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NCT127とNCTzenでつくりあげたTHE UNITY


──今回のコンサートがもしかしたら、
僕の、NCT127として。


NCT 127 3RD TOUR NEO CITY : THE UNITY
韓国から始まった4ヶ月間は、3/10の東京公演をもって幕を閉じた。



本国、日本公演に入場したNCT127を愛する1人のシズニとして、今回の大切なツアーthe unityで感じたことを書き残しておきたい。



NCT127は、2016年7月から活動
韓国、日本、カナダ、アメリカ、(中国)と
NCTグループの中でも特に多国籍である。
127は、本拠地ソウルの経度「ソウルから世界へ展開していく」という由来がある。
しかし、NCT127が世界に名を馳せるまでには、地道な苦労があった。

今回、怪我の影響で出演が見送られた
圧倒的な歌唱力をもつテイルをはじめ、
透き通った美声のドヨン
独自のもつ高音域を放つヘチャン
響き渡る低音と安定した歌声のジェヒョン
エッジボイスがアクセントとなるユウタ
華やかさを添えるジョンウ
ネイティブであり忠実に捲し立てるマーク
個性的な発音で奮い立たせるリーダーのテヨン
色気混じりに気楽なバイブスが乗せられたジャニ

9人全員のボーカル力の高さによる歌声の厚み
そこに化学変化を起こす必要不可欠なラップ
スタイリッシュに踊る高度なダンス
圧倒的なビジュアル
NCT127という確立したカラーのある音楽

NCT127という新たなカテゴリーを築き上げ、
今日までやってきた。


──NCT127は9年目ですが、「NCT127は惜しい」「成功していない」「タイミングがもう少しよければどうなっていただろう」と思う人がいるかもしれませんが、僕は決してそうは思いません。僕は生まれ変わっても、NCT127だったら嬉しいです。
(東京オーラス ドヨンからメンバーへ)


「NCTが失敗したらお前のせいだ」
NCTデビューから売れずにいたリーダーのテヨンにそう言い放った人もいる。風当たりが強い周囲の声を浴びながら、NCTにしかない“NEO”を追求し、着実にファンを獲得してきた。
そんな彼らの汗と涙が滲んだ努力を肌で感じることができたツアーでした。



一昨年、ソウル蚕室主競技場(オリンピック競技場)を経験したNCT127が、初の単独ツアーthe originで公演をしたKSPOドームに帰ってきた。
自由に歩き回れるようなメインステージからサイドやバックの全てが繋がっているステージ構成。スタンドのシズニとは手が届くほど。どの場所からでもメンバーとの距離の近さを感じ、会場は終始アットホームな空間に包まれていた。

ウリチルがつくりだす空気はいつもあたたかい。

しかし、その変わらないあたたかさの中に、確かに違う“なにか”があった。


言葉にはせずとも、会場にいる誰しもが、「兵役間際のコンサート」ということを覚悟しているようでした。
(テヨンは4月15日海軍軍楽隊に入隊決定)





ソウルコン2週目
メンバーからは大粒の涙が流れる。

グループの兵役は、ひとりはじまると、戻ってくる頃にはまたひとり…
完全体として活動をするには、かなりの時間を有する。現在までに築き上げたキャリアや本人たちのモチベーション。その空白期間後に“必ず”今の状態で戻ってくるという保証はない。

「このすべてが色褪せないでほしいです。」
テヨンが涙を流しながら発したこの言葉が、すべてだと思った。
どうか、この美しい記憶が、メンバーや私たちの中で、鮮明であり続けることを願って仕方がなかった。




ソウルコン最終日

兵役にはまだ時間のあるヘチャンや、帰りを待つ側であるマークが話せなくなってしまうほどに、ぼろぼろと泣いていたこと。
普段は涙を見せないジェヒョンや、いつも明るく振る舞うジャニが目を潤ませていたことが、とても印象に残っている。

