【メダロットS】仕様変更後のメダリーグ整理
概要
メダロットSは2023年1月30日から新方式に変わりました。変更により、どのような変化があったのかを整理、検討してまとめてみます。私個人から見た範囲での情報、及び、私個人の考えなので、その点を踏まえた上でお読みください。
従来の仕様
変更点を語る前に、従来のメダリーグがどのような仕組みだったのかを確認しなければなりません。以下のようなシステムになっていました。
木曜15時~翌週木曜15時まで、一週間区切りで実施
ブロンズ、シルバー、ゴールド、プラチナ、ダイヤモンド、レジェンドの階層に分かれており、それぞれの階層で5つのリーグに分かれていた
(右に行くほど上位となり、レジェンド内の階級はレート制)マッチングは所属リーグ内を主に行われ、場合によって上位や下位のリーグの所属相手とマッチングする場合がある
対戦相手の使用メダロットは、マッチングしないとわからない。マッチング後の組み換えは不可能
勝ち星を一定数稼ぐと上位リーグに昇格する
上位や下位のリーグとマッチングすることがあり、上位リーグの相手に勝つと通常より勝ち星が多い(加えて、負けてもペナルティがない)
負け過ぎると、クラス降格が発生する(ただし、ダイヤモンド→プラチナのように、リーグを跨いでの降格は発生しない)
最終的な所属リーグに応じた景品が、切り替わりごとに配布される(レジェンドの場合、レートによって順位付けがなされ、順位に応じた景品が貰える)
ランクマッチの切り替わりが行われると、前回の最終所属リーグまたはクラスの4クラス下から再スタートする
以前のメダリーグでは、「頑張って試合数を重ねて勝っていけば、負けが発生してもレジェンドまで行くことは可能」という作りになっていました。これはマッチングで相性の悪い相手と当たってしまうことや、頭部パーツがいきなり吹き飛んで敗北という事故を吸収できる形になっています。
その代わり、使用するメダロットは「幅広く対応できる構築」か「強みを最大限伸ばし、相性の悪い相手は無視する」という形にしなければなりませんでした。後者だとしてもメタゲームの情報を収集しなければ、上位に上がる事が段々難しくなるような仕組みになっていました。
余談ですが、ダイヤモンド4クラスからレジェンドに到達するまで、集中して行うと約25戦、時間にして2時間程度かかりました。時間が経つほど上位常連勢は上にいくため、様子を見たほうが楽になりやすい仕組みでもありました。
新しいメダリーグの仕様
では、新しいメダリーグの仕様を整理してみます。以下のような仕組みになっています。
月曜15時~翌週月曜15時まで、一週間区切りで実施
シルバー、ゴールド、プラチナ、ダイヤモンド、レジェンド、チャンピオンの階層に分かれている
毎週全員シルバーリーグからスタート
対戦は日に5回まで
対戦の結果によって昇格ポイントの付与が行われる(ゲーム内ではロボトルポイントと呼ばれる。わかりやすさを重視して、記事内では昇格ポイントと記載します)
昇格ポイントの日別累計獲得数によって、リーグ別の順位付けが行われる
リーグ内での上位者は、上位リーグへの昇格が行われる。どの範囲まで昇格するかは、リーグ別に決まっている(チャンピオンリーグへの昇格は、最終日の上位10%。これはレジェンドで稼いだ累計ではなく、本当に最終日での集計の模様)
上位リーグへの昇格のタイミングは、毎日15時に判定される
マッチングでは相手が5人提示され、任意の相手と対戦できる
マッチング相手が気に入らない場合、再選出できる。何度でも可能だが、連続して行う場合は広告を見る必要がある。
マッチングは所属リーグ内で行われるが、上位リーグや下位リーグが存在する場合は1枠ずつ選出される(最終的に上位1枠、所属リーグ3枠、下位1枠となる)
対戦相手の使用メダロットは、対戦相手が提示された時点で確認できる
メダロットの組み換えは、対戦相手を選んだあとで可能
景品は15時の切り替わり時に、所属リーグに応じた景品が毎日配布される。また、最終日には最終的な所属リーグに応じた景品が配布される。
5戦し終わったあとでも、結果に満足がいかないならルビーを支払って5戦やり直せる。ただし、一週間に最大5回までなので注意。
昇格ポイントは、とりあえず「より早く、より多く撃破し、より被害が無く(自分のパーツ破壊が少ない)、より大きなダメージを出す」ほど、多く貰えると考えて頂ければ大丈夫です。また、上位リーグの相手がいる場合は、上位リーグの相手に勝てば追加で貰えます。詳しくはヘルプをご確認ください。
羅列されてもわかりにくいと思うので、良い点悪い点をそれぞれまとめてみます。とはいえ、どちらも主観によるまとめであることにご注意ください。
仕様変更後の良い点
まずは良い点を箇条書きにしてみます。
苦手な相手を避けることが出来る
構築の余裕が出た
メタゲームを把握しなくても戦える
他のリーグ所属者の様子が見れる
まず、対戦相手の使用メダロットが先にわかるので、苦手とする相手や戦いたくない相手とは戦わないという選択肢が発生しました。また、事前の情報の有無というのは戦いにおいてとても重要で、勝ちの目がある相手と戦って上位に行くという自由が生まれました。
