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50歳までにやってみたい50のこと 15/50 【50歳の記念に街の写真館で】

※2025.1.3 内容修正

先日証明写真を撮りに、近所にある老舗の写真館に出かけた。本当なら街中まちなかの証明写真でもよかったのだが、今回はどうしてもその写真館で撮ってもらおうと決めていて、あらかじめ予約をしておいた。
11月は七五三のシーズン。そのため土日はなかなかの混み様で、メイクやヘアセットを自分でしてきてくれるのであれば、日曜日の朝一番に撮影可能とのこと。

撮影のために、前の晩から髪を入念にブローして、朝のメイクも自分でなんとか仕上げた。

それにしても久しぶりの写真館。考えてみれば大学卒業式の袴姿を写真館で撮ったのが最後だ。

撮影前に「どこか気になるところがあれば、後ほど修正できますけど…。」と尋ねられた。本来ならほうれい線を薄くとか、シミを消してほしいとかいうのかもしれない。しかし私は、「いえ、これ以上どうにもならない顔なので修正は不要です。」と修正をお断りした。

たかだか証明写真である。しかしそんな証明写真でも押さえておかなければならない重要ポイントがあることを今回初めて知った。
カメラマンの女性は(お世辞だとは思うが)私の気持ちを盛り上げようと色々と褒めてくださった。

まず姿勢が美しいこと。傾きがなくバランスがいいのだとか。

二つめは顔が綺麗な卵形なのだそうで、ライティングがとても綺麗に入ると褒められた。メイクやヘアセットも昔取った杵柄で合格。

三つめは普通にしていても口角がちょっと上がっているので自然と笑顔が作れること。これに関しては上手い!と何度も褒められた。

そんなこんなで5分もしないうちに撮影準備が終了。撮影もすぐに終わってしまったので、余った時間を使ってブロマイド風の写真を撮影して、プレゼントしてくれるのだそうだ。
昔の映画女優風のポーズで撮ってもらい、たくさんの励ましのお言葉をいただいて、すべて終了した。
今はデジタル技術の発達で、あっという間に画像を確認できる。自分がいいなと思ったものの中の一枚を、小さな埃などわずかに修正してもらった。
そして映画女優風のブロマイド!
これが自分で言うのもなんだけど、自然体で私らしくいい顔をして笑っていて、「いいですねぇ!このまま遺影に使えそう!」と思わず拍手してしまった。
まだ40代の女が「遺影に使える!」と言うものだから、スタッフさんは「遺影だなんてそんな…。まだ早いですよ。」とちょっと困惑した様子だった。

今回は証明写真だったけど、プロのカメラマンに撮ってもらってよかった。第三者の視点から『私』という人間の外見について教えてもらえる良い機会だったからだ。今の自分がすごく好きなので、そういうところが表に出ていたのかもしれない。

よし、今度は50歳直前にこの写真館で記念写真を撮ろう。
それはもしかしたら遺影になるかもしれない、ともうすぐ五十の独り身は考えるのである。

お気に入りの洋服を着て撮るのも悪くないな、なんて考えている。

私の命は常に死と隣り合わせだ。いや、本当は人間誰でもそうなのだけれど、その自覚が人より強いだけ。

だからその時がきたら、最も好きな『今の自分』を最後に残そうと心に決めている。

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zoé
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