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「在宅ワーク」は甘くない?!「在宅ワーク」歴10年の主婦が扶養を外れるまで
インスタやスレッズで、
会社員をやめて在宅ワーカーに!
世界中どこに居ても仕事が可能!
というよう投稿をよく目にします。そして優雅な生活を見せながら、講座(おそらく高額)に誘導されるケースを目にします。
いやいや、その師匠が自由な海外暮らしができるのは、皆さんが払う講座料のおかげですよ!
そして、皆さんがペイした以上にリターンを得られるかは未知数です。(※注意喚起)
10年前に在宅ワークを始めた私から見ると、在宅ワークに憧れる人は多く、そんな人たちに「簡単にできる!」と謳った高額なセミナーなどがあり、自分の経験からも現実はそんなに甘いものではないということをお伝えせずにはいられずこの記事を書きました。
まず、在宅の仕事を得るのにお金はかかりません。
パソコンが1台あれば始められますし、ネットに情報はたくさんあるので誰の手も借りずに始めることは可能です。
しかしすぐ収入を得られるか、生活ができるほど稼げるか、と言われればなかなか厳しい世界です。
私自身も、夫の扶養の範囲で細々と在宅ワークを始め、8年目でようやく扶養を外れることになりました。
今はでは収入も含めて納得できる働き方ができていますが、一番は環境の影響が大きいと感じているのでここまで来るのにとても時間がかかりました。
人それぞれ状況が違いますから、私と同じように・・・というのは難しくても、今すでに在宅ワークをしていて悩んでいる方や、これから在宅ワークを始める方にとって少しでも参考になれば嬉しいです。
なぜ在宅ワークを始めたのか
我が家は夫が転勤族です。
一人目の子どもを妊娠中に当時勤めていた会社を退職し、専業主婦になりました。
3年~4年ごとに引っ越しをしなければいけない。
子どもを預かってくれる実家が近くにない。
そんな状況ですから、そもそも「子育てをしながら働く」ことは考えられませんでしたし、小さな子どもがいる主婦を雇用してくれる会社もなかったでしょう。
その後、次の赴任先で二人目を出産し育児に奮闘している時に、地元の友人から「遠隔でよいので仕事を手伝ってほしい」という連絡がありました。もちろん、私が育児をしていることも知っています。
当時0歳と3歳を抱えて、自分の時間がない中で仕事をする自信がなく、一度は断ったのですが、
「信頼できる人にしか頼めない」
「どこにいても、いつ稼働しても大丈夫だから」
と言われ決意しました。
仕事内容は主に<日⇔英の翻訳の仕事>で、今もこの仕事は継続しています。
取引先とのメールのやりとりはなるべくその日のうちに対応しますが、資料の翻訳などは子どもが寝て手が空いた時(主に夜間)に対応しました。
子どもが小学校に上がってからは、オンライン会議での通訳や、取引先の担当者が来日する時には出張することもあり、仕事の範囲を広げています。
また、この時に仕事を始めていたことで、経験を積み、その後仕事を増やすきっかけにもなったので、あの時声をかけてもらったことは本当に感謝しています。
・自分に合った仕事であること
・スキルの維持・向上ができること(私の場合は語学)
・社会と関わり、報酬もいただけること
によって「仕事をしている」と自信を持って堂々と伝えることができるようにもなりました。
必要なのはパソコンだけ
在宅ワークを始めるのは簡単です。パソコンがあれば大丈夫。
プライベートと区別した仕事用のメールアドレスは最低限用意しておきましょう。無料のGメールがお勧めです。
また、WordやExcelなどoffice365は廉価版ではなく、必ず正規品を使用しましょう。
また、zoom、Teamsなどのオンライン会議アプリも使用するのでカメラやイヤホンなども必須です。(できればアプリをインストールして、壁紙なども仕事向きのものに設定しておくことをおすすめします)
私の仕事は「翻訳業」になるので、一般的な事務作業であれば上記のツールが使用できれば問題ないと思います。
それでも在宅ワークが難しい理由
オンライン秘書などの需要はある一方で、人は余っています。
これは10年前からあまり変わっていない気もしますが、今では会社員もしながら副業をすることも珍しくありませんし、単価が高かったり、優良な案件ほど、競争率も高く、力のある人がとっていく傾向にあります。
あまりスキルを必要としない、簡単にできる仕事であれば当然単価は低くなります。
そのため元々在宅ワーカーだった人が、会社に雇用されることを選ぶというケースも見てきましたし、私自身も会社に雇用される形でパート勤務の仕事を増やしました。
