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【第1回】10ヶ月で簿記1級に合格した話──独学か予備校か?

こんにちは。Big4でコンサルタントを経験した私が、身近な出来事を通じ、学んだり考察したことをゆったりと語っています。今回は簿記1級合格シリーズになります。

このシリーズについて

働きながら約10ヶ月で簿記1級に一発合格した経験がある筆者が、予備校選び、勉強方法、仕事との両立方法、テスト直前の過ごし方など短期間で合格まで辿り着けた秘訣をご紹介します。これから簿記1級を受験される方の参考になれば幸いです。

今回は第1回として、簿記1級合格を独学で達成できるのか予備校は必要なのかについてお話します。

【参考】簿記1級合格までのあらすじ・前提

そもそもなぜ簿記1級を受けることになったのか、当時私がどのような環境に置かれていたのかなど、簿記1級云々を語るにあたりお伝えすべき事項を第0回としてご紹介しています。
人それぞれ置かれている状況は違いますので、私のケースを参照いただくことで、皆さんが参考にすべき部分や逆に無視してもいい部分を各々でご判断いただければと思います。そうすることでより効果的にこちらのシリーズを活用いただけるのではないかと思います。

独学か予備校か?

独学で簿記1級合格は可能

ここでいう独学とは、予備校に通うことなく市販の参考書・問題集や模試を活用する勉強方法をさします。大前提として、独学だとしても簿記1級に合格することは可能だと思います。本屋で手に入る最新版の参考書が試験範囲であり、それを別途問題集で繰り返し演習することで知識の定着とテスト回答の訓練が出来るからです。

【結論】独学ではなく予備校がオススメ

独学で簿記1級に合格することができると考えているものの、私はそれでも予備校の力を借りることを断然オススメします。なぜなら、試験合格までの時間を短縮でき、それが合格につながりやすくなるからです。

簿記3級・2級あたりを勉強されたり実際に受験されたことがある方は最近では多いと思いますが、当時の出題範囲を覚えておられますでしょうか?簿記1級は3級・2級の比にならないほど出題範囲が広く、難易度が高い論点が多く含まれます。そのため、出題範囲を真面目に全てカバーしようとすると膨大な労力と時間がかかります。
一方、予備校は過去の出題実績をベースとした出題の傾向と対策、狙われやすい論点を独自に持ち合わせています。そのため、出題範囲の全てを満遍なくカバーするのではなく濃淡をつけてより効果的に知識を習得できるよう授業をしてくれます。

また、問題の解き方についての独自のメソッドを教えてもらえることも特徴として挙げられます。1級の試験は難易度が高いくせに十分な回答時間が与えられませんので、かなり厳しい時間との戦いを制する必要があります。反復すればどんな問題でもコツは掴めるのですが、最初からベストプラクティスを学ぶことで対処できる問題の数をより時間効率よく習得しやすくなります。

濃淡をつけた授業と問題回答のベストプラクティスにより、明らかに簿記1級合格までに要する時間を大幅に短縮することができます。独学では論点の重要性が判断できないために全ての論点に同じ時間を投下してしまいがちなところ、予備校では重要性の高い論点は徹底して、そうでないところは場合によっては割愛することで、かける必要のない時間を短縮すると同時により学習効率がよくなるような時間の使い方を教えてくれます。

勉強時間を短縮して合格率を上げる

では、なぜ合格までの勉強時間を短縮することに価値を見出すかというと、その方が合格に辿り着く確率が高くなるからだと個人的には考えます。短い勉強時間で難易度の高い1級に合格する確率が高くなるとは矛盾しているように聞こえますよね。

ですが、1級合格が実現できない大きな要因は途中退場してしまうことだと思うのです。受験までに1年から1年半くらい準備される方が多いのですが、仮に1回目の試験に落ちると2回目の受験まで約半年待つ必要があります(年2回のみ開催のため)。この時点で長ければ既に2年経過しますね。ここで質問ですが、平日は約1〜3時間、休日はそれ以上勉強する生活を2年間あるいはそれ以上継続できますか?会計士のようなライセンス試験であれば就職に直結するのでモチベーションを維持しやすいかもしれませんが、簿記1級はそうではありません。合格実績は大いに評価されますが、会計士のような独占業務が用意されているわけではありません。よほど強い思いがない限り勉強漬けの生活を継続することは多くの方にとって難しいのが簿記1級なのではないかと思います。

継続を断念してしまえば合格に手は届きませんから、まずは合格まで走り切ることが最優先の命題です。そのためには、辛い勉強生活をなるべく短縮し、その代わりに時間効率を上げて知識を習得する以外にありません。予備校は強いアシストとして機能します。

どの予備校がいいのか?

予備校の効用がお分かりいただけたところで、次は具体的にどの予備校を選べばいいのか?という問いに辿り着くかと思います。これに関しては次回詳しく取り上げようと思いますので、乞うご期待ください。

最後に、簿記1級を受験される皆さまの合格を心よりお祈りしております。

筆者とこのnoteについて

Big4でコンサルタント経験者である私が、実際の現場で見聞きした生き生きとした(時には生き生きとし過ぎた)情報をみなさんにお届けしています。無料でも有益な情報をお届けできるように執筆していますが、より生々しい現場の経験についてはオーディエンスを絞らせていただいています。

いわゆるコンサルスキルと呼ばれるものだったりコンサルの現場から日々学ぶことは、決してコンサル業界に閉じた話ではなく、それ以外の業界の皆さんにも参考にしていただけると思います。なにしろ、コンサルタントはあらゆる業界のあらゆる課題解決を主要なサービスとしていますから、業界を問わず普遍的なスキルを身につけておく必要があるのです。

ゆったりとした回と有益情報を盛り込んだ回を織り交ぜることで、より活き活きとしたコンサルの現場をお届けできればと思っております。

それではまた😉

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