョンに伝えたい手紙を一緒に読む時間が設けられた。その中には、今年の4月に服務を終えたナムジャシズニからのメッセージもあった。「もう一度行けと言われたら絶対に行かないけど(笑)、それでも新しい友達ができたり、考える時間も増えたりして意外と行く価値があります。ヒョン、いってらっしゃい、必勝!」と背中を押されるジェヒョンの姿は、眩しいほどに逞しかったこと。そして、そのステージで輝く姿が見られなくなってしまうという寂しさが同時に押し寄せた。
本編では、兵役についてはあまり言及をしなかった。シズニの顔を見て、歓声を聴き、自分がつくりあげてきた音楽を楽しむことを優先しているように感じた。
言葉にするよりも、行動したい。そんなジェヒョンの想いがよく散りばめられた公演だった。
よく水分補給をしていたり、Scream!と野太い声で叫び、満足そうにしていたりといつもと変わらないジェヒョンの姿があった。あまりにも当たり前のように見ていた光景で、これが入隊前最後のステージになることを実感するのは、この公演の去り際まで機会を与えてくれなかったように思う。
アンコールは「Cant’ Get You」で幕を開ける。
ステージを降り、アリーナの通路すべてを歩き回った。ステージに戻ってきたジェヒョンは、「安全のために2階へ行くことはできなかったけど、近くでみんなの顔が見れて嬉しかった!」と満足そうに話していた。
思い返せば、いつも私たちの顔を近くで見ることができるトロッコに乗るたびに、シズニの顔が見れて気分がいいと話してくれていた。
今回、ステージを降りる決意をしてくれたのは、そんなジェヒョンの想いと、ジェヒョンとジェヒョンペンの信頼があってこそだと、より嬉しく思った。
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アンコール最後の曲は 「Try Again」
優しく会場中を響かせてくれた歌声に、初日のスローガンにも使用されていた
“長い道のりをまた戻ることになったとしても、僕の気持ちが変わることはないから”
という歌詞が、私の胸をいっぱいにしたこと。
“Please remember my answer is you”
これまで繊細に歌われていた部分と対比するように、とても力強く、歌詞に思いを込めたジェヒョンの歌声。
今も鮮明に記憶している。
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初日の最後のメントでは、目に光るものがあり、言葉を詰まらせる様子が見られた。これまでに見たことのないジェヒョンの姿に、動揺したことを覚えている。
思わずしゃがみ込んだり、後ろを向いたりしながらも、涙を落とすことはなく、「好きな人の前では泣かない」と話していた過去のジェヒョンの想いは守り継がれていた。
この時語られた言葉は、決して多くは無かったが、最後は「ありがとう」と「愛してる」だった。途切れ途切れで話された言葉たちとジェヒョンのその姿に、終演後も多くのシズニから悲しみの涙が零れていた。
今まで楽しいことや前向きなことだけを共有してきてくれたジェヒョンだからこそ、別れはあまりにも突然だった。
2日目の最終日は、この公演の意味や自身の想いを多く語ってくれた。
「<MUTE>は、静かな世界で、大切な思い出と絆をつくること。話すよりも行動で見せたいという思いからです。心のこもった一つの世界が、多くの世界より大きな意味を持つことを思い出させてくれました。
入隊前に、この公演を通して、皆さんと充実した時間を過ごすことが目的でした。素晴らしい音楽とパフォーマンスで満たしたかったです。皆さんにとっても、大切な思い出になることを願っています。
ちょっとの間、行って来るだけなんですが、こんなに多くの愛と応援をもらえて。皆さんおひとりおひとり、いてくださったおかげで僕はここまで来られたと思っています。
最近、いろんな活動をしました。それら全てが、皆さんの個人的な力になればいいなという気持ちがあります。
まだまだ一緒にやりたいことはたくさんあるので、これからも楽しみに期待していてくださいね。
あと、僕ってこういう「速度」があるじゃないですか。僕は、ゆっくりとしたペースで話すこともあって。そんな僕を信頼して、僕のペースに合わせてくれてありがとうございます。」
「こんなにたくさん話すのは初めてだよ」と恥ずかしそうに笑うジェヒョンのかわいらしさ、他の人よりも少しゆっくりなペースで、のびのびと生きてきてくれたジェヒョンの穏やかな部分が感じられるメントだった。
気持ちを表明すること。ジェヒョンにとっては、あまり慣れないことだったのかもしれないが、まとまり切らない本心をかっこつけることなく見せてくれたように思う。
「ジェヒョンの好きなところは?」と聞かれると、私はいつもジェヒョンの音楽に対する考え、歌声、そしてジェヒョンにしかないペースだと答える。
アイドルは、ステージに立てば、スポットライトに照らされ、コミュニティーツールでは愛嬌を交えながら返事をしてくれる。時々、庶民的な姿を見せてくれたり、SNSを更新して存在を確実にする。あらゆる場面で“期待”をもたせてくれる職業だと思う。
一方で、ジェヒョンは私たちに見せてくれる部分はあまり多くないアイドルだ。
それは、自分のペースで生きてくれていることが大きく関係していると思う。
あまり多くのことを語らないこと。その代わりに、音楽で、ステージでは姿で見せてくれること。ファンとの距離感が、いつも一定であること。
時間軸が人よりもゆっくりしているが、寂しいと感じたことは一度もない。それは、いつだって行動で示してくれていたから。そして、必要な時には、惜しまず言葉を紡いでくれた。
爽やかな空の下で迎えた今日
大好きな推しが入隊をする姿を見ても、いつもと変わらない穏やかな気持ちでいられるのはなぜだろう。
日ごろからアイドルという距離感を守り、決して近くないところにいてくれたからだろうか。
入隊前日でもセンチメンタルになることなく、全く飾らない半目になった写真に、「いつもありがとう、そして愛してる」というたった一文だけを残して、堂々と新しい場所へ向かってくれたからだろうか。
きっと、少しずつ実感していくだろう。
ジェヒョンのゆるやかなペースをありがたいと思う日がくる時、ジェヒョンが残してくれた音楽と活動を見ながら、それぞれの場所で楽しんで待っていたい。
ジェヒョンさん
笑いに貪欲で、前向きでいてくれてありがとう。
どっしりと構えていてくれてありがとう。
自分の好きなものを探し続けてくれてありがとう。
自分のもつ大切なものを、音楽を通して私たちに見せてくれてありがとう。
言葉で自分を着飾るのではなく、「言葉で話すより、活動を通して知ってほしい」という行動にしてくれてありがとう。
2026年5月
Dandelionの花が綺麗に咲くこの時期に、帰ってくる場所をつくって待っています。
また一緒に旅する日を楽しみにして。
2024.11.04
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