在宅ワークを始めるには
さて、私が実際に経験したものを含めて在宅ワーカーになる方法をいくつか挙げてみます。
①オンライン秘書の会社へ人材登録する(caster、フジ子さんなど)
②フルリモートで働ける会社に雇用される(直接雇用のパート、会社員など)
③自分で集客、応募する(ランサーズ、クラウドワークスなど)
私は友人から業務委託をされることで在宅ワークを始めましたが、下の子が保育園に入ったのをきっかけに、次のような順番で少しずつ在宅の仕事を増やし始めました。
①隙間時間を埋めるためCasterに登録
いわゆるオンライン秘書としてCasterに登録している方も多いと思います。
すでに8年以上前なので現在は変わっているかもしれませんが、「オンライン面接」「課題提出」であっさり選考を通過した印象でした。
Casterには5年ほど在籍し、次のパートが決まった段階で登録を解除しました。
(Casterについてはまた別途記事を書く予定です。)
②転勤先が地元になったのをきっかけにパートを開始
夫の転勤で念願の地元に戻ったことをきっかけに、就職活動を始めました。この時、子どもは2人とも小学生です。
友人から依頼された仕事は継続したかったので
①副業ができる
②時短勤務が可能
③在宅ワークが可能
という条件にこだわり、就職活動には大変苦労しました(こちらもまた別の記事を書きます)。
幸い①~③をすべて満たす条件で仕事を見つけ、平日は9時~15時で勤務しています。
これまでの「フリーランスのみ」という働き方から、会社に雇用される働き方をプラスし、勤務時間中は拘束されることにはなりましたが、結果収入アップにも繋がりました。
ただ、これをきっかけに夫の扶養を外れなければいけなくなり、一時は国民健康保険+国民年金に加入していた時期もあります。
その後、社会保険加入条件が緩和されたことから、時短勤務の条件でも社会保険に加入しています。
③クラウドワークスで在宅ワークを増やす
国民健康保険+国民年金に加入していた時期に支払の負担が大きく、パート先の時給もなかなか上がらなかったことから、仕事を増やすことにしました(一時期、パートを辞めることも検討していたため、パート先の勤務時間を延ばすことは考えませんでした)。
クラウドワークスエージェント経由で紹介される求人は時給も高く、実際に仕事をする先の企業もきちんとしているので安心です。
私はそこで時給3000円弱の破格の英文事務の求人を見つけ、幸運にも契約に至りました。パートが終わった後の夕方から1時間程度、作業があればオフラインで隙間時間に対応し、現在は3つの仕事を複業中です。
在宅ワークに向いている人、向いていない人
在宅ワーク自体に善し悪しありますが、オンライン秘書Casterでの経験を基にお伝えすると、とにもかくにもPCに強い人!は在宅ワークに向いています。
基本操作に慣れている、キーボードのブラインドタッチが出来ると行ったことから、Windowsならコントロールパネルを触れたり、スキル面ではワード、エクセル、パワーポイントなどのofficesソフトを不自由なく使えることが必要です。
オンラインでの通話やチャットに即時に対応することも必要ですし、すぐ誰かに聞ける環境ではないので、ある程度自己解決できる人、というのも必要かもしれません。強いていうなら、一人で仕事をすることが苦ではない人、ですね。
一方で、家で仕事をすると集中できない!という方もいます。業務上のやりとりもチャットではなく、直接話をして進めたい人もいるでしょう。
一言確認できれば解決することも、在宅ワークであるために「また今度にしよう」と後回しになることがあります。
仕事内容にもよりますが、社内の各部署、担当者と調整して進める必要がある場合は出社して口頭で話せる方が圧倒的に生産性が高いです。
私は学生時代から図書館やカフェでは周りが気になって勉強に集中できないタイプですが、公共の場でも勉強や仕事ができる人はオフィスへ行って顔を合わせる仕事がよいかもしれません。
まずはやってみる
在宅ワークに興味があるという人は、まずは動いてみることをおすすめします。
最初の法にも書きましたが、オンライン秘書のように、人を雇うほどではないけど、一部の仕事をアウトソーシングしたいという会社は多くいます。
その時に「在宅ワークが未経験」という人よりは、経験がある人に依頼したくなるものですし、今仕事をしていてもしていなくても、新しい何かを始めることで良い刺激がもらえるかもしれません。
海外キラキラ暮らしの投稿に惑わされることなく、一人一人にあった働き方が見つかることを願っています。