また、完全体ながら、事故の怪我で全公演の出演が叶わなかったテイルの姿もあった。

「テイルヒョンが早く治って一緒に歌えたら嬉しいです。ちょっと大変だったんです。早く治してね。」
自分のパートに加え、テイルパートの核になる部分を綺麗に歌い上げたドヨン

──9人完全体じゃないので負担もありました。公演2週間前までは、歌えなかったりミスがあったりしたら、これ以上愛を受けられないんじゃないか。そう思っていました。
でもスタッフのヌナが、「ファンになるというのは、なにか一つが上手だからファンになるのではなく、ただその人自身を応援するようになってファンになるんだ」と言ってくれて、すごく励ましになって夢中で公演ができました。


涙の雨が頻りに降り注ぐKSPOドーム
メンバーそれぞれが、思い思いに素直な気持ちを吐露し、互いにこれまでの努力を労いながら、熱く抱きしめ合う姿。
これから先も、忘れることのない光景だと思う。



ソウルコンを終え、年明けから日本公演が始まる

名阪東6公演は、NCT127らしく天気までも味方にした。ソウルコンとは変わり、そんな自然の力を浴びるように、最後の最後まで笑顔で明るく幕を閉じたこと。
それもまた、私の心を動かすことになる。



名古屋は、ヘチャンが体調不良により欠席。
7人での公演となった。
コロナが明け、久しぶりの単コン声出しにも戸惑いがあったように感じる。その雰囲気を感じ取り、積極的に声をかけてくれた中本悠太が、とても心強かった。



公演を重ねるごとに大きくなる歓声。
迎えた東京オーラス。

もしかしたら、今日が最後かもしれない


会場はなんともいえない空気感に包まれていた。
緊張、喜び、寂しさ、楽しみ、切なさ。
いろんな想いが入り混じる中、気持ちを形(声援)にして届ける、という熱い思いがひしひしと伝わってくる。

開演直前に流れるfact check
すでに掛け声がある。
見渡すと天井の奥、最後尾まで。
見切り席の端、一席分しかないような端まで。
全てが緑のペンライトで美しく照らされていた。

初のドームツアーよりも埋まりきった座席。
これほど多くの人が余すことなく着席し、今か今かと彼らの登場を息を飲んで待ちわびている。
こんなにも愛されているNCT127をこの身で感じ、鳥肌が立ったことを覚えています。

彼らの覚悟が決まっているような表情。
本人たちも私たちにも気迫を感じ、これまでに感じたことのない一体感がありました。


バラードパートは윤슬(Gold Dust)から。
大阪から携帯電話のライトが許可され、東京では一緒に歌えるようにと、かなルビが表示された。
こうしたイリチルのやさしい気遣いがいつも私の心を揺さぶる。

オーラスでは、ライト部分に黄色のシールを貼るシズニも多く(私もその一人)白と黄色。
まさしく太陽や月光が反射し、光り輝く波。
緑のペンライトの光が落とされ、シズニたちが自発的に光をつけて動かす。
天井席から眺めていた私の目からは自然と涙が零れてしまうほど、揺れ動きながら光り輝く光景は、まるで月明かりに照らされた水面のようだった。


윤슬とは対照的に、ベールが下され、暗闇でスタートする신기루(Fly Away With Me)
신기루では、ペンライトの制御が戻るため、曲入りとともにシズニ自身でライトの明かりを消す。
5公演の中でも、윤슬から신기루の対比がとてもはっきりしていて、綺麗でした。


ベールがカタッと落ちる音
その音が聴こえるほど、静まり返った空間
私たちでつくりあげる綺麗な景色

すべてが美しかった。




ステージが進むごとに増していく大きな掛け声
高まり続けるボルテージは最高潮を迎える

「必ず彼らに声を届ける」
そんな強い想いが詰まったシズニの熱いコールと、そのコールを確かに受け取るように微笑む彼らの堂々とした表情
“一緒につくりあげるコンサート”とはまさしくこのことだったんだ、と正解を見せてもらったような感覚でした。


fact checkのパフォーマンス後
暗転しても、鳴りやまない歓声と拍手
体感ではとても長く感じた約20秒間
これまで苦労をしながら走り続けてきたNCT127を賞賛するシズニからのプレゼントのように。
こんなにも多くの人たちに、大切に愛され惜しまれる彼らを応援できていること。
とても誇りに思う瞬間でした。




