It seems like a cardigan

2022.9.28


唐突に、恋をする。


季節が変わって、半袖から伸びる腕はなんだか少し無防備だなと思う。明るいうちは相変わらず日差しが強い。それでも、降り注ぐように空から降りてくる光が、夏のときに比べて遠い距離を経て、ここまで届いているような気がする。冬は地球が太陽から少し遠ざかるのだと、習った知識がわたしにそう思わせているのかもしれない。もし何も知らなかったなら、この日差しの変化をどう感じるんだろう。純真無垢な感覚でなら。そう思いながら、鋭く刺さる紫外線から肌を守るように、小さい日傘を差しながら道を歩いた。光は視覚的に纏まりとして捉えることができないが、今朝浴びていた秋の陽射しは、夏よりも一つ一つの粒が小さいような、そんな光のイメージを持った。強さは変わらないのに、一粒一粒が少し小さく、隙間があるような。


夜にはカーディガンのような、薄着でいられるけれども肌を隠して羽織れるような上着が必要だ。風がよく吹いている。海岸沿いのビル街ならビルが風よけになってくれる。心地よいからそのまま少し歩いて、音楽を聴いていた。

その音楽に、恋をした。



恋という括りにしてしまえば、それはもう、それ以上言及しなくていい。


誰にも教えない。








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冬は地球が太陽から遠いのではなくて、地球が(地軸が)傾いているために、太陽から受ける光の角度が夏と冬で異なり、気温が変わる。

でした。

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