海の近く
神奈川の湘南エリアではお馴染みのフリーペーパーがある。
「海の近く」
略して「うみちか」
美容院やカフェなどいろいろなところに置いてあり、内容が充実しているので最新号を毎回楽しみにしている。
これまでの特集は…パン、ラーメン、カレー、ピザ…などなど。湘南あたりで美味しいものを探すなら「海の近く」がおすすめだ。
時には「そこ海に近い?!」とツッコミを入れたくなることもあるが笑、まぁ海あり県ということで、100歩譲って海の近くといってよいだろう…。(元エセ湘南マダムの戯言です)
私が以前住んでいたこの「うみちか」エリアは、温暖でとても住みやすいところだった。
もともと日本海側の「うみちか」の人ではあるけど、太平洋、特に小田原から鎌倉・逗子あたりの「うみちか」は気候が全然違う。
そして漁師町というのは威勢が良い。私は日本海側の漁師町で育っているため、磯の香りと市場の活気が時々懐かしくなる。
湘南エリアも漁師町が多く、そこはお洒落な雰囲気とは程遠い、威勢のよいおじちゃんおばちゃんが多い。
私が住んでいた所の隣町では、「三代住まないとそこの住人とは認められない」という暗黙のルールみたいなのがあって、90ぐらいの爺さんが「オメェ、何代目だべ?」とマウントをとってくる笑。歴史ある街だもの。それくらい自分の住む街に誇りを持って住んでいる人が多いのが、湘南エリアの隠れた特徴だ。
「海の近く」を読んだ人ならわかるかもだが、お洒落な湘南ライフばかりではなく、ディープな地元民しか知らない店もわんさか出てくる。そこがまたいい。
湘南エリアに住んでよかったなぁと思うことは、江ノ島を気軽に見に行くことができたことだ。
職場から毎日江ノ島を眺めることができた。この癒しの風景は今住んでいるところでは得られないヒーリング効果がある。
フランスにいる時も、川の近くより海の近くの方がなぜかしっくりきた。
海風が頬を撫でていく感じが私には何故か心地よかった。脳の記憶をつかさどる部分には、きっと潮の香りがこびりついているのだと思う。
だから将来的にはまた「海の近く」に住みたいという希望がある。それが実現できたらいいな。