オーラスでは、サプライズビデオが流れる。
そこにはメンバーからメンバーへ。
素直な気持ちを語る姿があった。

「青い“草原”のようなチームになりたい。
限りなく安定していて、暴風雨にさらされようと、その場所にまた青々と生い茂る。そんなチームになっていく。ある意味、可愛くて、成熟しているようで幼くて、ステージでもまだ欲張り。
このチームをやっていることに全く後悔はないよ。」  

リーダーらしくNCT127を正確に捉えた発言ではないだろうか。
さまざまな苦難を乗り越え、ここまで腐らずに強く、逞しくやってきた彼ら。
そんな彼らの背後には、多くの後輩がいる。
しかし、NCT127はまだ成長過程。
これからのNCT127の未来を期待させてくれるような、そんな言葉に胸を打たれた。


「リーダーとして、僕は大きな役割を担っていると思うよ。」
清々しい顔で、ふと放たれた言葉だった。

初めて東京ドームに立った2年前のあの日
「僕は未熟なリーダーです。」と同じステージで泣いていた。
自分の愛し方がわからないと言っていた彼が、自信をもってリーダーを名乗り、自分の存在価値を見出すまで9年という月日がかかった。
批判的な声を、1番多く受け止めていたであろうテヨン。ここまで、どれほどの苦労が、彼の背中に降りかかっていたのだろうか。
この世界から逃げずに、輝ける場所を見つけてくれてありがとう。
あなたがNCTのリーダーで本当によかった。
そう心から感謝しています。



──NCT127でよかった。

9年目を迎えた彼らからその言葉が聞けたこと、私はそれ以上のものはいらないとすら思えた。

目にはきらきらと輝くものがあったが、グッと堪えて、その目をこちらに向けてくれる。
「泣かないよ」
最後は笑顔で終わろうと約束していたのだろうか。愛おしそうに。目に焼き付けるように。
会場中を見渡し、手を大きく振ってくれる。


名残惜しそうに最後の曲へと向かう。
ここでお昼寝できたらな、と冗談を言いながら、仲睦まじく緑のペンライトに囲まれながら、センターステージで横になる8人。
“ムンテイル”と呼ぶ声は、きっと韓国まで届いていただろう。確かにあの場所にはいないテイルの気持ちも、東京ドームには存在していた。

最後まで、彼ららしい素敵な笑顔だった。
その綺麗な姿が、よりいっそう最後だということを思わせ、少し苦しくさせたが、ソウルコンから4ヶ月の間に、またさらにひとつ大きくなったその姿のおかげで、最後まで悔いを残すことなく、幸せでいられました。


「永遠というものはないかもしれないけど」
ジェヒョンとマークがそう話してくれた。
とても誠実なコメントだったと思う。

永遠、というものは、きっとないだろう。
それでも、この空気や感情は永遠に記憶していたい。永遠を願いたい。そう思う気持ちを表してくれた彼らのように。

私も、NCT127と私たちシズニが、
場所は問わないから。
また会える時に、会える場所で。
いつまでも同じ関係性で、こうして笑い合っていたい。


「僕がいない間、メンバーをよろしくお願いします。」
テヨンの場所は残したまま、努力し続けるメンバーの姿が容易に想像できる。
私は、そのメンバーたちを応援し続けることで、託されたその想いを守っていきたい。

unity(団結)というツアー名がよく似合う、大きく逞しく成長したNCT127と彼らを愛するNCTzenでつくりあげたコンサートは、永遠に記憶しておきたい大切なこの冬の思い出。

さあ、新しい風が吹いてくる。
NCT127の第二章はすでに始まっているだろう。

幸せな4ヶ月をありがとう
また会う日まで、約束するよ。

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