事前に対戦相手の使用メダロットがわかったことで、自分の使うメダロットの余裕が出るようになりました。元々ロボトルは3メダル12パーツ3メダロッターの狭い枠の中で、環境に合わせた立ち回りが出来るように構成を考える必要がありました。症状パーツが多ければ妨害クリアを詰み、ジャッカルのようなメダチェンジガードが出来る機体が多ければスリップを詰み…と、対策パーツを積むことでパーツ枠をとられることが、以前は多くありました。仕様変更後では対戦相手にだけ意識を向ければいいので、こういった対策パーツ枠を減らすことが可能です。
対策パーツを選出するには、メタゲームの状況を正しく理解する必要があります。しかし仕様変更によって、その必要がなくなりました。これはやりこんでいない人や情報収集をしていない人にとってはありがたく、眼の前の相手に確実に勝つことで、上位リーグに昇格できる可能性が生まれました。
最後の「他のリーグ所属者の様子が見れる」ですが、これはメリットというより意外性のほうが大きいです。以前のメダリーグでは一度昇格すると、なかなか下のリーグの様子は見れません。そのため、「本当に上位or下位のリーグに所属していた人間が存在している」ということを見れたのは興味深い情報です。
仕様変更後の悪い点
仕様が変われば、もちろん悪い点も出てきます。以下の点がよろしくないと考えています。
頑張っても昇格できない場合がある
負けの重みが大きすぎる
一部のチーム構成や機体構成が仕様に合わない
毎日のプレイを要求される
順番に見ていきましょう。
まず、従来のメダリーグでは最終的に負けより勝ちが多くなれば昇格できました。しかし、仕様変更後では、どんなに頑張っても昇格ポイントが不足して昇格できない状況が発生します。自分が最善を尽くしても、他のプレイヤーがポイントをもっと稼げば、自分の順位は低くなります。しかも、それが確定するのは、昇格の判定後です。事前にどこまでが昇格できるかは通達されますが、後で見たら昇格ラインを割っていた…ということもありえます。これは特に上位リーグが発生し始める2日目以降に強まり、ダイヤモンドリーグではレジェンドリーグ昇格者が発生後だと「レジェンドリーグの相手に5勝する」ことが前提となります。
他プレイヤーとの競争である以上、可能な限り昇格ポイントを稼ぐ必要があります。そうなると、敗北したときのロスがとても大きくなります。以前の仕様では「負けたらその分勝てば良い」というレベルでしたが、対戦回数が決まっており、負けるより勝つ方が昇格ポイントが多い以上、勝ちの数が多いほど昇格しやすくなります。つまり、上に行きたいなら全勝が前提です。一戦ごとの濃度を高めるという方針ならこれは正しいのですが、ロボトルには事故がつきものです。そうした事故を流せないのは、かなりの負担があります。
また、ポイントを稼ぐにあたって、可能な限り早期に決着をつける必要があります。従来ではリバースで起こしながら長期戦を行うチーム構成や、ガードによって時間を稼ぐ構成が存在しました。しかし、コレを行うと試合時間が伸びるため、昇格ポイントが減少します。もちろん、確実に勝てるならば、ある程度のポイントロスを許容するのもアリかもしれません。問題は他のプレイヤーがそれを許すか、ということです。昇格ポイントの多さが「より早く、より多く撃破し、より被害が無く、より大きなダメージを出す」というものである以上、これを満たしにくいチーム構成ほど不利になります。また、サクリファイス構成のようなパーツを犠牲にする戦い方は、得られるポイントが減るので不利になります。従来では短時間で終わるメリットがありましたが、今の仕様ではそのメリットでロスするポイントが許容しにくくなりました。
最後に、毎日5回プレイすることが必要になりました。これが割りと面倒で、「どこかでまとめて時間を取ってやれば、後は気にしなくて済む」が、「15時過ぎたからやらないとな」だと、精神的な手間が増えます。毎朝通勤通学の間に消化するなどの生活ルーチンに組み込めるなら良いですが、そうするのが難しいのが人間です。できてる人は自分を褒めてあげてください。昇格するのは別に義務では無いのですが、参加している以上は昇格の権利を逃したくない。その結果、余計な負担が出ているのは困りものです。
他の気になる点
景品の話は置いといて、気になるのは配信をするときの問題です。まず、毎日5戦しかできないので、尺が短くなります。一応、選出された相手を見て立ち回りを予想し、その中から相手を選出して、こういう立ち回りだから自分はこういう構築をしよう。そのうえで、立ち回りはこうしていこうという話はできます。しかし、引き伸ばしても2時間稼ぐのは大変だと思います。スパッと短めに終わる予定ならいいかもしれません。
それ以上に、名前欄を潰すのが大変だと思います。5人分が細かく出るので、ちまちまと名前を潰す欄を作るのは面倒です。一度作ってしまえば使いまわせはするのですが、オンオフの切り替えが手間だったりします。
配信以外だと、毎回相手に合わせた構築をするのが面倒ということでしょうか。勝率を上げるなら相手の弱いところを突く調整をしてやるべきですが、これが結構な手間です。かといって、雑にやると負けて損します。ある程度汎用性のある構築をつかってしまうか、それともしっかりやるか…人によってはストレスになるかもしれません。
おわりに
新しい仕様では、新しい遊び方が出来るようになったと考えています。もちろん、変化による良し悪しはどうしてもあります。これは個人ごとの合う合わないもあります。一度、付き合い方や戦い方を見直す機会だと思ったほうが良いかもしれません。まずは楽しめるように考えることをおすすめします。